1988.6.17 
「ながい眠り」 ヒラリー・ウォー ハヤカワポケミス
フェローズ署長もの。
既読二作とパターンは一緒。てんで地味な捜査活動が延々と描かれていき、手掛かりが端から潰されていった果てに、真相へ通じる最後の道が見えてくる。立派なのは、その地味なルーティンワークの部分が決して退屈ではないこと。思うにこれは、その描き方が、捜査活動そのものよりも、そういう捜査をやってみようと警察が考える論理の部分の方を重視していることによる。実際の捜査結果は付け足し。地味でも読ませる巧さはしっかりと把握している。
ただ、犯人が指摘されるシーンが結構意外性があるが、もしかしたら、という感じは持てる容疑者なので、それほど、やられた、という感じにはなれなかった。しかし、それでもなおかつ、面白く読ませた。
「失踪当時の服装は」「事件当夜は雨」に比べると、さらに地味だが、面白味にそれほど遜色はなかった。