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| 23 | 風速ライダー | 2010/07/11 |
| 22 | 自称詩人と旅ライダー | 2009/05/06 |
| 21 | 美人多し脇見注意 | 2008/09/20 |
| 20 | 図面ライダー | 2008/09/20 |
| 19 | 糸さがし紀行 | 2008/09/20 |
| 18 | 風女 | 2007/11/16 |
| 17 | 夏空の下コンビニでメシを食う | 2007/05/08 |
| 16 | 流星バイク | 2003/06/06 |
| 15 | ツーリング娘。 | 2003/06/06 |
| 14. | バイクリーナ | 2001/09/02 |
| 13. | シンガーソングライダー | 2001/09/02 |
| 12. | ステッカーチューン | 2000/11/19 |
| 11. | 流れきらめくピースサイン | 2000/05/07 |
| 10. | 黄色当然、赤勝負 | 1999/11/22 |
| 09. | かもしれない運転 | 1999/08/10 |
| 08. | カッパスペシャル | 1999/08/10 |
| 07. | エンジンブレーキ売ってください | 1999/05/05 |
| 06. | モト黄門 | 1998/08/12 |
| 05. | 単気筒 | 1997/05/05 |
| 04. | 孤独なストリート | 1997/05/05 |
| 03. | ライダー | 1997/05/05 |
| 02. | 一人宿にてライダーぽつり | 1997/05/05 |
| 01. | 町内低空飛行族 | 1997/05/05 |
「ありがとう、あたし助かりました」 「もう行きます」 「あぁ、ちょと待って! お礼に缶コーヒーでも」 「あぁ、いやその、行かなくちゃ」 「急いでます?」 「ボクはいつも一瞬の風のように 出逢いを走り過ぎるんです」 「そ、そんなぁ、どうして?」 「人の暖かさに汗をかいて オートバイに乗ると 冷えて風邪をひくんです 旅先で動けなくなると困るから」 「はぁ、そう そういうこと、口に出して言うのは もう、心が風邪をひいているのよ 一緒に暖まって心を乾かしましょう」 |
危険を承知でよくやると 変人扱い自己責任 一人ぼっちがよく似合う 一般市民に支持されず 仲間うちで支えあい コケルと互いに助けあう 詩人やライダー以外にも 思いを解って欲しいのに 解ったように言われると それはそれで気に入らない 自称詩人と旅ライダー 曲がった道が大好きで なのに気持ちは直線で 雨もドラマと受け流す 目指すのは 存在自体が風となり 誰かの髪を揺らすこと 心の中まで揺らすこと |

おい、なんだ今の看板は こんなんじゃまともに 運転できないぜ 確かめなくては 本当にそんな町があるのなら 俺の旅はここで終わりだ |

困ったわ この地図じゃよく解らない あっ、あのライダーに聞いてみようか すいません ここどっちに行けばいいんですか? まかせてください いつもはエンジニア 私は図面ライダー 困ったわ 誰か写真撮ってくれないかしら あっ、あのライダーにお願いしよう すいません 一枚お願いできますか? まかせてください いつもはプログラマー 私は画面ライダー 困ったわ さっきのライダーに恋しちゃった あっ、あのライダーにお願いしよう すいません さっきここにいたライダーを 知りませんか? まかせてください いつもは警察官 私は覆面ライダー |

一人、オートバイで海に行ったとき 女性三人組に頼まれて写真を撮ってあげたんだ そのとき一緒に写った一枚が届き もう一度会いたいと言われ、待ち合わせをしたんだ 「オートバイでどこ旅してたの?」 「海を見たくてさ、ただそれだけ、君は?」 「…あのね、本当のこと言うと あの旅は『糸さがし紀行』っていうツアーなの」 「なにそれ?」 「新たな出会いを求めている人を募集して、旅に出るツアーなの 旅行者二人に対して、一人のインストラクタ−がついて旅をするの」 「へぇ、そんなのがあるんだ」 「写真をお願いしたり、車を修理してもらったりするの そうやって旅先できっかけをつかむの」 「そうか、なるほどね 確かに旅には、出会いを求めている部分があるね でも、現実には出会いはとても少ないし 一人ではきっかけも作りにくいね」 「そうなの、せっかく旅するんだったら 出会いの保険をかけなさいって勧められたの」 「僕も、今まではオートバイでの一人旅ばっかり 気がつくと、毎日、ガソリン満タンってしか 言ってなかった旅もあったなぁ 今度、そのツアー参加してみようかな」 「…えっ、私じゃだめってこと?」 |

あなたは風女 雪女を拒めなくて吹雪 雨女と仲良しで台風 晴女に意地張ってからっ風 あなたが悪い訳ではない ボクもオートバイで 風になろうとするが 雪女とは滑って転倒 雨女とはずぶ濡れで発熱 晴女とは暑すぎてヒリヒリ あなたとだけ風になれる 誰にも見えない二人乗り |

オートバイを降りると 夏空がまぶしいぜ コンビニに入ると バイトの娘がまぶしいぜ 幕の内弁当 白いご飯がまぶしいぜ 夏空の下 コンビニエンスストアの駐車場 縁石に腰掛けてメシを食う 「あぁ、地球はこんなに ゆっくり回転しているのになぁ」 オートバイのスピードを いくら出しても 夏空を回る 地球の速さにかなわない 少しペースを落とそうか |

真夜中の峠道 リアタイヤが滑って転倒 火花を散らし、流星のように バイクが飛んでいく 日常のように転がったあと ボクは仰向けで動けず 星空を見た 久しぶりに星を見た ボクが明るすぎて 昔ほど星が見えなくなったのか ボクは幸せすぎて 昔ほど星を見上げなくなったのか ボクは知りすぎて 流れ星を信じなくなったのか 答えを見つける間もなく 後続車の音が近づいてくる このままでは轢かれるので 立ち上がらなければいけない こんな忙しさから 逃げ出したいと思いながらも 転倒したバイクのエンジンが かかることを願っている 流れるのが流星 流されても流星 |

オートバイで 旅に出かけたツーリング娘は ちょっとだけワーニング娘で 身動きとれないパーキング娘 そして 自分を変えたいチェンジング娘。 旅先でのツーリング娘は 休む間もなくランニング娘で 行けるとこまでゴーイング娘 そして 出会いにこだわるフィーリング娘。 旅人相手にツーリング娘は 積極的にトーキング娘で だけどしっかりリスニング娘 そして ココロをチューニング娘。 |

私はバイクのバレリーナ 信号待ちのステージで つま先立ちでご挨拶 隣のおじさんカーステの ボリューム上げてくださいな NHKのFMで クラッシクの時間だわ 心の中で白鳥の湖密かにリクエスト |

オートバイに抱きついて 国道、直線、14時半 睡魔の誘いに断れず ヘルメットの中大声で 眠け覚ましに歌い出す シンガーソングライダーの 命をかけた一曲は 何度もサビを繰り返し 信号待ちまで引き伸ばす 「旅する風の鼻歌さ」 信号待ちステージで 一言コメント言い残し 次ぎの歌へとギアチェンジ アクセルつま弾き歌い出す |

マシンの 満たされない部分に ステッカーを貼る 気持ちの チューンアップ アイツの 満たされない部分に レッテルを貼る 大人への チューンアップ |

二人のライダーすれ違う その瞬間に交わされる 流れきらめくピースサイン これがこの世で一番の 短い出会いと別れかも 彼のサインはVサイン 彼女のサインは投げキッス 孤独をほぐして笑みを生む 流れきらめくピースサイン だけど二人のライダーが 横に並ぶとライバル視 これがこの世で一番の 短い無言の格闘技 |

あぁ、三丁目の交差点 青信号が変わりそう 黄色当然、赤勝負! ブォン、セーーフ 2分のもうけ あぁ、仕事の交差点 上司の判断変わりそう 黄色当然、赤勝負! ゴツン、アウト イチから出直しぃ あぁ、恋の交差点 キミの心が変わりそう 黄色当然、赤勝負! チュチュ、ストライク 一生の思い出 |

オートバイをねじ伏せて 交差点を駆け抜ける 信号待ちの女の子 ボクの優雅なライディング 憧れ抱いたかもしれない となりに並んだワゴン車の 女性と目と目が合ちゃった それも三回合っちゃった ボクの華麗なスタイルに トキメキ覚えたかもしれない オートバイを降りたとき 彼女らボクを探し出し 恋が始まるかもしれない そんな夢見の運転は 最も危ないかもしれない 気づいた時には転倒し 看護婦さんに励まされ 恋と出会うかもしれない |

風と戦うオートバイ 僕は必死に身をかがめ 君の笑顔に会い行く 雨ぽつり 雨パラぽつり 雨ぽつり 雨パラパラパラ 雨ぼとり 雨バラバラバラ 服じとり 沁みこむ雨が邪魔をする 大事なオシャレを破壊する 来るならこいよ、雨怪獣 オレが相手だ、変身だ カッパスペシャル参上だ! |

「はい、いいですか エンジンブレーキは売ってませんから 買いにいかないように」 教官、あなたの そんなつまらない冗談がうれしいの 誰か私に 心のエンジンブレーキ売ってください 熱くなり過ぎたフットブレーキでは もう、この想いはとまらない |

定年後 白いあごひげ貯えて おやじはバイクで旅に出た 東日本、西日本 行く先々で難事件 解決しては去っていく パンクの修理を手伝えば テント設営、焚き火まで 恋の相談、人生論 旅人の 旅する理由を抱きしめて 勇気を与えて去っていく そんなおやじはいつかしら バイクに乗った黄門さん モト黄門と読ばれてた 「今までは自分自身を旅してた これからは人と人とを旅したい」 僕が問う旅の理由にニコニコと 黄門さんは応えだす 「君はまだ、自分探しの旅の中 探しているうち定年に なるよな生き方してください」 軽々と重いバイクの向き変えて 黄門さんは去っていく 僕の心に鳴り響く 豊かな鼓動を立てながら |

ピストンよ 君も僕も一人ぼっち 君は一人でエンジンを回転する 僕も一人で一日を回転する 単車は世界を駆け巡るが 君はいつもシリンダーの中で サイクルサイクル 地球は宇宙を駆け巡るが 僕はいつも地球の中で サイクルサイクル |

当然の孤独から逃れるために 必然の孤独であるライダーとして ストリートを走り抜けるんだ 生み出していく残像で 街を彩るんだ 時の流れのキャンバスに |

風とお話できましたか? 空に教えてもらえましたか? 海に受けとめてもらえましたか? マシンのバランスを取ることで 鎮めることのできない思いを 相殺できましたか? 歩く速さの人間から ライダーへと 進化し続けるあなたを 私は止めはしない でも、停ったマシンに 支えが必要なように マシンを下りた あなたを支える何かに 私はなりたい |

自分は「風」 風呂が、食事が、睡眠が必要な 贅沢な「風」 「風」だからすれ違い 今日は誰とも話さなかった 「風」だから戻らずに 街道を通り過ぎてしまった 「風」だから停まらずに せせらぎもエンジン音に掻き消えた 自分は「風」 ふれあいが、感情が、娯楽が必要な 淋しい「風」 |

赤いシグナルが私に休息を与える 街角のショーウィンドゥに 貼りつく勇士 空気を切り裂き 風になり 前進する それをライダーと呼ぶのなら 私もライダーだとつぶやく 青のシグナルに促された指先は 気合のアクセルを開け 前向きの闘志を駆動輪に伝達し つまさきは軽やかに 地面から離陸する ミラーにぶれて過ぎ去る景色に 自分の気持ちを確かめる 私は町で噂の 町内低空飛行族 |

