1994.8.1
「グール」 マイケル・スレイド 創元ノヴェルズ
血と内臓が飛び散る飛び散る、ぐちゃぐちゃスプラッタ小説。
気に入った、とか書くのは、ちょいと気が引ける。実際、結構、辟易してなくもないので…。
とはいうものの、ロンドンを三人の連続殺人鬼が跳梁するわ、クトゥルーはばんばん出てくるわ、舞台はイギリス、カナダ、アメリカと三国を又に掛けるわという、この派手な仕掛けには、俺好みじゃん、とか思ってしまった。
ちょっと筋が錯綜し過ぎていて、最初のうち、すんなり頭に入ってこなかったり、その割りに、殺人鬼どもの正体をめぐる仕掛けは、案外早々と見当がついたり(でも、あんまり隠す気もないのかもしれない)、という難点はあるのだけど、派手な外見が目くらましで、あんまり目立たない割りには、プロット構成もしっかりしている。おっとぉ、という、ストーリーの仕掛けが、随所にあるもんね。警察の捜査活動の描写なんかも、捜査小説として充分楽しめるだけの密度がある。
一応、しっかりしたサイコスリラーではあると思う。(クトゥルーは扱われているけど、ホラーではない)
うーん、でも、やっぱりグロいぞ。とりあえず次も読むけど。