第4展示室 郷土玩具展示室





仕事の関係でいろいろと調べているうちに、
日本の郷土玩具に興味を持ち始めました。
元コレクターの方から頂いた2体の堤人形、
これがきっかけで、僕もコレクターの一人となりました。

日本各地の伝説、習慣、産業、信仰と結びつき、
古くから各地で多く作られてきた日本の郷土玩具。
現在は後継ぎがいなくなり廃絶したり、
観光みやげの量産品と化してしまったものも少なくありません。
そんな日本の郷土玩具の現状を「冬の時代」と言う愛好家の方もおられます。

そんな中、今も伝統を守って作られている貴重な郷土玩具の数々。
それらには、土産物の量産品とは全く違った暖かさ、素朴さが感じられます。
ここでは、そんな郷土玩具の数々を、
館長のコレクションを通してご紹介いたします。


1.土人形 追加!
2.張り子 追加!
3.木・竹・わらの郷土玩具
4.遊ぶ郷土玩具
5.縁起物 追加!
6.収集のための資料




1.土人形

 土人形の始まりは古墳時代の埴輪作り職人にまで遡るとも言われていますが、これが一般的になったのは江戸時 代、節句行事が一般化するようになってからです。そのルーツは京都の伏見人形で、全国の土人形のほとんどはこ の伏見人形の影響を受けていると言っても過言ではありません。これが、地方の瓦職人、焼き物職人達によって全国 に広められていきました。土人形の元祖・伏見人形に、仙台の堤人形、長崎の古賀人形を加えて「日本三大土人 形」と呼ぶ事があります。
 土人形の魅力は、同じモティーフであっても、その作られた土地によって表情、絵の具、彩色などにかなりな違いが見 られる事です。これが地域ごとに独特の雰囲気があって、それがファンに愛される理由でもあるのでしょう。
 館長としては、仙台の堤人形、山形の相良人形、岩手の花巻人形(これらを「東北三大土人形」と呼ぶ事があり ます)が特にお気に入りです。



堤人形「静御前」

芳賀強さんの作です。
展示品を見ていて、この型に一目惚れしてしまって、
注文して作っていただいたものです。
郷土玩具のカテゴリに入れるには
もったいない程のすばらしい出来。


下河原人形(青森県)

津軽藩主に招かれた陶工が余暇に始めたものといわれ、
小型の土人形や土笛が有名です。
各地の土人形は彩色に特徴があるものが多いですが、
ここの土人形は紫色が特徴的といえるでしょう。
左端の親子の人形笛は「備後屋」で、
中央右の鳩笛は青森の物産展「アスパム」で購入。
右の2つの小さな鳩笛と中央のりんご売り、
中央左の鶏太鼓は「竹とんぼの会」の例会で購入。
堤人形(宮城県)
 
日本三大土人形の一つで、 
かつ東北を代表する土人形です。 
「浮世絵から抜け出てきたような」と 
表現される彩りが特徴で、 
館長お気に入りの人形の一つです。 
 堤人形は現在も2軒の製作家で 
製作が続けられています。 
写真後左の「花笠踊り」、中央左の「鯉かつぎ」は
仕事の関係でお世話になった方に頂いたものです。 
これがコレクションの直接のきっかけとなりました。 
前列左の「和藤内」、中列右の馬は「備後屋」で購入。 
前列中央の「敦盛」と後列の「三番叟」「獅子舞」は 
「竹とんぼの会」例会の入札枠で落札。 
その他の型は堤人形工房や 
仙台市内の人形店を探し回って 
発見・購入したものです。 
本当は古いのがほしい…(笑) 


花巻人形(岩手県)
 
堤人形や伏見人形の手法を
取り入れて始まった人形で、
花模様と、朱・赤の独特の色彩が特徴的です。
堤人形・相良人形と並んで
「東北三大土人形」に数えられるものです。
後列の「五人囃子」3体と、前列左の「お福」、 
前列右の「五人囃子」は「竹とんぼの会」例会で、 
残りは地元・花巻の古美術店 
「さとう」で購入したもの。 
どれも恐らく明治時代頃のものです。 
最近は花巻人形が気に入ってしまって、 
けっこう積極的に集めるようになっています。
附馬牛人形(岩手県)

「つきもうし」と読みます。
岩手県の遠野で現在も作られているもの。
土と紙を混ぜて型に入れ、乾燥させた後着色、
というように、土人形としては珍しく
「焼かずに」作られています。
当時の型も使われているようですが
遠野の民話・伝説をモティーフにした
新作の人形が人気を集めています。
「座敷わらし」は花巻の民芸店で、
「小槌鼠」は遠野の民芸店で購入しました。


相良人形(山形県) 

江戸時代、米沢藩士の相良氏が
伏見人形の技法を取り入れて始めた土人形で、
東北三大土人形の一つです。
胡粉の独特の光沢、細やかな表情に加え、
黄緑色の色彩が特徴的です。
館長が堤人形と並んで
最も気に入っている土人形です。
写真のうち、新しめの「虎乗り童子」「人形使い」
「おしくら」「犬乗り童子」は、
7代目の相良隆さんの製作によるものです。
4つとも「備後屋」で購入。
これらもすばらしいですが、やはり相良の真骨頂は
江戸時代のものだと思うのですよ。
左端の「熊乗り童子」は大先輩の収集家の方から、
中央の「裃童子」は「竹とんぼの会」例会で購入。
鶴岡人形(山形県)
 
 江戸末期に伏見人形を原型にして始まった土人形で、
瓦職人が余技に始めた事から
「瓦人形」とも呼ばれます。
百種類ほど型があったと言われますが、
昭和三十年代に廃絶しました。
泥絵の具による素朴な色調の彩色が特徴的です。
写真左は「犬乗り童子」。
太宰府近くの古美術店で発見、
すぐさま気に入って購入したのですが、
鶴岡人形だと解ったのは少し後の話でした(笑)。
持ち帰りの途中、アクシデントで
一部破損しましたが、修理しました(汗)
右の「鯛担ぎ」は竹とんぼの会例会で購入。


だるま雛(福島県)

二本松地方に伝わる、
長寿開運のおひな様との事。
安達ヶ原に行った際に
土産物屋で見つけて
購入したものです。
なかなか可愛らしい。
山口人形(新潟県)
 
水原町の山口の集落に
江戸時代から伝わる
歴史の古い土人形で、
水原人形と言われる事もあります。
伏見人形の流れをくむと言われますが
より手作りの素朴さが感じられます。
使われる色は少なく、黒、オレンジ、
群青の使い方が特徴的です。
型は二十数種類ほどあり、
写真は「おなご先生」。
「備後屋」で購入。


今戸人形(東京都)

江戸の瓦焼き職人が始めたと言われる土人形で、
安価で洒落っ気がある事から
江戸っ子に大人気だった土人形です。
一時廃絶しましたが、現在復刻されました。
色使いや表情に見える
素朴な味わいが魅力といえるでしょう。
写真の前列は「三すくみ」。狐・庄屋・鉄砲の3つ。
「竹とんぼの会」例会で購入しました。
後列の「狐母子」「母子」は「備後屋」にて購入。
三浦土人形(神奈川県)

三浦の圓福寺で現在作られている土人形で、
手作りならではの質感と淡い色彩が
素朴な魅力を醸し出しています。
七福神、天神、招き猫など
様々な型が作られています。
写真はふくら雀(かな?)の土鈴。
「鎌倉ふるさとのおもちゃ館」で購入。


高山人形(岐阜県)

大正末期に、各地の古い土人形を型どりして
始められたものと言われています。
童話のキャラクターやひな人形などが
多く作られ、現在も続いています。
写真は「牛乗り天神」。
備後屋の中古郷土玩具の棚で発見、
購入しました。
伏見人形(京都府)
 
日本三大土人形の筆頭で、
日本全国の土人形のルーツと言われるものです。
その種類は極めて多く、
現在もなお三千以上の型が
残されていると言われていますが、
中でも「饅頭喰い」は特に有名ですね。
これは「お父さんとお母さんとどっちが好き?」と聞かれて、
まんじゅうを2つに割って「どっちが美味しい?」と答えた
利発な子供をモティーフにしているものです。
現在伏見人形は2カ所で作られていますが、
右端の型は「三番叟」といって、
郷土玩具にはよく見られる形ですね。
これは「菱屋」で作られているもので、
伏見神社境内の「高畠商店」で購入。
残りの4体、「梅持天神」「お高僧頭巾」
伏見神社近くの神具店で、
「熊金」「饅頭食い」「お福」
製造元「丹嘉」で購入しました。


富山人形(富山県)
 
 江戸末期に経済政策の一環として、
伏見人形を手本に始まった土人形で、
小型のものが多いのが特徴と言われています。
中央手前は「鯛抱き」。土人形によくある型です。
中央の相撲童子、右の母子は「竹とんぼの会」例会、
右端の女学生は富山土人形工房で購入。
左の2体の「抱き雛」は富山独特の型。
左端のものはコレクターの方から頂いた物で、
その右のは館長が富山土人形工房で
絵付け体験してきたものです(笑)
組み猿(大阪府)
 
住吉や堺で作られている、
猿を組み合わせた人形です。
組み合わせのパターンや数に
いくつかのバリエーションがあり、
多い物は50匹近くあるようで
「千匹猿」と呼ばれるものもあります。
「竹とんぼの会」の例会で購入しました。


清水豆人形(京都府)
 
 清水で現在も作られている、
全長2cm足らずの豆粒のような土人形で、
1個1個数えて売るのは大変なので、
升で量って売られた事から
「はかり人形」とも呼ばれました。
50種類ほどあるようですが、
現在も天神、虚無僧、大原女、虎、猿など
様々な種類のものが作られています。
後ろの升は一辺6cmほどのもの。
その小ささが解ると思います。
清水・二年坂途中の「伴東山堂」にて購入。
初瀬人形(奈良県)
 
古墳時代に出雲から来た
埴輪作り職人が始めたという伝説から
「出雲人形」と呼ばれる事がありますが、
島根県の出雲と紛らわしいので、
館長は「初瀬人形」と呼んでいます。
かつて作られていたものは絵の具の質が悪く、
扱っているうちに表面がはげてくるので
「ベト人形」と呼ばれる事がありました。
 中央の「天神」がそれです。竹とんぼの会例会で購入。 
 左の「唐人」、右の「俵鼠」は現在のものです。 
これは塗料がしっかりしているのではげる事は無いです。 
奈良県の商工観光館で購入。 


五色鹿(奈良県)

小さな手ひねりの胴に足をつけ、泥絵の具で
朱、茶、群青、黒、黄の五色に彩色された事から
この名がつけられています。
かつては「一文鹿」と呼ばれていたもので、
昭和初期には一時廃絶していたようです。
近年再び作られるようになりました。
最近の五色はオリジナルとちょっと違うのかな。
JR奈良駅近くの土産物屋で購入。

上野の土鈴桜車(三重県)

上野天満宮のお祭りで出される
山車「桜車」を象った土鈴です。
独特な形と美しい色彩が
特に人気を集めています。
大先輩の収集家の方から購入しました。



葛畑人形(兵庫県)

江戸時代末期に、瓦職人が
伏見人形を元に製作したのが始まりで、
あっさり目な色調が特徴です。
昔話の登場人物や節句人形が
多く作られましたが、
惜しくも廃絶してしまいました。
「備後屋」の中古郷土玩具の棚で発見、
たまらず購入してしまいました。


古博多人形(福岡県)

博多人形といえば、
現在は美術工芸品として有名ですが、
そもそもは黒田長政の家臣によって
始められたのだそうで。
その伝統を守って今も作られているものを
特に「古博多人形」と呼びます。
現在の博多人形ほど繊細ではありませんが、
丁寧な彩色と作りが特徴といえます。
九州行の際、博多であちこち探して入手できなくて
悔しい思いをした事があります(笑)。
写真左「高札持ち」は大先輩の収集家の方から、
右の「鯛担ぎ」は竹とんぼの会例会で購入しました。


尾崎人形(佐賀県)

 元寇の際に捕虜になった元軍兵士が
伝えたと言われる土人形です。
素朴な作りと彩色が
福岡県の赤坂人形とよく似ていますが、
こちらは原色系の彩色が特徴です。
鳥笛など土笛が多いですが、
写真は鎮台の土笛です。
 佐賀県庁近くの
佐賀県産業振興センターで購入しました。

※ 鎮台…明治時代の地方の陸軍の根拠地の事で、後に「師団」と改称。
ここでは明治時代の「兵隊さん」位の意。
のごみ人形(佐賀県)

戦後になって新たに始まった郷土玩具ですが、
祐徳稲荷神社境内で売り出して以来、
参拝客の好評を博し、
年賀切手の題材にもなった土人形です。
十二支の土鈴が特に人気ですね。
写真のうち「亥」は「備後屋」で、
残る3つ「子」「巳」「午」は
JR佐賀駅構内の物産観光展示館で購入しました。
やや古めの「子」「卯」「酉」は
日本郷土玩具の会の例会で購入。
3個1セットだったので「子」がダブってしまいました(笑)


唐津曳山(佐賀県)

 「唐津くんち」に出される
曳山をかたどった土製の郷土玩具で、
実物に似せたカラフルな色彩が特徴です。
全14種類ありますが、写真は鯛。
JR佐賀駅構内の物産観光展示館で購入しました。
古賀人形(長崎県)
 
 文禄年間に始まったと言われる
歴史の古い土人形で、
日本三大土人形の一つに数えられています。
江戸時代に最盛期を迎え、型も多いですが、
長崎らしい異国情緒の型が多く作られています。
彩色は黒灰色、赤色が特徴的です。
写真のうち、「鶏抱き猿」は大先輩の収集家の方から、
左の「鶏抱き阿茶さん」は「備後屋」の中古品棚で購入。
「鶏抱き童子」「ふくろう笛」はJR長崎駅近くの
長崎県物産館で購入したものです。


赤坂人形(福岡県)
 
幕末に、久留米藩の御用窯の職人が
余技に作ったのが始まりとされる土人形で、
素焼きの地に胡粉、赤、緑の
素朴な彩色が特色です。
佐賀県の尾崎人形と似ています。
写真の6点はどれも「竹とんぼの会」の
例会で購入したものです。
個人的に好きな土人形なのですが、
あまり人気がないのかな。
よく売れ残っていて、けっこう集まります。
佐土原人形(宮崎県)

 文禄の役の後、朝鮮人の陶工によって
始められたとされる土人形です。
「饅頭食い」など伏見系の人形が多く作られ、
現在も作られています。
 伏見人形よりも淡めで
あっさりとした色調が特徴です。
 同好の方から宮崎土産として頂きました(^o^)


モマ笛(福岡県)
 
「モマ」とは九州でいう「魔物」の事だそうで。
ふくろうも魔物の一つとされており、
それを象った土笛です。
いくつか型があるようですが、
この3つはどれも津屋崎のものでしょう。
館長が大好きな郷土玩具の一つ。
「竹とんぼの会」の例会で購入。
実は左のは、どうしも欲しくて、
即売会の前に出品者の方にお願いして
特別に譲っていただいたものです。
木の葉猿(熊本県)

 奈良時代に木葉の里に落ち延びた都人が
土で猿の人形を作ったのが
はじまりと言われる土人形で、
原始的な造形と彩色が印象的です。
形や組みに様々なバリエーションがあります。
「竹とんぼの会」例会で購入。


帖佐人形(鹿児島県)

豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、 
島津義弘と共に日本に来た朝鮮の陶工が 
始めたものと言われています。 
現在も60種ほどの型が作られています。 
写真は「琵琶弾き」。 
「備後屋」で購入しました。 
八橋人形(秋田県)

 天明年間に京都の人形作り職人が八橋に移住し、
ここで土人形や日用の器を焼いたのが
始まりと言われています。
東北三大土人形に比べて
シャープさには欠けますが、
青・赤・金を使った色彩と
手作りの独特な味わいを持った人形です。
「竹とんぼの会」例会で購入しました。




小幡人形(滋賀県)

享保年間に伏見人形の技法を取り入れて
作られ始めたと言われる土人形。
神崎郡小幡で作られた事からこの名が付き、
地域では「小幡でこ」とも呼ばれています。
写真の「猫」「俵鼠」はどちらも、 
彦根城近くの「夢京橋あかり館」で購入しました。
香泉人形(高知県)

 高知県出身の女流日本画家・山本香泉さんが
作った土人形を土佐民芸社が復元したものです。
写真は「つればり」です。
竹とんぼの会新年会のゲームで当てました。
「つればり」とは、ぶっちゃけ「つれ○ょん」の事。
公序良俗に反するため、
裏側はお見せできません(猛爆)。


ふぐ笛(山口県)
 
「ふぐ」は高級魚&毒魚として知られてますが
「福」に通ずるという言い伝えもあって、
ふぐの名産地である下関で
ふぐの郷土玩具が売られています。
写真のふぐの土笛もその一つですが、
これは生産地は福岡なのかな?
なんとなく津屋崎に近いものを感じますが、
なんともユーモラスでかわいらしい。
「竹とんぼの会」例会で購入。
甲州土鈴(山梨県)

 甲府の民芸工房が製作している
十二支招福土鈴で、写真は鼠。
平成20年の年賀切手のデザインに
採用されたものです。
ものは「竹とんぼの会」会場で
年賀切手採用記念で売られていたのを
購入したものです。


下総首人形(千葉県)
 
戦後になって創始された郷土玩具で、
これは小さな土製の首人形を
麦わらの束にいくつも差し込んだ物。
非常に人気の高いものでしたが、
製作者が亡くなられた後は
廃絶してしまったとの事。
写真は「七福神」。
「竹とんぼの会」入札枠で落札。
起土人形(愛知県)

「おこし」土人形といいます。
 一宮市(旧尾西市)の旧起町富田に
天保年間から伝わる土人形です。
原色系に金・銀の彩色が特徴で、
現在も作られているそうです。
写真は「源義経」。
「竹とんぼの会」例会で購入。




久米天神(岡山県)
 
岡山の久米には、子供の初節句には
子供に人形を贈る習慣があったそうです。
男の子に贈られたのがこの天神人形。
津山の天神と比べ、生土で重いのが特色とされます。
いかにも手作りという感じの
稚拙で素朴な様子が実によい。
「竹とんぼの会」例会で購入。
美江寺の蚕鈴(岐阜県)

 美江寺観音の例祭当日、境内の露天で
売られている土鈴です。
養蚕の盛んなこの地域では、これを蚕室に吊すと
鼠が寄りつかないと言われています。
現在は愛知の起で作られているとか。
「竹とんぼの会」例会で購入。




2.張り子
 紙を材料とした張子玩具は、土人形より安価で大量生産しやすい事、型の工夫で複雑な形を作りやすい事などから、 城下町など反故紙(くず紙)の手に入りやすい所で多く作られました。


六原張子(岩手県)

戦後になって新たに始まった張子玩具で、
かすの入った紙で作り、
胡粉を塗らないのが特徴です。
一番人気のある福犬の他、
いくつかの型が作られています。
盛岡駅の土産物売り場で購入。
三春張子(福島県)
 
江戸時代中期に三春城主による
産業奨励政策によって発展した張子玩具で、
複雑な木型から起こされた躍動感のある形と、
鮮やかな彩色が特徴といえます。
日本を代表する張子玩具と言っていいでしょう。
写真左は「鍾馗」。「備後屋」の店頭で見つけ、
気に入って衝動買いしてしまいました(^^;)
右のおひな様は、日本郷土玩具の会の
例会に初参加した際に購入したものです。
後ろの「獅子舞」「扇舞」も「竹とんぼの会」で購入。

赤べこ(福島県)
 
江戸時代、会津藩士の内職として始まったのが「会津張子」で、
その中で赤く彩色された牛の張子を「赤べこ」と呼んでいます。
赤く着色された人形は疱瘡よけのまじないという意味があるようで、
これもまた疫病よけ、子育ての縁起物として用いられ、
今も多くの製作者がこれを作っています。
これは二本松だったか、福島県内の土産物店で購入。
春日部張子(埼玉県)
 
戦後になって始まった張子玩具で、
現在も精力的に新作張子が作られています。
型だけで800種類以上あるとの事で、
新作だけでなく各地の張子の
コピーもいくつも作られています。
写真の招き猫は、池袋でやっていた物産展で、
若い職人さんが実演販売していた機会に購入。

五関張子(埼玉県)

 明治時代に旧浦和市の
五関で始まった張子で、
だるま、面、虎、人形など
200種類の型がありますが、
ことに首振り人形、
首振り虎が有名です。
 写真は、現在五関張子を受け継いでおられる
山崎楽山さんが製作されたものです。
直接お願いして作って頂きました。
佐原張子(千葉県)

 明治末期に、東京・埼玉の張子を
手本に作られ始めた張子で、
ゴム仕掛けの「亀車」、だるまや面など
いろいろな種類が作られています。
写真は「お福」。手作りならではの
素朴な雰囲気が魅力です。
伊能忠敬記念館近くの民芸店で購入しました。

ざるかぶり犬(東京都)

浅草で売られている、ざるをかぶった犬張子。
「犬」の字にたけかんむりをつけると
「笑」の字に似るという話が伝わってます。
子供の枕元につるしておくと
鼻づまり除けになるというおまじないも。
郷土玩具の中でも可愛らしいものの一つで、
館長お気に入りの郷土玩具です。
写真左は千駄木の「いせ辰」で製作されているもの。
同所を訪れて購入しました。
それでも、どうしても昔のものと表情が違うので、
「竹とんぼの会」で古いものが出ているのを見て
たまらず真っ先に購入してしまいました(写真右)。
高松張子(香川県)

 江戸時代に、常陸から移封となった
松平頼重の家臣によって
始められたものと伝えられる張子玩具。
素朴かつ大胆な着色が特徴で、
土地の習俗に因んだもの、
縁起物が多く作られています。
 写真左の2つは「ほうこさん(奉公さん)」といって、
高松張子の代表的なものです。
お殿様の姫の熱病を治すため
身代わりになった奉公女の伝説から、
「熱病除け」の縁起があるものです。
「奉公さん」の大は「備後屋」で、
あとの4つは「竹とんぼの会」で購入しました。

姫だるま(愛媛県)

神功皇后が応神天皇を身籠もっていた頃、
道後温泉に立ち寄ったという言い伝えがあり、
その応神天皇の産着姿を模して
桐の木で作られたのが始まりと言われています。
後に張子で作られるようになり、
現在は道後温泉の名物の一つとなっています。
 道後温泉近くの民芸店で購入しました。
竹田の姫だるま(大分県)

 竹田地方に古くから伝わっていた風習に、
正月の各家に女だるまを配るというのがあったそうで、
そのだるまが郷土玩具となったものです。
古くは「竹田の起きあがり」「女だるま」とも
呼ばれていたそうです。
日本玩具博物館で入手しました。

姫路張子(兵庫県)
 
明治初期に始まった張子で、
張子面が有名ですが、
他にも山車、首振り虎、
だるまなどが作られています。
現在これを作っているのは
1軒のみになってしまったとの事。
姫路駅近くの物産店で購入。
出雲張子(島根県)

 出雲地方では古くから十二支などの
首振り張り子が作られていますが、
中でもこの虎の張り子は有名で、
県のふるさと伝統工芸品に指定されています。
 大先輩の収集家の方から購入しました。


博多張子(福岡県)

 江戸時代中期の発祥と言われる
歴史の古い張子玩具で、
かつては節句の武者人形が有名でしたが、
現在は面、首振り虎が作られています。
太宰府参道の郷土玩具の店
「英彦麓(ひころく)」で購入しました。
清水張子(静岡県)

 清水首人形で有名な堀尾氏が代々作っている張り子で、
代々「市郎右衛門」を名乗った事から
「いちろんさんの張り子」とも呼ばれているものです。
これも日本郷土玩具の会の例会で購入しました。


黄鮒(栃木県)

宇都宮に伝わる張子玩具です。
昔、この地域で天然痘が流行った際、
釣り人が釣ってきた黄色い鮒を
病人に食べさせたら治った、という
言い伝えがあるのだそうで。
 この話に基づいて作られた縁起物ですが、
現在は観光みやげになってしまっているのがちと残念。
これは「竹とんぼの会」の例会で購入したものです。
手作りの古い良品です。

柳井の金魚提灯(山口県)

 張子ではないですが、紙を貼った玩具として 
この項目に挙げる事にします。 
柳井市の夏祭りの屋台などで 
よく売られていた提灯で、 
青森の「金魚ねぶた」と並んで 
有名な金魚提灯です。 
日本郷土玩具の会の例会で購入しました。


はこた人形(鳥取県)

はこたとは「おぼこ娘」との事。 
倉吉市に伝わる「倉吉張り子」の中でも 
代表的なものの一つです。 
子供達の人形遊びによく使われたとの事。 
「竹とんぼの会」新年会の 
ゲームで当てた中に入っていた1つ。 
これはラッキーでした(^o^) 
那珂湊張子(茨城県)

 江戸末期〜明治初期、農業の合間に 
だるま作りを始めたのが始まりと言われる張子です。 
赤、黄、黒を中心とした鮮やかな色彩に、 
手作りならではの雰囲気が特徴でしょうか。 
写真の虎は、「竹とんぼの会」の 
例会で購入したものです。 

倉敷張子(岡山県)

江戸末期に節句人形として
張子の虎が作られたのが
倉敷張子の始まりと言われています。
節句物や十二支、素隠居面などが
今も作られています。
「福ねずみ」は備後屋で、
龍は竹とんぼの会の例会で購入しました。
金沢張子(石川県)

  江戸時代、加賀藩主が武士の内職として
奨励したのが始まりだと言われています。
現在も作られており、年賀切手にもなりました。
写真中央の猿、右の俵牛は「竹とんぼの会」の 
例会で購入しました。
左の虎は製作元「めんや」の金沢駅出店で購入。
虎にしては可愛い、館長お気に入りの型です。 

会津天神(福島県)

会津張子の一つで、子供の病気よけ、
縁起物として作られたものです。
かつては、小型のものは頭だけ練り物で
作られていたのだそうで。
写真のものは少し古いものでしょうか。
表面の赤色部分の膠が若干はがれています。
「竹とんぼの会」例会で購入したのですが、
これはもしかしたら掘り出し物かも?

沖縄張子(沖縄県)

  江戸時代に本土から張子の製作技術が伝わり、
中国などの影響を受けて
色・形など独自の発展を遂げたのが沖縄張子。
戦前のものは戦火で多くが失われたそうです。
写真のものは豊永盛人さんの作品
「ミルク神」(弥勒菩薩のこと)、「鯉乗り童子」。
製作者の即売会で購入しました。
 


三角だるま(新潟県)

  新潟県各地に伝わっていた三角のだるまで、
水原で作られているものは
紙を円錐状に丸めて底に粘土をつけたもの。
起き上がり小法師となっており、
転がってもすぐに起ち上がることから
漁師の間で縁起物とされていました。
「竹とんぼの会」例会で購入。
坊さんかんざし(高知県)

  土佐張子の型の一つ。
「よさこい節」の歌詞に出てくる
「土佐の高知のはりまや橋で
坊さんかんざし買うを見た〜」
このモデルとなった物語を
郷土玩具化したものです。
大小様々な形がありますが、
これは小型の物です。
「竹とんぼの会」例会で購入。 









3.木・竹・わらの郷土玩具
 郷土玩具の素材としては土や紙の他にも、その地域で手に入りやすい物を使うことが多いです。一般的な木や竹の 他、農村部ではわら、麦わらを使った郷土玩具もたくさんあります。


八幡馬(青森県)

約700年前に八戸で作られた
馬の玩具が原型になっているという
歴史の古い郷土玩具の一つです。
 青森県の有名な民芸品であると共に、
「日本三大駒」の一つに挙げられています。
その姿は日本より外国の馬の形に
似ているのだとか。
現在売られているものは郷土玩具というより
土産物の要素が強いのがちと残念。
青森県観光物産館「アスパム」で購入。
忍び駒(岩手県)

 花巻地方では、願をかける際には
わらで作った馬を奉納する習慣があったそうで。
円万寺の馬頭観音に供えられた
わら馬を象った郷土玩具がこれ。
大きさはいくつかありますが、
現在はなんだか量産されてるみたい。
花巻駅前の民芸店で購入しました。


笹野一刀彫(山形県)

 米沢藩の産業奨励政策により始まった
工芸品で、地肌の白い木から
削り出して作られています。
その削り出し技術に加え、素材を活かした
単純な彩色もまた魅力ですね。
現在も作られています。
尾長鶏、ふくろうは備後屋、
「お鷹ぽっぽ」は日本玩具博物館の
ミュージアムショップで購入。
せきれい、巣ごもりは「竹とんぼの会」例会で購入。

田面船(広島県)

 尾道の港に出入りする千石船を
象った郷土玩具です。
田面(たのも)とは「田の実」のことで、
豊作を祈る行事として、
農家に男の子が生まれると
これを贈り物としたといいます。
「竹とんぼの会」例会で購入しました。


祇園鉾(京都府)

 祇園祭で繰り出される
山車を模した郷土玩具です。
写真は長刀鉾ですが、
他にもいろいろ種類があります。
ただ、最近のは観光みやげとして 
出回っており、各部品が
プラスチックのものがあるのが
ちと興ざめ。
京都駅地下街で購入。


花巻鹿踊(岩手県)

 花巻の盆行事の一つで、
今は観光名物の一つになった
花巻の鹿踊り(ししおどり)の
勇壮な姿を
玩具化したものです。
新花巻駅近くの民芸店で購入。



あだたらのうずら車(福島県)

九州にも同様の郷土玩具がありますが、
こちらは福島県のもの。
百済から来た人が作ったとされています。
寺院建立の際、打ち込んだ手斧に
飛ばされた木片の形から
この形の発想を得たのだとか。
安達ヶ原のふるさと村にて購入。
はと車(長野県)
 
野沢温泉の名物として有名な郷土玩具で、
あけびのつるを温泉にさらし、編んで作られています。
日本の郷土玩具としては異色なものですが、
有名なものの一つでもあります。
長野県のあらゆる店先に置いてあったりするのを
誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか。
「備後屋」で購入。

すすきのみみずく(東京都)
 
東京・雑司ヶ谷の鬼子母神で売られているもので、
その歴史は天保年間まで遡るそうです。
開ききらないすすきの穂で胴体を、
きびがらで目を、木ぎれで耳とくちばしが作られており、
まさに「武蔵野の秋」の素材を集めて作られた、
日本の郷土玩具の代表的存在と言えましょう。
現在は材料のすすきを集めるのも大変のようですが、
何より作り手が一人だけになってしまったそうです…。
鬼子母神の裏の「音羽家」で購入。
木下駒(宮城県)
 
かつて、木下薬師堂の駒市に出された馬には、
馬形の飾りが首から下げられたとの事ですが、
これを模して木下薬師の縁日で
売られるようになったのがこれの始まりだそうです。
日本三大駒の一つで、福島県の三春駒と並んで、
日本産の馬の特徴をよく現していると言われています。
青葉城の土産物屋で購入しました。


うずまの鯰(栃木県)
 
 栃木県の巴波(うずま)川に伝わる、
「巴波川が干ばつで干上がった際、
水たまりに取り残されたなまずを助けたら雨が降った」
という民話に基づいて作られた郷土玩具です。
しゃもじ状の板をひもで結び、
黒く着色して作られています。
「竹とんぼの会」例会で購入しました。
俵牛(岩手県)
 
 花巻地方では、秋の収穫の前に
俵を担ぐ牛を藁で作って
豊作を祈るという習慣があったそうで、
この牛を摸して近年作られた
郷土玩具がこの俵牛です。
 写真のものは花巻の
「はこざき民芸」で購入したもの。
これは俵ではなく稲束を背負ってます。

岩井温泉の木地玩具(鳥取県)

鳥取の岩井温泉で作られているもので、
木をろくろで挽いて作られています。
中でも十二支のものが有名で、
ろくろ挽きならではの手法で
十二支がユーモラスに表現されています。
一応、十二支そろいました。
戌は「鎌倉ふるさとのおもちゃ館」、
猿の新旧2体は「竹とんぼの会」例会で、 
それ以外の9体は新宿の「備後屋」で購入。 
ちゃぐちゃぐ馬っこ(岩手県)
 
南部馬の産地であった地域では、
毎年旧暦の5月5日に、馬に様々な飾りを付け、
馬の守り神・駒形神社に詣でる行事がありました。
この行事の様子を玩具化したものですが、
この行事の際、馬に付けた鈴がちゃぐちゃぐと
音を立てる事からこの名がついたとの事です。
 これはいくつか種類がありますが、
現在は観光みやげ化してしまった感があります。
JR新花巻駅近くの民芸店で購入。


 人吉の雉子馬(熊本県)

九州には様々な形・彩色の雉子馬が知られていますが、
これは現在も作られている人吉地方のものです。
皮をはいだ雑木の形を生かして
車輪を付け、彩色したもの。
大きさにも様々なものがあります。
「竹とんぼの会」例会で購入しました。
三春駒(福島県)
 
青森の八幡馬、宮城の木下駒と並んで 
「日本三大駒」に挙げられる郷土玩具です。 
江戸時代、馬の安産を願って奉納された馬型が 
郷土玩具になったものと言われています。 
「竹とんぼの会」例会で購入しました。


 鴻巣練物人形(埼玉県)

岩槻と共に人形の産地として有名な 
鴻巣で作られている人形です。 
桐材のおがくずを麩糊で練り固めて作られており、 
赤く着色されたものを特に「鴻巣の赤物」といい、 
疱瘡除けのお守りとして売られていました。 
写真は「熊金」で、この人形の代表的な型の一つ。 
新宿の「備後屋」で購入しました。 
鯛車(鹿児島県)
 
鹿児島神宮の祭神にまつわる郷土玩具です。 
「海幸彦・山幸彦」の神話で、山幸彦の釣り針を 
飲み込んだ鯛がモティーフになってします。 
男の子向けの縁起物として縁日で売られていました。 
「竹とんぼの会」例会で購入。


 奈良一刀彫(奈良県)

平安時代から伝わると言われる奈良県の伝統工芸で、
 一本の刃物で彫り上げられる所から
この名で呼ばれています。
 能楽の舞姿や雛人形の精巧なものが有名ですが、
鹿や干支を彫った簡単なものもあります。
精巧なものはお値段も相当に高く、
お小遣い程度ではちょっと手が出ない。
写真は立ち雛。「竹とんぼの会」で安く出ていたので、
たまらず買ってしまいました。 
鹿沼のきびがら細工(栃木県)
 
ほうきの産地として有名な鹿沼市で、
そのほうきを編む技法と材料を駆使して
作り上げられた郷土玩具です。
十二支、鶴亀が有名です。
写真のうち「羊」と「蛇」は
「竹とんぼの会」の即売会で、
「牛」は備後屋、「虎」は栃木県立博物館の
ミュージアムショップで購入しました。


 猿ぼぼ(岐阜県)

高山に伝わる布製の人形です。
子供の災難よけの人形「這子」が
郷土玩具となったものと言われています。
かつては手作りで作られていたものですが、
現在は観光みやげとして量産されてるのが
ちと興ざめな所です。
これはかつての手作りのものです。
「竹とんぼの会」即売会で購入。
御坊人形(和歌山県)
 
明治年間に大阪張子の技法を取り入れて始まり、
練物の技法を交えて独自に発展したものです。
大型品は張子、小形品は練物が多いようです。
写真の「鯛抱き狆」は練物で、
裏に「田中豊太郎」作とあります。
備後屋の中古棚で発見、即購入しました。






いづめこ人形(山形県)

いづめとは「飯詰」と書き、
飯びつを入れるわらかごの事。
東北地方の日本海側では、
赤ちゃんをわら製のかごに入れて
育てる習慣があったそうで。
鶴岡でこれを郷土玩具として作ったのが
これです。大小様々なサイズがあるようで。
「竹とんぼの会」新年会恒例のゲームで
余った資料を頂いてきました(^o^)



4.遊ぶ郷土玩具

日本の郷土玩具は、厳密には人形など愛玩物が多く、本来の意味でいう「玩具」とは異なる部分がありますが、もともと 遊ぶための郷土玩具や、遊べるからくりが仕込まれた郷土玩具が全く無いわけではありません。
ここでは、地域ならではの工夫やからくりが施された郷土玩具の数々をご紹介します。



ずぐりごま(青森県)

津軽地方に伝わる独楽で、「づぐり」とも書くようです。
津軽独特の挽き物細工で作られ、写真のように
2重に作られた独楽などが有名です。
写真ではわかりにくいですが、先端がふくらんでるのは
雪の上でも回せるようにとの工夫なのだとか?
青森県観光物産館「アスパム」で購入。
大垣の鯰おさえ(岐阜県)

「ひょうたんなまずの図」の元となった
「ひょうたんで鯰を押さえるにはどうすればよいか」という
話を皮肉ったものだそうで。
脇のひもを引くと、ひょうたんを持った人形と
鯰とがくるくると回るからくりになっています。
 「竹とんぼの会」の例会で購入。完動品です。



回りねずみ(愛知県)

江戸末期に創作されたからくり玩具。
竹のハンドルを動かすと、3匹のねずみが
くるくると動き出す仕掛けになっています。
「備後屋」で購入。
佐世保独楽(長崎県)
 
江戸時代に各地で大衆向けに作られた独楽の一つで、
佐世保のものは「らっきょう形」と呼ばれています。
マテバシイ材の本体に鉄芯を打ち込み、
青または緑、赤、黄、黒で彩色されています。
現在は佐世保の観光みやげにもなっています。
長崎歴史文化博物館のミュージアムショップで
購入しました。

とんだりはねたり(東京都)

浅草で売られている江戸の伝統玩具の一つ。
下の竹棒を反対側に倒すと、
竹と糸とのバネ仕掛けで跳ね上がり、
顔に被っている笠が取れるという仕掛け。
浅草の「助六」で購入しました。
犬山のでんでん太鼓(愛知県)

笛を吹くとその風で風車が回り、
その軸に付けられた人形がくるくる回って
でんでん太鼓を叩くという、
何とも洒落た構造の郷土玩具です。
からくりで有名な
犬山らしい郷土玩具と言えましょう。
新宿の「備後屋」で購入。


神戸人形(兵庫県)

明治末期〜戦前にかけて、
神戸で外国人向けの土産物として
作られたていたからくり人形です。
「黒人形」「お化け人形」とも呼ばれる事があったそう で。
つまみを回すと人形が動く仕掛けになっており、
その形は数百種類にも上ると言われています。
昭和以降、一時期廃絶しましたが、
これは姫路の日本玩具博物館
復刻製作・販売しているものです。
コレクションにはどうしても欲しかった1品で、
もちろん製作元を訪れて購入しました。
びいどろ(長崎県)

びいどろとはポルトガル語で「ガラス」のことで、
江戸時代に長崎に製法が伝えられました。
これは「ぽっぺん」とも呼ばれ、
軽く息を吹き込むと「ぱきん」「ぽこん」と
涼しげな音が鳴るおもちゃです。
郷土玩具のカテゴリーに入れるのは
ちょっと苦しいかもしれません。
長崎歴史文化博物館のミュージアムショップで
購入しました。



藍搗きお蔵(徳島県)

徳島県はかつて藍の名産地だったと言います。 
藍の蔵と幼児の玩具を組み合わせて 
戦前から作られている郷土玩具です。 
車を押すと、杵が順番に 
カタカタと動きます。 
新宿の「備後屋」で購入。 
米喰い鼠(石川県)

桐で作られた鼠に竹のバネをつけ、
バネを押すと鼠の頭と尾が下がって
米を食う仕草をするという
からくり玩具です。
年賀切手の題材になった事もありました。
「竹とんぼの会」例会で購入。


のぼり猿(宮崎県)

延岡の有名な郷土玩具の一つで、
延岡藩の武士の内職から始まったのだとか?
のぼりに風が当たると、
赤ふんどしを翻した(^^;)張子の猿が
竹ひごを上り下りするという
ユニークなメカニズムの玩具です。
箱入りで、のぼりのスペアも入った完全品。
「竹とんぼの会」例会で購入しました。
おばけの金太(熊本県)

江戸時代中期に作られたと言われる
烏帽子を被った赤い首人形。
後のひもを引くと舌が出ると同時に
目玉が動くユニークな玩具です。
「備後屋」の中古品棚で購入。
新品より中古品の方が
若干安かったような(笑)




伊勢練物の亀(三重県)

伊勢で作られていた木製玩具の製作に際に
出てきたおがくずを材料とした練り物玩具です。
写真の亀が有名で、これは背中の糸を引いて離すと
底のゴム仕掛けの車輪が回って歩き出すという
メカニズムのおもちゃです。
「備後屋」で購入しました。



5.縁起物
 ここでは、神社やお寺で授与される縁起物をご紹介します。


初辰猫(大阪府)

大阪の住吉神社で授与される招き猫です。
挙げる手とサイズにいくつか種類があり、
毎月最初の辰の日にこれを神棚に祀り、
4年間で48体揃うと大願成就するといういわれがあります。
一般に招き猫は右手上げがお金、
左手上げがお客を招く のだそうですが、
初辰猫は左手上げが商売繁盛、
右手上げが家内安全を願うものなのだそうです。
「鎌倉ふるさとのおもちゃ館」で購入。
にぎり福、鯛えびす(神奈川県)

 どちらも、鎌倉の恵比寿講(本覚寺)で
授与されているものです。
にぎり福はいくつか種類があって、
その中から選んで買うことができます。
写真のにぎり福は左から「愛」「愛」「財」「健」。
@niftyのFCLAの鎌倉初詣オフに参加する度
少しずつ増えていくかな?



太宰府の鷽(うそ) (福岡県)

日本各地の天満宮で行われる
「昨年の凶を嘘(鷽)にして、
当年の吉に取り(鳥)替える」という行事、
これを「うそ替え」といいますが、
その際に授与される木彫りの鷽。
天満宮に祀られる菅原道真と
鷽との関係は諸説がありますが、
道真公が鷽のおかげで
難を避けられたのが始まりのようです。
鷽は日本各地に様々な形のものがありますが、
これは太宰府天満宮の鷽。
「英彦麓(ひころく)」で購入しました。
今では観光みやげとして
いつでも売られているようです(笑)
身代わり鈴(神奈川県)

 鎌倉の長谷寺で授与されている
可愛い土鈴です。
持ち主に危険が迫ると
代わりに割れてしまうという
言い伝えがあります。
音楽仲間との鎌倉初詣オフの際、
購入しました。



麦わら蛇(東京都)

「駒込のお富士さん」と言われる富士神社で 
授与されている麦わら製の蛇で、 
水祈願や疫病除けの信仰があります。 
木に巻き付いている状態が表現されています。 
「竹とんぼの会」例会で購入しました。 
青葉の笛(兵庫県)

 源平合戦時代の武士・平敦盛にちなんだ
竹製の笛で、子供の病気の時に
手製の竹笛を作って敦盛塚に
供えるという風習があったそうです。
かつては須磨の正覚院で授与されていましたが、
2008年秋に須磨を訪れた時には無かったので
あるいは廃絶してしまったかも知れません。
「竹とんぼの会」即売会で購入。




気比神宮の桃太郎神像(福井県)
 
敦賀の気比神宮で授与されている土人形です。
かつて気比神宮本殿にあった、
割れた桃の中の間に立つ武神の彫刻が
モデルになっているそうです。
郷土玩具の少ない福井県の貴重な資料。
北陸旅行の際、気比神宮にお参りして買い求めました。



6.収集のための資料

畑野栄三『全国郷土玩具ガイド』全4巻 
オクターブ(旧 婦女界出版社)
第1巻 北海道、東北、北陸 第2巻 関東・中部 
第3巻 近畿・中国 第4巻 四国・九州

 日本全国の郷土玩具について、現在どんなものがあるか、
どこで作られているか、どこで手に入るか、どこで見ることができるか、
収集家にとって最も知りたい情報が満載されています。
カラー写真が豊富に揃っているのも嬉しいところ。
全冊揃えると8000円ほどになりますが、
郷土玩具収集家なら是非全巻持っておきたい資料でしょう。
斎藤良輔『郷土玩具辞典』
東京堂出版

 郷土玩具の歴史から、各地の郷土玩具の
由来や時代背景などが詳しく載っています。
集めるに飽きたらず、郷土玩具について
いろいろと調べたいと思うなら、
少なくともこの資料は持っておきたい。
難点は写真が少なく、
かつ白黒しか無い所かな。
ちょっと古い資料ですが、再版されています。




石山邦子『土の鈴 全国土鈴ガイド』
婦女界出版社

 全国各地の神社やお寺で授与されている土鈴、
土人形の作者の方々が作っている土鈴が
写真付きで網羅されており、
土鈴製作者へのインタビューや
土鈴の作り方まで書かれています。
土鈴ファン必携の書でしょう。


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