マーシャル諸島共和国概要

※マーシャルという名は、英船長ウィリアム・マーシャルの名に因む。

位置

・日本から南東方向へ4588キロ(首都間)の中部太平洋、ミクロネシア地域の東端。

※4588キロとは、東京−バンコク間に相当。

・日付変更線付近の東経162度から173度、赤道付近北緯4度から19度。


地形

・2つの列島(ラリックとラタック)から成る。
・珊瑚礁が隆起してできた29の環礁と5つの独立島。

※環礁とは数十もの小さくかつ低い島々(平均海抜約2メートル)がネックレスのように環状に連なっている地形を指す。環状に連なる島々の内側には、ラグーンと呼ばれる穏やかな内海が、島々の外側にはオーシャンと呼ばれる太平洋の大海原が広がっている。


気候

・気温:年間通じて27度前後(マジュロ環礁)

・年間降水量:3650ミリ(マジュロ環礁)

※6月から10月にかけて多雨で、風や波は穏やかな傾向、一方1月から3月にかけて少雨で、風は強く、波は荒れる傾向。マーシャル諸島北部は、南部と比べ少雨。


面積

・陸地面積:181.3平方キロ(東京都八王子市や霞ヶ浦の面積に相当)

・海洋面積:213万1000平方キロ(日本領土の5.5倍)

人口 ・50,840人〔1999年国勢調査〕

国際政治

・1986年、米国を施政権者とする国連信託統治領の戦略地区から、米国との自由連合協定下に独立。

※マーシャル諸島共和国は自由連合協定にもとづき、米に軍事・安全保障上の権限を委譲、独自の軍隊は持っていない。マーシャル諸島は、米の軍事・安全保障上の権限に反しない範囲で、外交権と国内の自治権を有す。一方、米は(信託統治時代からの)軍事・安全保障上の既得権益を確保し、マーシャル諸島共和国へ財政援助をおこなう。マーシャル諸島のクワジェリン環礁には、米軍基地がおかれ、そこはミサイル開発の実験場となっている。

・1991年、国連への加盟が認められる。

・現、太平洋諸島フォーラム (PIF) や小島嶼国連合(AOSIS)などに加盟、南太平洋非核地帯には参加せず。


国内政治

・政体:共和制

・元首:大統領(国会議員による互選)

・国会:ニティジェラと呼ばれる一院制議会

(定数33、任期4年、18歳以上による民選)

※土地制度に基づく伝統的権力者たちによる諮問機関、イロジ評議会(任命制)も併設されている。

・国家予算(2002年度):約1億ドル(52.2%米国から)

・政治状況:〜99年カブア派が政権を握る。99年に初の政権交代が行われ、現ケサイ・ノート政権は2期目。

・地方自治体:24(地方自治体首長(mayor) と地方議員(council member)の多数は民選で、任期は4年。)

・土地の権利に基づく伝統的な権力者(イロジ)も一定の影響力を持ち続けている

経済

・GDP 9754万3000万ドル、1人当たり1890ドル[UN, Asia-Pacific in Figures 2001]

・GDPでは測定できない経済活動が、離島部を中心に見られ、貨幣経済と自給自足経済が混在。

※現金収入が得られる地場産業は、ヤシ油の原料となるコプラや手工芸品など限られている。近年、観光開発に力を入れ、真珠養殖なども一部で始められている。

・雇用者の多くは公務員

文化

・土地制度:共同所有制

※土地は私有財産ではなく売買できず、自分の土地は不可欠な生活基盤とされてきた。

※一つの土地区画には、「イロジ」と呼ばれるその土地の最高権力者と、「アラップ」と呼ばれる土地の日常的な管理責任者、そしてその他大勢の「リジェロバル」と呼ばれるその土地の利用権を有している人々がいる。母系制社会のため、身分および財産は基本的に母から娘へと相続される。

・ローカルフード(地元産の食糧):魚介類、亀、ヤシの実、タコノキの実、パンノキの実、アロルートほか

・宗教:キリスト教(1857年初伝来)

※最大勢力は、プロテスタントの合同教会(UCC)

・言語:マーシャル語、英語(公用語)

※マーシャル語で核実験は「(カンメルメル)バーム」、放射能汚染は「ポイズン」と呼ばれることが多い。
2004年2月21日開催のビキニ水爆被災50周年研究集会配布資料「ビキニ水爆被災50周年研究集会 プログラム」2004年2月20日、6‐7頁より。
頁内容は作成竹峰誠一郎・中原聖乃、編集 管理人(伊藤)。作成者の許可を得たうえで転載。

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