僕のかわいいひと

 
  ――君は、どうして出会ってしまったんだろうって泣いた。 僕はそれに答えることができなかった 僕はただ、君を抱きしめることしかできなかった。 だって ただ、出会ってしまったんだ僕たちは。 そのことに意味を求めることほど僕にとって無意味なことはないんだ。 僕たちは出会った。 あの秋の日。   それ自体が、僕にとっての意味だったんだ。         唯一の。無二の。     だって僕たちは、はじめから出会ってたんだから――     海から吹く風にふと顔をあげた。     潮風が君の髪をなでていく。     僕はそっと目に胸に、このからだに焼け付けた。     君のその後姿を。    君が振り返った。     そして僕を見て笑った。       わらった。     そして、         これから僕たちはどこにいくのだろう。     どこにも行き場のない僕たちの行きつく先はどこなんだろう。

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