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| ジェフリー・M・シュウォーツ/シャロン・ベグレイ著・吉田利子訳 『心が脳を変える―脳科学と心の力―』 (サンマーク出版、平成16年7月刊) 四六判、414ページ、¥2200+税 |
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| 著者はアメリカの神経科臨床医。著者は、心(精神)と脳(物質)は別のものではなく、心の力=意思が脳神経を変化発展させると説く。 著者は、強迫性障害(手を洗わずにはいられない、鍵をかけ忘れたのではないかという不安症状から、重度の脅迫観念で日常生活が困難な症状まである)に対して薬物治療や強制的な暴露妨害治療ではなく、気づきと意思の力により脳の働きを変えることにより直す治療に取り組んでいる。 また、「手の動かなくなったピアニスト」に対して、猛スピードで指を動かす練習をしているうちに、脳が複数の指の動きを一つの動きと誤解したことによって生じたものであるとして、指一本いっぽんが別な指だと脳に教えることにより再びピアノが弾けるようになった事例などを紹介し、心の力=意思が脳を変化させるとしている。 また、脳梗塞で片腕が動かなくなった患者に対し、動く腕を拘束し、動かなくなった腕だけで生活する訓練したことにより、動かせるようになった事例などをあげ、成人でも脳の新たな領域ができるとし、心=意思があれば脳も進化発展し続けるとしている。 しかし、一方で、精神を病んでいるのは意志が弱いとか、精神的な努力が足りないという考えは、「危険」であり、支持できないとしている。 本書の「心が脳を動かす」というテーマは、臨床事例からの積極的思考であり、人間の可能性を示し、勇気づけるものである。しかし、この「心」がどこからくるのか、この「心」をどうすればコントロールできるかについて言及していないのは残念である。 それから、もう一つ本書の難を言えば、「観測により波動関数は収縮する」とする量子理論を本書は分かりやすく説明しているが、これを心と脳の関係に結びけるのは少し飛躍があるのではないだろうか。 〔本書の中から〕 ○ 成人ですら学ぶ力があり、その学習はシナプスの変化を反映しているとい |
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