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さまよえるオリエンティア

 では、近年話題になっている、クラブの定義、形態について考えてみることにします。
 クラブカップに出場する「オリエンテーリングクラブ」は大きく分けて以下の3種類に分類できます。
地域クラブ
ある地域を拠点として活動。地元での大会運営、OL指導などの活動も。
例:多摩OL、京葉OLクラブなど日本各地に点在。もちろん浜松OLCや静岡OLCもここに分類される。
大学(高校)クラブ
同じ学校(活動を共にしている学校を含む)の部員で構成されている
例:東大OLK、早大OCなど。もちろん静大OLCも。
その他のクラブ
走友会、同期会、OB会的な要素を含むクラブ。会員の居住地はあまり関係ないかも。一時期いっしょに活動していた仲間がクラブカップでふたたび集結。
例:渋谷で走る会、方向音痴会、Team ○○(JWOC同期チーム)など

 さて、クラブカップでのこれら3種類のクラブのエントリー状況を調査してみました。
 注)これらの分類は明確なものではなく、特に地域クラブであるか否かは、とりあえず筆者の判断で分類しています。(たぶん、「都道府県のOL協会に所属しているかどうか」が基準になりそうですが、残念ながらそのデータが入手できません。)
 しかし、本当に区分があいまいなクラブは数クラブしかないはずなので、以下のデータに大きな間違いは無いと考えています。

地域クラブ、大学クラブ、その他のクラブのクラブカップリレーエントリー状況
開催回 開催地 出走チーム数 地域クラブ 大学クラブ その他のクラブ
八ヶ岳高原泉郷 80 28 28 24
根の上高原 53 27  8 18
駒ヶ根高原 96 42 30 24
山吹高原II 116 46 40 30
東農牧場 147 48 50 49
甲信八ヶ岳高原 158 58 53 47
信州菅平高原 142 49 52 41
椛の湖ふれあい村 122 52 34 36
信州伊那谷鳩吹公園 150 56 50 44
10 亀山城と武家屋敷跡 138 62 51 25
11 田原 120 51 51 18
地域クラブvs大学クラブvsその他のクラブの参加状況のグラフ
(注 正規チーム、オープンチームあわせたデータです。)

 大学クラブの参加が少ない年がありますが、これは有力大学の欠場(第2回大会は東大、筑波が欠場、第8回も筑波が欠場)による影響が大きいと考えられます。また、大学クラブの参加が少ない年は同時に大学OBチーム(「その他のクラブ」の約6割が大学OBチーム)の参加も少ない傾向があります。

 よって、地域クラブ vs 大学クラブ vs その他のクラブの割合はこの9年間、ほとんど変化していないと考えてよいようです。

 8年前に比べて、大学生オリエンティアの人数は40%以上減少しています(1993.3滋賀インカレ参加人数1468人→2001.3愛知インカレ参加人数839人)が、それと同じように社会人オリエンティアも半減していると考えられます。この9年間、地域クラブはもちろんのこと、OB会や同期会も大学卒業後のオリエンティアを上手に受け入れることができなかったことに加えて、これまでオリエンテーリングを続けてきた人たちも離れていってしまったようです。

 これらのデータを調べてみて、わたしは、「OL界に残ってくれるならば、その所属がどんな形態でもかまわない」と思ってしまいました。

 なんか、クラブカップから遠く離れた話題になってしまいましたね。ごめんなさい。


(2002.09.23追記)
 第10回大会はその他のクラブの出走比率が20%を割り込み、過去最低を記録しました。この数年、旋風を巻き起こしたJWOCチームが今年は不参加でしたし、同期会チームも出走したのはJANETSのみだったことが大きな理由ですが、厳しいレギュレーションに根を上げての不参加もあるのではないでしょうか。
 その他のクラブの減少分(昨年から19チーム減)を地域クラブの増加分(昨年から6チーム増)で埋めてきれていないことを見ると、「地域クラブへの回帰現象」と結論づけるわけにはいきません。


(2004.02.29追記)
 さらにその他のクラブのエントリー数が落ち込みました。インカレプログラムには社会人クラブの勧誘広告が溢れんばかりに載っており、「大学クラブを卒業したら社会人クラブ」という流れははっきり出てきたと言っても良いでしょう。(学生時代に活躍した有力選手の人たちは複数のクラブから誘われていることなのでしょう。もしかしたら、「クラブカップの表彰台に立ちたいから、○○○に入った」なんて人もいるかな。)
 しかし、数年前には流行していた同期会orOB会のエントリー数はめっきり減ってしまいました。この落ち込みは、以前なら「同期会orOB会でなら年1回走ってもいいかな」という人たちを取りこぼしていることも表わしているのでしょう。わたしはいま、こうして地域クラブに所属している立場ですので、歯がゆいかぎり&まだまだ努力が足りない、と反省しています。
 学生クラブは(第8回大会を除いて)第5回大会から50チーム前後のエントリーがあり、学生オリエンティア人口の落ち込みを考えると、学生クラブにとってクラブカップは夏の一大イベントしてはっきりと位置づけられたのではないでしょうか。しかし、社会人クラブの多くがクラブカップを楽しみながらも「勝負する場」として考えているのに対し、学生クラブの多くは「楽しむ場」と割り切って参加しているようです。


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