<工事開始から地鎮祭まで>


まずは日程


10月に入りいよいよ着工の運びとなった。
まずは地鎮祭と上棟の日を決める。
小生自身は縁起や風水を気にしない質。
土日をはじめとして小生の休日が「いい日」だと常ずね思っている。
しかし大地に神様はいると思っているし、山や海にも神様はいると思っている。
もちろん仏様も各所にいると思っている。
宇宙人だっていると思っている。
要は八百万の神々や仏様がいると思っている。
また我が家には年老いた母もいるし、職人さんたちの中には気にする人がいるかもしれない。
よって工事の安全と無事を願い地鎮祭と上棟式をする事に決めた。

地鎮祭は10月19日(金)大安、上棟式は11月3日(土)友引。
完成は3月中旬とし、春のお彼岸にはご先祖様に完成を報告したいと考えた。

地鎮祭の前に

地鎮祭の前にやるべき事がある。
古い家を解体しなければならない。
さらにその前に仮住まいを作って引っ越さなければならない。
仮住まいといっても16年前の増築部分は壊さないので、それにくっつけるようにして仮住まいを作ってもらう。
仮住まいに必用なのは台所とお風呂。
これさえあれば何とか生活できる。
トイレは残す部分の方にあるからOK。
工事は解体と基礎を担当する工事会社に依頼した。
解体をする業者に仮設住居を作ってもらう事で、古い材料の再利用をしてもらい、コストを下げようと考えた。
窓サッシ、浴槽、断熱材、その他いろいろ利用してもらった。
10月9日仮住まいの増築完成。
さぁ引越しだぁ。

人生とはゴミを生産する事なのか?


ここで哲学を語ろうとする気はない。
引越しとなると荷物をまとめなければならない。
その時に出てくる言葉が「整理・整頓」
小生は工場に勤務しているので、仕事の中で整理整頓という言葉がよく出てくる。
それどころか「6S」などと言って「整理」「整頓」「清潔」「清掃」「習慣」「躾」を言われている。
それぞれに意味が違う。
国語辞典で「整理」の意味を調べる。
整理:「いるもの」と「いらないもの」に仕分し、いらないものを処分する事。
とある。
そこで家族に向かい声を高らかにして「荷物の整理をしなさい!」と家長の威厳を持って詔を発した。
さらに「目標は現在庫量の半分とすること。」(▼▼メ)
単語が工場用語になってしまうのは悲しい性か。

すると出るは出るは。
ゴミ袋をある程度は用意していたのだが全く足らなかった。
裏の空き地で燃やせるものは燃やし、黒い煙が出そうな物などはゴミ袋に入れた。
結果発表!
燃えるゴミ:44袋、燃えないゴミ:21袋、粗大ゴミ等:軽トラック満載で2台分。
ゴミ焼却場と自宅を車で何回も往復するはめとなった。
これは何という事だ。
今までは後生大事とゴミを保管していただけなのか。
よくもまぁため込んだものである。
貴金属や骨董品なら財産なのだろうが、我が家にあったものはただのゴミ。
ただどころかお金をかけて処分した。
情けない、トホホ。┓(´_`)┏

ゴミの処分が終わり、一息ついた頃怒りが込み上げてきた。
小生が工場でラッキョのような大粒の汗を流し、バカだのデレスケだのと言われつつも、耐え難きを耐え忍び難きを忍び、こつこつと働いてきたのはゴミを貯める為だけだったのか。
あぁ我が人生はゴミを生産するためにあったのか。
大量のゴミを処分した事で地球の温暖化が進んでしまったかもしれない。
環境省からお叱りが来るかもしれない。
京都議定書を推進している日本の立場をどうしてくれるのだと、小泉総理から言われてしまうかもしれない。
諸外国から地球に対するテロ行為だと非難され、処刑されてしまうかもしれない。
そうなったら家族の者達よ。
君たちにも責任の一端はある事を受け止めてほしい。
強く生きろ、子ども達よ。

ここで、このホームページを見てくれている方で、現在の家が狭いので家を建てようと計画している人、または建てろと圧力を受けている人に提言をひとつ。
ぜひとも思いきった「整理」する事をお勧めする。
整理をして物を処分するだけでかなりのスペースが確保できる。
運動会は無理でも、宴会ぐらいはできるようになるはず。
建て替えではなく、リフォームという道も開けるであろう。

別れ

今回の工事は36年前に建てた部分だけを解体する。
そのため16年前に増築した部分との切り離しをしなければならない。
重機を使って壊すと残すべき部分にも影響が出るので、今回は職人さんが手でつなぎ目を壊していく。
そのため普通の古屋解体よりも費用がかかってしまった。
10月11日手作業で分離作業開始。

10月12日より重機が入り、本格的に解体作業が始まった。
重機2台、作業者4名でガバッーと壊すのかと思っていたがそうではなかった。
少しずつ丁寧に壊している。
解体品の分別も同時に行っている。
構造材、造作材、銅、鉄、アルミ、断熱材、など細かく分けている。
地域で行っている分別ゴミの比ではない。
親方に話しを聞いた。
現場でできる限り細かく分別し、再生できるもは再生工場に売却するとの事。
現場で分別できないものは会社の敷地で手作業で分別し、再生できるもを売却するとのこと。
処分場(産業廃棄物)へ持っていくものをできる限り少なくしているとの事であった。
地球に優しい作業で安堵した。
一束一からげで処分場へ持っていくなら、マニフェスト票を提出させようかと思っていた。
これ以上地球温暖化を促進させて、暗殺されるのは嫌だったので。
ここでちょっと疑問。
再生工場等に売却するなら、売却益の何%かを配分してもらう事はできないのだろうか?
ちょっとでも建築工事費のたしにできないかと考えた。
親方と交渉しようとしたが、見栄っ張りの愚妻が見っとも無いから止めろと言う。
確かに「その分は工事単価に反映しています。」
と言われればそれまでだ。
夫婦して見栄っ張りは損である。

こうして11日から始まった解体工事は16日までかかってしまった。
「地球に優しく」というのは簡単だが、実行するにはお金と時間がかかるのも事実である。

10月16日の夕方には家半分が無くなり、更地となってしまった。
残された半分は家の断面を見せている。
障子や襖が丸見え。
これから完成まで暮らしていく部屋は障子や襖を開けると表(家の外)となる。
今夜などは子ども達に注意しなければならない。
寝ぼけて2階の襖を開けて足を踏み出すと、真っ逆様に落ちてしまう。
夜になり普通に電灯を点けて暮らすと障子がスクリーンになってしまう。
道路から見ると実物大の影絵だ。
近所の人たちから拝観料をもらわなければならない。
ともあれ今年の冬はこの状態で過ごさなければならない。
家族一同寄り添って寒さに堪え忍んでいこう。
必ず春はやってくるのだから。

間に日曜日を挟み5日かかってしまった解体工事。
この間の母の心境は複雑だったと思う。
戦中に生まれ、戦後の物のない時代を生き抜き、夫婦してやっとの思いで建てた家を愚息に壊されてしまった。
36年前の当時、200万円ほどかかったと言っていた。
1日でパッと無くなってしまえば感慨にふける時間も無かっただろうが、今回は思い出を振り返るには充分すぎる時間だったと思う。
いい家を作り、いい家庭を築くからと心の中に誓う。

大事件発生

解体が始まった初日、大事件が発生した。
「こりゃーひでぇー。」
若者の職人がおもわず言葉を発した。
壊す方の家ではなく、残す方の家が白蟻に食われている。
白蟻の被害にあっていたのは増築部分(残す方の部分)の東南の角。
ひどい、無残だ。
通し柱が基礎から2mぐらい上まで食われている。
下の方はスカスカでほとんどついていない。
筋交いもダメ。
土台も広い範囲で食われている。
おそらく大引の何本かも食われているだろう。
職人曰く、「こんなに上の方まで食われているのはめずらしい。」
めずらしくてもありがたくない。
修理する必要がある。
建築士の廣瀬さんと相談する。
新しい家が完成してから修理しようという事になった。
思わぬ大出費を覚悟しなければならない。
何十万かかるのか。
よく見りゃ軒天も一部はがれ出している。
外壁も隙間ができている。
全部リフォームするとなると追加資金はいくらぐらい必用なのか。
見当もつかない。
ただただため息が漏れるだけの小生であった。
また何か大きな夢を獏に食わせなければならない。
実際、後日大きな夢を食べられてしまった。
誰かこの家に住む獏を退治して下さい。
お願いします。m(_ _)m

地鎮祭

ここまでいろいろあったが地鎮祭まで漕ぎ着けた。
10月19日(金)友引、天気:晴。

メーカーで建てた人のホームページを見ていると、メーカー側が総べて手配してくれているようである。
神主さんの手配から祭壇、テントまで。
小生は分離発注。
分離発注は手間がかかる。
何にもしないで現場に行けばいいかというと、そうではない。
神主さんも分離発注。
2日ほど前の晩に、近くの神社の神主さんに電話で依頼する。
快諾。
我が家の小猿2匹がお世話になった保育園の園長でもあり顔見知りなのだ。

早朝、近くの竹林に竹を4本取に行く。
祭壇を祭る場所に結界を張るためのもの。
また神様に捧げる鯛や野菜や米も準備した。
スコップや鎌は設計事務所で用意。
砂は基礎工事屋さんに依頼しておいてもらった。
祭壇を祭る場所の設営を廣瀬さんと2人でする。
祭壇は神主さんみずから設営。
手作りの地鎮祭もいいのもである。

当日は前日からの雨も上がり、絶好の日和となった。
準備も終わり、予定の時刻が迫ってきたが、メンバーが足りない。
柏倉棟梁がまだ来ていない。
ハラハラしながら待つ。
棟梁親子がぎりぎり到着。
後で話しを聞くと、道を間違えて遅くなってしまったとの事。
ありがたい祝詞を聞き、玉串奉奠も無事終了。
神主さん曰く、「前日の雨で土地が清められました。神様が下りてくるには絶好の日でしたね。」
これでこの建築工事に事故はないであろう。
土地の神様も工事によって土地が騒がしくなるのも許してくれるだろうと思った。
まずはめでたしめでたし。

今回の費用
玉串料(神主さんへ):2万円
供物(神様経由神主さんへ):約3千円(鯛、白菜、人参、柿、りんご、清酒1升)
米と塩は自前のため費用は不明。
設計事務所より清酒2升いただく。
気分がいいのでお土産として棟梁に渡してしまった。
廣瀬さんすいません。_(._.)_
この場を借りて御礼かたがたお詫びします。


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