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正直者(upload.4.18/pm4:10)

うちの長男は、名前を太陽と言う。今年、小学校5年になったばかりだ。家で一番の早起きである。親がだらしないと子は育つ。自力で起きないと誰も起こしてくれない悲しい境遇に生まれた彼は小さい頃から自分で起きるしかないからだった。まさに我が家は正しい子育ての見本のような家庭である。
先週の土曜日の事だ。わ〜〜〜!8時50分になっている〜〜!という叫び声とともに起こされた。珍しく太陽が寝過ごしたらしい。慌てて髪の毛にドライヤーを当てだした。(奴は小学校2年の時から自分でドライヤーで寝癖を直している)学校に電話してくれ〜〜!と叫ぶ!理由はどないしようか…。しばらく考えた。取りあえず無難な所で歯医者にしよう。そうだ、それが一番良い。朝歯が痛んだので、取りあえず歯科医に寄ってから学校に行った事にすれば良い。ま、待てよ…歯科医が始まるのは何時だ…。8時半までに開いている歯医者はあるのか!太陽の叫び声でようやく起きてきた妻は、あるある!と答えた。
よっしゃ、それだそれにしよう。学校の電話番号は何番だ…。たいよー!たいよー!ええか、歯科医に行った事にするからな。せんせーに朝、歯が痛かったので歯医者に寄ってきたっていうねんで、分かったか…。

太陽はランドセルを肩に掛けながらしばらく無言で聞いていたが、ぼそっと、こうつぶやいた…。

なあ、正直に寝過ごしたって言うたら、あかん?

あはははははは…、そ、そうやな、そうやそうや、うんうん正直が一番や。な、そうしよう。そうしよう。あははははは。
親が率先して嘘の付き方を教えてどないすんねん。全く。…にしても、親がうそつきなので子供は正直に育つという、まるで正しい子育ての見本のような我が家ではあった…。

(ふゆき)