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■はじめに
今回の話はfreestompboxes.orgで"Vox / Orange / Apollo - Treble and Bass Booster"(以下T&B Booster)のスレッドが立ち、
自作エフェクター界(そんなものあるのか?(゚_。)?(。_゚)?)の有名人が話し合っているので、
それに触発されて思った事がネタになっています。
| 2001/02/09 | R.G.Keenさんが GEOにAngelo Marruzziさんからもらった Orange Treble/Bass Booster を公開しました。 |
| 2001/02/12 | Orangeに続いてR.G.KeenさんRon Neeley IIさんからもらったApollo Treble/Bass Boosterを公開しました。 |
| 2001-2005頃 | ドイツのメーカーBSMがOrange T&B Boosterを参考にしたというORを発売します。 |
| 2007/06/26 | freestompboxes.orgのVintage Stompbox Cornerの"Vox / Orange / Apollo - Treble and Bass Booster"のスレッドで、ドイツの大家analogguruさんがOrangeやApolloのT&B Boosterなんて見た事無い。そんな機器なんて無いんじゃないの?って言い出しました。 |
■Orange,Apollo T&B Booster

後々の都合からPNPのゲルマニウムトランジスタからNPNトランジスタに変えていますが
上にOrangeとApolloのT&B Boosterの概略を示します。
基本的にはエミッタ抵抗をコンデンサでバイパスして、交流利得をフルにした1石ブースターの前に変なトーン回路らしき物がくっついた形をしています。
このトーン回路、普通は可変抵抗の3番ピンに入力がつながっているのに対して、可変抵抗の2番ピンが入力になっています。
面白い回路ですね。話を簡単にするために音量制御回路で説明します。

実はこの手の回路はトランジスタが開発された当初、
■間違い
可変抵抗の2番ピンから入力する所は見た目は変だけど間違いではないとすると、
OrangeやApolloのT&B Boosterの間違いとは何でしょうか?
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■BSM OR Treble/Bass Booster
Keenさんがホームページで公開した回路とBSMの製品の回路が全く違う物ならば全く問題がありません。
しかし、こんな回路だったらT&B Boosterと言いつつBassはBoost出来ないはずなのです。
ところでBSMのOrange T&B Boosterを参考にしたというORのカタログには次のような一文が書いてあります。
----以下カタログから引用
When set to maximum, the unitproduces a very glassy tone.
When a middle setting is dialed in, the result is a punchytone with a mids emphasis.
When set to minimum, the unit produces a very bassytone with a fat bottom end.
----ここまで
もしこの回路だったとしてもトレブルブースターだからglassy toneは出るでしょう。
しかし、この回路だったらpunchytoneやbassytoneは出るはずが無いのです。
BSMのOR T&B Boosterどんな音がするのか?どんな回路なのか気になりますね(^◇^;)〜〜
■オリジナルを探る。
オリジナルを探る、と言ってもOrangeやApolloのビンテージエフェクターをeBayやYahooで探すわけではありません。(^^;)さらにその先、この回路を最初に考えた人が参考にした回路について考えてみましょう。

私はこんな回路だったのではないかと想像しています。
また前段にはこれと類似のトランジスタの増幅段があり、利得を得ていたと思われます。
もしかすると、RB、RHの代わりに
低音をBoost/Cutする回路がついていたかも知れません。
■ちなみに
B型可変抵抗を使ってこの手の回路を作るんだったら私だったら、こういう回路にすると思います。

こうすると抵抗2本の追加だけでTrebleもBassもちゃんとBoostできるT&B Boosterを作る事が出来ます。
さらに直接ギターに接続する事を想定してRBを省略する荒技もあります。(こうすると抵抗1本の追加だけですね。)
こうするとギター側の設定が変わるとブーストする具合も変わってきてしまうのですが、こういう部品代をケチった為に出て来る弊害にあんまり気を遣わない所が、当時のチープでビザールな雰囲気を再現していてビンテージ感が高いと思うのは私だけでしょうか?
■重要
今回挙げた回路はどれも回路の出力インピーダンスを充分低くする事が出来なかった時代の回路につなげる事を想定しています。
最近のOP-AMPやしっかりしたフォロアー回路を使ったエフェクターの後段につなげた場合、トーンの可変が出来なかったり、最悪な場合は前段の回路が発振したり誤動作したりします。
これらの回路を今の時代に使うには、最低でも

の様にRSを追加する必要があります。
再びですが(^^;)
BSMのOR T&B BoosterですがFX loopの中に入れるなって書いてあります(これは入力レベルの関係を言ってるんだと思います。)がギターの直後に入れろって書いてありませんね。(^^;)
Tube Screamerがどうたらこうたらと、訳分かんない事書いてありますがギターの直後に入れろって書いてありませんね。(^^;)
----ここから引用
The magical tone is achieved by the interaction between guitar pickup, booster
and amplifier.
-----ここまで
別にMagical toneが欲しくなかったらピックアップのすぐ後ろじゃなくても良いような書き方だと思うのですが…
RSに相当する抵抗が入っているんでしょうか?
Keenさんがホームページで公開した回路とBSMのOR T&B Boosterは全く違う回路だったら良いですね。(^◇^;)
■最後に
まあ、今回のネタは骨董回路鑑賞あり、毒のある笑いあり、勉強できる所あり、と3拍子そろっていて一庵堂にふさわしい内容になりましたね。(^◇^;)
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Last Up Date '08/02/10