「必要とされる人間」
2004/07/02
2004/08/27
2005/01/15
2005/01/26
2005/02/02
落川春秋
必要のない人間なんていない
奴隷でも臓器でも使い道はあるもの
無数の雨粒に打ちのめされる路上の死骸
冬の中 雨の中 夜の中
生死の境を簡単に乗り越え旅立った証拠としての死骸
生きて動いていたはずのものが動くことなく死んでいる
共感や同情は排除されるべき重荷
一人以下の存在として孤独以上になっていく
響きの向こう側
渡って行けば死ぬだろう
或いは惨めな生き方か
光は気まぐれ
風は気まぐれ
そんなに生きることが大事なのかと呟きながら自殺者の数を勘定してみる
生きることが大事じゃないなら死ぬことだって大事じゃない
命の価値は暴落して人生は無目的で何の意味も無く餓えている
用も無いのに求めている
理想とか希望とかを口にする気力も無いくせに生きていられる
伝統の中に忍び込んでいる弱者の詭弁
弱いことと正しいことは同じではない
強いことと正しいことは同じではない
強弱と善悪の関係は歪んだ伝統
荒唐無稽な言い伝えを信じる人の導きで何に気づくというのだろう
傷に溺れて痛みにさ迷う
透明な血の海に浮かぶ死なない遺骸
必要のない人間なんていない
奴隷でも臓器でも使い道はあるもの