ほんとに最近事務所に色々電話が掛かってくる。投資、ネット関連、コピーファクス、社長はおられますか?という言葉を聴くと、いいえ、いませんというのが通例である。自分で取っても私はよく分からないんですが…と答える。切った後で、またすぐ掛かって来たりする。同じ声だ。もしもし…と言った時点で向こうも気がつく。電話帳見ながら、下段に掛けたつもりが、見損なったというのが丸わかりだ。今掛けた所すら分からない位、集中力を欠いていて、電話で一体何を訴求するつもりだろうか。 一本調子の脚本読みの電話。やけに馴れ馴れしく喋る奴。自分の会社の名前を名乗る前に、まず講釈をたれる奴。一部上場の会社の名前を出し、その会社が合弁事業を行い、こういう目的でかくかくしかじかの展開を行っていて…と延々続き、最後にその事業を推進しているのが当社です…とくる。有名企業の名を出して、だから決して怪しいものではありません…と言いたいのだろうが、他人の威を借りるその時点で既に怪しいのだという事に気がついてないらしい。 右よりの方からも電話がある。全日本正義連盟だとか何とか大きな名前で、しかもダミ声で、国のために働こうという同士の為にですな、義援金を募っているという訳です。シャチョーォ!聞いとりますか!恐ろしい声を張り上げる。実に返答に困る。恐る恐る、す、すみせんが、今忙しくて手が離せないんですが…と言うと、すんませ〜〜ん、また掛けます〜って軽い声で答えたりする。あの恐ろしいダミ声は、つ、つくり声やったんかい! 今はナンバーディスプレイなので掛かってきた電話番号が分かる。発信元を明かさずに掛けてきたりするとますます怪しい。電話を取る前に既に心構えが出来てたりする。 ナンバーディスプレイが出てきて、いたずら電話は減ったのだろうか。もしかしたら、いたずら電話を掛ける素質のあるタイプは出会い系サイトへと流れているのかもしれない。イタズラ電話は普通、男が女の人に掛けるのが相場である。もう10年以上前の事になるが、事務所で泊まり込みで仕事をしていた時の事。深夜、丑三つ時に突然電話がなった事がある。電話を取ると突然女の人のあえぎ声が聞こえた。激しい息使いでもだえていた(…ように聞こえた)私は、ただ固唾をのんで聴くだけで、どうして良いものか分からなかった。仕方ないので、もしもし…と言うとガチャンと切れた。う〜〜ん、これはもしかして凄く勿体ない事をしたのかも…と思ったが、私は、一緒にあえぎながらテレホンセックスするほどノリは良くない。それ以来二度とその手は掛かってきた事はない。今さらながら、もしも、もしもあの時にナンバーディスプレイがあったら…と悔やまれてならない。 あ、違う、何の話だ。 電話は顔が見えない。見えないから気が楽なのだろう。壁を隔てて話しているようなものだ。何でも話せる。逆に言えば、相手の表情は見えない。面と向かって言えない事も言えてしまうのである。メールも似たようなものだ。言葉は魔物だ。自分で繰り返し言ううちに自己暗示にも掛かったりする。メールにはまっている方、電話にはまっている方。最後にはドツボにはまらないように気をつけて下さいませ。 (ふゆき) |
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