病院歯科麻酔医会設立趣旨
歯科医療においても、次元医療の概念が確立されつつあり、高次歯科医療機関として、病院歯科のはたす役割は、ますます重要になりつつある。
病院歯科の使命として、
1)口腔外科
2)障害者歯科(笑気鎮静法、静脈内鎮静法、全身麻酔)
3)他科疾患有病者歯科
4)ペインクリニック
5)歯科救急
6)在宅歯科診療のバックアップ
7)卒後教育研修
が考えられている。
病院歯科の業務の中には、歯科麻酔科医(日本歯科麻酔学会認定医)が診療にあたるのが最適であると考えられる分野が多数あるにもかかわらず、現在の病院歯科医の大半は口腔外科出身者で占められており、病院歯科に勤務する歯科麻酔科医は少数である。
歯科大学(歯学部)の使命は歯科麻酔学の教育・研究であり、それを実践している病院歯科、あるいは開業歯科麻酔科医とは異なる。
一般病院の歯科大学病院と異なる点は、医科系の麻酔科医が勤務していることである。つまり、一般病院では歯科大学病院とは異なり、手術室での全身麻酔が、歯科麻酔科医の積極的評価対象にはならないこである。一般病院の歯科医師は、口腔外科も含めて的確に歯科診療を遂行することが要求される。歯科大学の歯科麻酔科では、局所管理もできる歯科麻酔科医を育成する研修システムを確立するのは困難であり、病院歯科においてのみ、その実現が可能である。
病院歯科の歯科麻酔科医が他科疾患有病者歯科、障害者歯科、ペインクリニックを行い、かつ臨床研究すること、歯科大学の歯科麻酔科と協力して、局所管理能力のある歯科麻酔科医を育成すること、さらに地域の一次医療機関と連携をはかることで、歯科大学と開業歯科麻酔科医との橋渡し役ができるのではないかと考える。
病院歯科の使命の中で、他科疾患有病者歯科、障害者歯科、在宅歯科診療のバックアップ等は、歯科麻酔科医が、病院歯科でその能力を発揮できる分野である。しかし「モニターの点数化、静脈内鎮静法の点数化、有病者の処置時における全身管理料等」、が認められていない現在では、採算性の悪い部門であり、この点が歯科麻酔科医が病院歯科に勤務するのを困難にしている要因になっている。
また、平成8年8月に歯科医師法の一部改正が行われ、歯科医師臨床研修制度が法制化され、平成9年度より、臨床研修が開始された。病院歯科においても、歯科医師の臨床研修が開始されており、この研修にも歯科麻酔科医が参加するべきものと考える。
そこで、同じ立場にある病院歯科に勤務する歯科麻酔科医が、情報交換を行い、これらの諸問題に対し解決策への智恵を出し合い、病院歯科における、「歯科麻酔」を確立させるため、病院歯科麻酔医会を設立する必要があると考えている。
足立了平 河合峰雄 (神戸市中央市民病院歯科口腔外科)
藤喜久雄 (小松病院病院歯科口腔外科)<事務局:小松病院>
1.本会は病院歯科麻酔医会と称す
2.本会は歯科麻酔学の進歩発展ならびに病院歯科における歯科麻酔臨床の充実を期し、会員相互の親睦をはかることを目的とする
3.会員は病院歯科に勤務する日本歯科麻酔学会会員ならびに本会の目的に賛同するもの
4.本会には下記に世話人を置く
代表世話人 1名
世話人 若干名
5.世話人の任期は3年とし再任をさまたげない
6.本会の事務局は小松病院歯科口腔外科に置く
7.会則の変更は世話人会で決定する
8.本会則は平成12年10月6日より実施する
世話人名簿
代表世話人 足立了平 (神戸市西市民病院)
世話人 北川栄二 (北斗病院)
川田達 (日の出歯科真駒内診療所)
佐藤雄治 (函館五稜郭病院)
中里滋樹 (岩手県立中央病院)
塚越完子 (都立豊島病院)
宮城島俊雄(藤枝市立総合病院)
藤喜久雄 (小松病院)
河合峰雄 (神戸市中央市民病院)
天野裕治 (田川市立病院)