僕は空缶。しばらくお世話になった滝澤さんちを出て、近所のコンビニの空缶ボックスに入れられた。そこで車に乗せられた僕は、リ・バースを目指してひた走る。
僕は何に生まれ変わるのだろう。見えない未来は、期待と不安を同時に呼び起こす。
滝澤さんちで一緒だったペットボトル君は、宇宙に行きたいとか言っていたなあ。再生プラスチックを人工衛星の部品に使ったりするのかな。しないだろうなあ。夢には、手が届きそうにない。
おっと、到着したようだ。
ここは……夢の島?
あ、ペットボトル君! 君はペットボトルのリ・バース工場に向かったのでは?
ああ、こうして僕らゴミは、リ・バースの機会すら与えられずに忘れ去られていくしかないのだ…。
僕に翼があれば、ここから飛び出せるのに。
いや、自分の力で立てる、足さえあれば……。
−−−−
分別回収されているゴミの一部は、リサイクルにまわされずに埋め立て地に直行しているという。
※注−本文はすべて暗喩であり、リサイクルに関して何ら著者の意見を表明するものではありません。念のため。
滝澤(1998/12/06)
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