初夏の BOSSA DO MAGO
at 原宿KEYNOTE
Member : 越田太郎丸(g)・松本トシアキ(harm)・柏木広樹(vc)・
池田達也(b)・渡辺亮(per)
2000/5/7 (Sun)
1st : Old Tune / Madarena / Bebe / Perdi Meu Coracao / Imagem
/ Pan Comes Up
2nd : (バラードNo.101) / (新曲 1) / A Rota do Individuo / Why Not Brasil / Amazon River / Pilar
EC : Quilombo
立夏を過ぎて暦の上では「初夏」、GW最終日のこの日、久々のKEYNOTEでのBossa Do Magoのライブは連休を謳歌していた(?)お客さんでいっぱい。「その元気を分けてもらいつつ演奏します」というのは、メンバーの皆様…。それぞれに連休中お忙しく働いていたそうで、それにちょっとお酒が入っている方もいらして、ちょっとお疲れモードだったのでしょうか? でも、ステージが始まっちゃうとパワー全開の演奏となるのでした♪
この日の1曲目は太郎丸さんの曲で「Old Tune」。チェロとハーモニカの間でおっかけっこのように受け渡されるメロディーラインが軽やかなリズムにのって伝わってきます。ふっと曲が終わって、遠くから近づいてくるようなチェロのイントロからそのまま滑り込んだのはイヴァン・リンスの「Madarena」。こちらも軽快にはずんで楽しくて、ラストで繰り返されるフレーズを一緒に口ずさみたくなります。
ここでメンバー紹介へ。最近着ているものが「たろまちっく」な柏木さん。あとは髪型と楽器だけ合わせると完璧? 亮さんはこの日の衣装は鮮やかなオレンジ。「いつも黒ですよね」と言う太郎丸さんに「今日は着替えなかったの」(笑) 実は黒の衣装も持ってきていたそうですが…。佐賀出身の達也さん、「いつかBDMで佐賀まで行ければいいな」ということでしたが、是非全国ツアー実現していただきたいものですね。 松本さん、ブルースハープ教則本を出したそうですが(←「オフレコって言ったのに」(by松本さん)、その本の写真は不精ヒゲつきなんだそうです(笑) 楽器屋さんに行くとみつかるらしいので、探してみましょう。 そして「司会進行は越田太郎丸です」(拍手)
3曲目はHermeto Pascoalの「Bebe」。ちなみに、「べべ」ではなく「べべー」と発音するそうです。 何かを予感させるような柏木さんのピチカートから始まりました。中間部分ではこの曲に欠かせない、亮さんのビリンバウソロ。途中から松本さんのハーモニカが加わって、この2つの楽器のコラボレーションが不思議な雰囲気を醸し出して異世界にどっぷりと惹きこまれてしまいました。
松本さんと亮さんの仲に達也さんが焼きもちを焼くんでは、等々ちょっと危なげな話題(^^;)に続いては、「こんな話の後にやる曲じゃないんですけど」という、今年の1月にできたばかりの太郎丸さんの新曲「Perdi Meu Coracao」心を無くしてしまった、という意味だそうです。
亮さんの、ずっと同じリズムで繰り返される深い響きのパーカッションから始まり、松本さんのハーモニカソロから柏木さんと達也さんの弦デュオに受け渡され、そこからふわっとまとまるように全員の音色が絡み合っていきます。ちょっと大きめのギターに持ち替えた太郎丸さんのギターソロがとても素敵で、切ないフレーズがしんしんと沁みてくるようでした。
風のささやきのように「Perdi Meu Coracao」が引いていき、そこから流れ込んできたのは「Imagem」。イメージが彼方に広がっていくような演奏に聴きほれていると、突如太郎丸さんがマイクを手に「今日の柏木くん、チェロのほかに胡弓を持ってきました」とアナウンス(笑) 一瞬びっくり眼になった柏木さん、にやっとしつつ胡弓奏者になりきってのソロへと入っていったのですが、これがほんとにそっくり!で、中国へトリップしてしまいました。「もういいすか?」とチェロ奏者に戻ってのソロ、その後に続く松本さんのソロもとっても素敵で、溜息が出るようなソロ満載の「Imagem」でした。
「Imagem」の途中で何だか「キュイーン」という音がして「???」と思っていたら、実は柏木さんがエフェクター操作を間違えたんだそうで、太郎丸さんに「胡弓、チェロ、そして一瞬ロックの音、柏木広樹!」と紹介されてました。(瞬間あちゃーっ、という顔して舌出してました(爆) ここでロック風演奏あれこれご披露合戦になり、「Smoke of the Water」や「Barn」等々いろんな曲で遊んでました。このハプニング、一番受けてたのはメンバーの皆様みたいでしたねー。
「このバンドで劇バンやったら楽しいよね」「火サス(火曜サスペンス)やりたいな」なんて話も出てきて、この手の話題になると俄然元気になるのが柏木さん。各種効果音を実演して聞かせてくれて客席大ウケでした。「亮さん、効果音得意そうですよね」「もちろん!」と自信まんまんの亮さん、「あと0.5秒長い音」と言われてもほんとにやっちゃいそうですね。柏木さんは「このテーマを使って何でもいいからソロやって」「ただし、3分11秒で」(!!)というお仕事もやったことあるそうで…なかなか劇バンというのも大変そう(^^;) でも、ほんとにBDMで劇バンやったら面白そう…楽しみに待ってます(笑)
1ステラストの曲は松本さんの公表している唯一のオリジナル曲「Pan Comes Up」。アップテンポで明るい曲が、途中松本さんと柏木さんの掛け合いのところでロック調フレーズもはさみつつ、躍動感たっぷりに演奏されました。
休憩をはさんでの2ステは、まず宣伝コーナーから。9月13日「Samba Bossa & Talkライブ」のお知らせがあり、そのプロモーションも兼ねて、ということで1曲目は太郎丸さんと柏木さんのデュオで「バラードNo.101」(いまだタイトル未定)。この曲は、柏木さんが太郎丸さんの作った曲の中で3本の指に入る好きな曲、なんだそうです。2人で向かい合って45度以上のお辞儀をしてから演奏開始。 あったかくて優しいのに切なくなっちゃう曲です。ギターとチェロだけ、というシンプルさがまたその切なさの深みを増しているのかも…。終わった後もまた2人で向かい合ってふかぶかとお辞儀。礼儀正しいですね〜(?)
1曲終わってメンバー全員がステージに揃い、「ちょっと楽器替えたいんで」と太郎丸さんから突如MCをまかされた『今日だけじゃなく、いつも無口な』松本さん。パソコンを買って、いよいよネット生活に突入するそうです♪BDMで一番最初にIT化したのは達也さん、そして最近どはまりしている太郎丸さん、これで松本さんが参入するとBDMの過半数がネット生活者になるんですねー。柏木さんは持っているけど「コンセント差し込んでない」そうで、亮さんは「興味はあるけど」だそうです。さて、全員ITの波に覆われちゃうのはいつでしょう?
2曲目は太郎丸さんの曲で「新曲1」(これもいまだタイトル未定)。「しんいちしんいち」って呼んでるそうですが、本タイトルはいつつくんでしょうね?この曲も、聴いていてほんとにわくわく楽しくなってきちゃいます。この曲でも松本さんと柏木さんの掛け合いがとってもかっこよくて、にこにこしながら「そうくるならこっちはこうだ!」という感じで受け渡されるソロに、つい聴いていてもにこにこしてしまいます。太郎丸さんが「博多どんたくなイメージ」と言っていましたが、メンバー間からは反論の声しきり…亮さんの「どんたくどんたく」(?)というパーカッションの音のせいではないか、ということでした。太郎丸さんがどんたく話をしていたら、さりげなく亮さんが「どんたくどんたく」と後ろで鳴らしているのがまたいい味が出ていて…亮さんいいなぁ(笑)
3曲目は、3月のSweet Basil のラストで演奏されてとても好評だったという、ジャバンの「A Rota do Individuo」。「自分の進むべき道」というような意味なんだそうですが、正確なところは次回までに太郎丸さんが調べてきてくれる(ほんとに?)そうです。 この曲は毎回松本さんのハーモニカを大フィーチャーしての演奏となるのですが、何度聴いても「いいなぁ…」と溜息が出てしまいます。バックが最初ギターだけで始まり、ベース(の弓弾き)、チェロ、と少しずつ流れが合流していくように自然に音がふくらんでいくのがとても素敵です。一瞬ふっと音が消えるその静寂が、冷たい夜の大気を感じさせるような気がします。
そのまま続いて「Why Not Brasil」。イントロはこの曲になくてはならない、達也さんのベースソロ。この日は達也さんがウッドベース1本だけで(いつもはエレキと2本)、珍しくウッドベースによるソロとなったのですが、これがまたいつもと雰囲気が違ってかっこいいっ!亮さんのクイーカが途中から加わって独特の雰囲気が醸し出されていました。中間部の太郎丸さんの疾走感あふれる熱いソロも素晴らしくとにかくかっこいい、の一言に尽きました。
さて、ここで亮先生の楽器紹介コーナー。この日は「Why Not Brasil」で使っていた「クイーカ」のご説明でした。
「中に棒が1本ありました。 その棒を布でこすると『ぐぅー』(すみません、なんて表現していいか分からない音なんです(^^;) 真中にへそがついててへその下をきゅっと押すと『きゅきゅきゅきゅきゅ』という…」なんて説明の後に、亮さんの芸大会へ。クイーカ一つでいろんな音が出るんです。
「犬」 『ばうっわうっわうっ』
「にわとり」 『こっけこっこーっ』
「羊」 『めーりさんのひ・つ・じ ひ・つ・じ ひ・つ・じ』(大爆笑)
「羊」でしっかりとオチがついたところで、太郎丸さんが「ついでだからビリンバウも説明しちゃいましょう」
亮さんは「もう聞き飽きてるんじゃないですか?」と言いつつも
「弓が一本あったとさ!弓の弦を叩いてこれだけじゃあんまり大きい音が出ないんで、下にひょうたんみたいなものをぶら下げて響きが出るようにして、それだけじゃ音が変わらないので石を当てて、石を移動させることによって音色が変えられるようにして、棒にマラカスをぶら下げて、空振りしても鳴るっ!」(←早口でお読みください)
と、ものすごい早回しでビリンバウの説明をしてくださいました。 ほんと、面白くてよく分かって勉強になります。次は何の楽器かな〜。
続いての曲は、イントロでまたもや亮さん大活躍、ドリイ・カイミの「Amazon River」。たっぷりと水を湛えたアマゾン沿いのジャングルの中、鳥に虫に風の音…あっという間に大自然の中へと誘われます。この曲で使われる壷の音色は、深い水の中から響いてくるようでとても素敵です。そして、この曲と言えば柏木さん!というくらいおなじみの、でも毎回違う柏木さんのソロは音の中を縦横無尽に駆け巡りつつ、心に訴えかけてくるのでした。ラスト、音がまた静かにジャングルの中へと消えて行き…ほぁ……(溜息)
2ステ最後の曲は、ブラジルミナスジェライス州の生んだ素晴らしいシンガーソングライター、トニーニョ・オルタの「Pilar」。丁度来日中だったので、この日KEYNOTEに来てもらえないか、と太郎丸さんがトニーニョと電話した時に頼んでみたところ、トニーニョがこの日から福岡に行ってしまうということで来てもらえなかったそうです。ちょっと残念。
染み入るようなイントロから、一転して激しい中間部へ。メンバーそれぞれの非常に熱のこもった演奏がすごい勢いで襲いかかってきます。他のメンバーがクラップ隊になる太郎丸さんのギターソロ部分は圧巻です。いつもこの曲では太郎丸さんがコーラスしているのですが、この日は松本さんも時々ハーモニカから口を離してコーラスしてました。渦に巻き込まれるような演奏が最後静かに終息していくのが余韻と熱を残して心地よく、拍手はいつまでも鳴り止みませんでした。
さて、鳴り止まない拍手に応えて登場したのは、BOSSA DO MAGO後説担当、池田達也氏。
「おホモ話(はあんまりしちゃいけない)」等々独特の語り口に会場は爆笑!やっぱりこれを聞かないとBDMのアンコールって気分になりません(笑)
まず、亮さんをお呼び出ししたところで達也さん、「いつもアンコールになるとリーダーが『僕だってこんなことやりたかないんだっ』と言いつつ前出て踊っておりますが、今日はみなさん、ギリだと思って協力してやってください」「それじゃメンバーの皆様にはサンバのステップを踏みながら登場していただきましょう!」
これには会場大喜びで、亮さんのサンバのリズムに合わせて大手拍子が開始されました。
「チェロ 柏木広樹!」 ちょこちょこっとステップを踏んでいくのがかわいかったです(笑)
「ハーモニカ 松本トシアキ!」 ステップ踏む間もあらばこそ、ものすごい勢いで自分のポジションへすべりこんでいきましたね〜。
「真打、ギター 越田太郎丸!」 太郎丸さんはさすが真打ならでは(?)しっかりと踊ってからの登場となりました。
そして、素晴らしい後説は「池田達也!」(大拍手)
ここで太郎丸さんから「ここまで盛りあがっててすみませんが、1回音やめてください」という指示が。何だろう…?と思っていると、この日客席に遊びにいらしていたピアニスト難波弘之さんのご紹介があったのでした。ここで紹介されたということはすなわち飛び入り、ということで、アンコール定番「Quilombo」は難波さんも交えての演奏となりました。恒例に柏木さんのえびぞりソロに難波さんがピアノのとこでびっくりしたような顔をしてたのですが、その難波さん、ソロの順番のところでいつまでやってもソロをやめさせてもらえず、ちょっと焦り気味(?)ながらもかっこいいソロを聴かせてくれました。
「手拍子しないと帰れませんよ」という脅しがきいたのか(?)、ちゃんと歌わないとマイクを持った太郎丸さんが乱入してくるんではないか、という恐れがあったためか(??)、客席からも満場の手拍子とコーラスで(その努力が通じたのか太郎丸さん、客席には降りてきませんでした)、ここだけ一足早く夏がきたようなステージ上客席一体となった熱いライブも幕となりました。
BOSSA DO MAGOのライブはほんとに楽しくて、いつまでも終わってほしくないなー、終わった後もいつまでも余韻が残って帰りたくないなー、なんて思っちゃいます。 もしかしてCD発売も近いかなという期待を抱きつつ、次回のライブを待ちましょう♪

Reported by Achi
♪太郎丸さんの「今日の一言」コーナー♪
(クリックすると声が聴けます)
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「四面楚歌」