私がタバコを吸い出したのは、中学を卒業して高校1年になったばかりの頃だった。いまは亡き幼なじみで悪友の「ふみお」が私にしつこくタバコを勧めたからだ。しかし、私は手にしなかった。当然悪い事であるという意識があったからだ。 しょっちゅう私の家に入り浸っていたふみおは、ある日タバコの残りを私の机の上にぽんと置いて帰った。意志の弱さには自信があり、しかも好奇心の強い16才の私である。手にとって大人の真似事をしてみるのに、それほどの時間は掛からなかった。タバコはまずい。決してうまいものではない。だが、それも一度二度と繰り返して行くうちに、なじんできてしまう。それはあたかも最初は嫌よ嫌よと言いながら、次第に……いや、こういう例えは良くない、やめよう。 置いて帰ったタバコが無くなった頃、ふみおにタバコが無くなったと言うと、彼はそうだろう、そうだろうと、さも満足そうに新しいタバコを置いて行ってくれた。何回かそんなやりとりがあった。ある日ふみおにタバコが無いか?と聞くと、彼はこう言った。
実に理にかなった筋の通った意見ではないか。もっともである。こうして、私はタバコなしでは我慢が出来ない人生に踏み込んだ。 自分の経験値を人に伝えるのは、人類の責務である。そう感じた私は、幼なじみや級友を、すべてこの手でタバコのある人生に誘い込んだ。 …という事で人間の弱さを象徴する、今日の絵はシャブです。(な、何でやねん) (ふゆき) |
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