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はじめに


ここ10年エフェクターの自作関係の書籍は全くなかったのですが、21世紀になって続々とエフェクター自作本が続々と発表されました。
そこで新世紀のエフェクター本を紹介していこうと思います。


書籍

NAME:土日で作るオリジナル・エフェクター
AUTHOR:畑野 貴哉著
PUBLISHER:リットーミュージック
PRICE:@1,890
ISBN4845608618
COMMENT:比較的簡単な工作で作れること、部品参考価格、実体図が付いていること等は好感が持てます。
ただ骨董部品に限定した作例が多いため、出版当初はデッドコピー可能でも、現在では不可能な物がいくつか有ると思います。
まあ、作りやすさを優先しているため、回路も比較的単純、且つケースにスペースの余裕があるのでエフェクター設計の参考書を参考に本書をアレンジすればオリジナルの性能を超えることが可能だと思います。

機器名コメント
LINE de GUITARJ-FET1石ソースフォロア
Fuzz MasterFuzz Face式?Fuzz
Vintage Oneバイポーラ1石ブースター
Vintage Limiterフォトカップラー式リミッター
トランジスタ1石+フォトカップラーを利用したリミッター
Distainerバイポーラ1石変形ブースター
HA-Plus2石ブースター
600Ωマッチングトランス付き
Vintage Toneフェンダー風2石トーンコントロール
Hyper MixBuffer AMP+2ch入力OP-AMP変形ミキサー
アイディアはマーシャル等のJumpとかLinkとか呼ばれる、入力ジャック間を接続するテクニックのシミュレーション
PSUPower Supply Unit
AC100Vから、だいたい14V位の正負電源を出力する電源、Hyper Mixにも使用可能
SLD2chフォトカップラー式リミッター
こちらはOP-AMP+フォトカップラーを利用した2chリミッター、コントロールのリンクが出来ないためステレオで使用する場合はソースを選ぶ必要があり。
BENRI 1リバーブ用2chOP-AMP変形ミキサー
リバーブタンクやディレーマシン(3 HEADのオープンリール等)に信号をセンドし、リターン信号とオリジナル信号をミックス
Sakura 1966 Fuzz変形2石ブースター
変形1石ブースターの従属接続
Voltex1球 真空管ブースター
12AU7の2段従属接続、電源はVoltex PSU
Voltex PSU真空管ブースター用電源
Rockbox1球 真空管ブースター
12AU7で2段1段の増幅段数切り替え機能付、電源はVoltex PSU

余談ですが(^^;)、あの桜屋電機がホームページを作ってしまった(^^;)事実は本書が社会に与えた影響が大きかった事を示していると思います。
リットーミュージックのコンテンツにアフターケアHPがあります。


NAME:土日で作るオリジナル・エフェクターPART2
AUTHOR:畑野 貴哉著
PUBLISHER:リットーミュージック
COMMENT:前作の特徴を引き継いで以下の点がパワーアップされて好印象です。



また、エフェクター設計の参考書を参考に本書をアレンジした方がより良くなりそうなのも前書と同様です。
いくつか指摘すると
もっとも音が気に入れば何でも良いのがエフェクターの世界(つーか、ヤバ気な回路の方が結構良かったりする。)なので、まずは著者の言うとおり作ってみて、色々改良していくのが良いと思います。

機器名コメント
BLack Magic Vox電源トランスをLPFに使用した意欲作。600Ω入出力限定、Vocal用EQ
Cable Checkerシールド線の断線をLEDでチェック。(ショートしてないのがわかるともっと良かった。)
Delta FuzzFuzz Face系のFuzz
E-DriveOP-AMP使った、ちょっと変わったBright SWスイッチみたいなコントローラ
Multi Power Supply+48V、+12V、±15V出力の電源。電源はあんまり引っ張れないのでこの本の製作物専用。
Sonic Time Machine電源トランスをLPFに使った、非常に異色なEQ&エキサイター(受け側の装置の入力Zで音が変わるため、注意。)
Stereo Tube Limiter下のTube Limiterを2chにしてステレオリンク機能を追加
Stereo Wire Testerステレオ用の簡単な部品用ブレッドボード
Tube Booster12AU7をヒーター6V、B電源9Vで動かす回路(回路図で電池のシンボルが逆)
Tube LimiterMulti Power Supplyから電源ひいて、12AU7を12Vのヒーターと48VのB電源で駆動。その後にフォトカップラーを使った、ゲインリダクションタイプと分圧比可変タイプの2種類のリミッターの出力をMIX
Tube Pre AmpMIC IN付きフェンダータイプ?のプリアンプ。諸元を別してALEMBICのF2Bの半分の真空管を12AX7から12AU7に変更してヒーター電流のコントロールを加えた感じ。電源はMulti Power Supply
XLR CheckerXLRの接続をLEDで確認する装置。
LUUNLUUNモジュールというTMD特製の部品を使ったドライバー(GAIN制御の抵抗がむちゃくちゃ小さいのでLUUNモジュールの抵抗値がちょっと不安。)
Session Master前著のLine De GuitarとVintage Oneを接続したような物。2SK30のソースフォロア+2SC945のブースター
LRghostステレオ信号のクロストークを制御する機械。(MONOにすると前につなぐ装置のL信号とR信号がショートする作りになっているので接続する機器を選ぶ可能性が高い。)
Ecstasy電源トランスを使って昇圧するという意欲作。Sonic Time Machineに近いエキサイター&EQ(前後の機器で音の印象は変わりそう。)

リットーミュージックに今回もアフターケアHPがあります。修正点が早めにわかるのがネット時代の強みですね。

NAME:誰でも作れるギター・エフェクター―Guitar magazine
AUTHOR:本多 博之著
PUBLISHER:リットーミュージック
PRICE:@1,890
ISBN4845611163
COMMENT:

機器名コメント
THROUGH BOXケーブル延長とかケーブル容量を加えたり
A/B BOXパッシブA/B BOX
A/B BOX with LEDLED付きパッシブA/B BOX
A/B BOX with Tuner outTuner用出力つきパッシブA/B BOX
JH FUZZ2石Fuzz Face型Fuzz
BM BOOSTERバイポーラ1石ブースター
Guildのブライアン・メイ用ブースターがオリジナル?
RR DISTORTIONOP-AMP1石MXR DISTORTION PLUS型ディストーション
OP-AMP+ダイオードクリッパー
F-DRIVEOP-AMP1石IBANEZ TUBE SCREAMER型オーバードライブ
ダイオードクリッパーによる帰還回路を持ったOP-AMP+High側コントロールによるトーン回路
FUZZ EXPLOSIONAMPEG SCRAMBLER型4石オクターブファズ
C-E分割→全波検波→差動増幅によるオクターブファズ(電源の全波検波回路のトランスを半導体に置き換えた回路)

プリント基板の作り方、工作手順が書いてありなかなか良いです。ただ残念な所がいくつか有ります。

まあ、最近のエフェクターブームのおかげで海外のトランジスタも通販で手に入るようになったので問題にはならないかもしれません。
改造ポイントやプリントパターンが誰でも作れるギター・エフェクター―ギター・マガジン (2) に掲載されているので同時に購入した方が良いような気もします。
あとリットーミュージックのコンテンツにアフターケアHPがあります。

NAME:誰でも作れるギター・エフェクター―ギター・マガジン (2)
AUTHOR:本多 博之著
PUBLISHER:リットーミュージック
PRICE:@2,100
ISBN4845612208
COMMENT:
はじめにの「音質に関係のあるようで、実はあまり必要のない情報に惑わされていることが多いのでしょうか。」の一文は共感を呼びますね〜〜
私としては上の書籍と同時に購入して工作の仕方は両方の本を参考にしつつこの本のMID BOOSTERを最初に作ることを勧めます。
機器名コメント
FUZZ DEVILMosriteのFuzzrite風Fuzz+CR Tone回路+出力Buffer
MONKEY COMPOrange Squeezer風コンプレッサー
TREMOLO TURTLERepeater(^^;)70年代のトランジスタアンプによく使われていた矩形波トレモロ
PHASE ARMADILLOMXR PHASE45風2段Phaser
2段フェイザーの音はあっさりしていて結構好きなのですが市販品には少ないので面白いかも
OCTAVE OCTOPUS4石Foxx Tone Machine風オクターブファズ
DISTORTION WOLFBuffer+ダイオードクリッパー系ディストーション+BIG MUFF風TONE
SNAKE LOOPTuner Out付き2ループスイッチ
MID BOOSTER番外編バイポーラ1石ブースター
ラグ板で製作してるので作りやすいと思います。
JH FUZZ+PRE GAIN TONEFuzz Face型Fuzzの入力にBright SW的な入力インピーダンスコントロールを加えた物
F-DEVICE+3 MODE SWITCHダイオードクリッパーによる帰還回路を持ったOP-AMPオーバードライブのダイオードを切り替えるアイディア
OLD STYLE TUBE AMPFender Champ風アンプ
絶縁紙を使った基板を使用するため、コピーするにはオフィシャルの基板が出るのを待つかラグ板で作った方が良いかも…

OLD STYLE TUBE AMPは高電圧を使用したり注意する所がたくさんある割に説明が少ないのが気になります。
情熱の真空管アンプとかはじめての真空管アンプ―クラフトオーディオ入門等を熟読して回路図1枚からでも組み上げられる位になってから(絶縁紙より)ラグ板つかって組み立てた方が良い物が作れる可能性があります。
本書には本書で作るエフェクター及び誰でも作れるギター・エフェクター―Guitar magazineに掲載されていたエフェクターのプリント基板用マスクが付録として付いているので同時購入をお勧めします。


余談ですが名盤18選というコーナーでJames GangのLive in ConcertとJoe WalshのYou Can't Argue With A Sick Mindを推薦していて妙に親しみを覚えたりして。f(^^;)

あとリットーミュージックのコンテンツにアフターケアHP、デザイン、レタリング用のステッカーのデータがあります。


最後に
最近出版されたエフェクター本はチューニング、カスタマイズについてページをかなり割いています。良い傾向だと思います。


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Last Up Date '05/10/20
Last Up Date '09/03/23