音楽には音階という、音の高低を表すものがあります。例えば、「ドレミファソラシド」の低い方の「ド」は高い方の「ド」に比べ「1オクターブ高い」という言い方をします。
では、その間に入っている「レミファソラシ」はどのような音になっているかというと、例えば「ソ」は「ド」の1.5倍の振動数の波になっています。つまり、「ド」の音が2回振動している間に、「ソ」の音が3回振動します。左の図は、ド(C)とソ(G)の音と、その二つが重なった音の振動の様子を表したグラフです。二つの音が重なってできる音(C+G)も、規則正しい繰り返しになります。どうも人間には、きれいな繰り返しになっている音の重なりがきれいに聞こえるようです。
同じように音の足し算でも、振動数がきれいな比になっていない場合はどうなるかを表すのが左の図です。同じ形の繰り返しになっていないことがわかるでしょうか。このため、合成音がきたなく聞こえることになります。
音楽の重要な要素に、同時に複数の音を出していわゆる「はもり」をさせる、和音があります。音楽でよく使われる和音は「ド・ミ・ソ」ですが、この場合、音の振動数の比が4:5:6になっています。
音楽では、ピアノの鍵盤の真ん中あたりにある「ラ」(
という記号で表す)
の振動数が440Hzと決められています。
ドレミファソラシドの音の振動数は、昔は下の図のように決められていました。
| ド(C) | レ(D) | ミ(E) | ファ(F) | ソ(G) | ラ(A) | シ(B) | ド(C) | |
| 低いドを | ||||||||
| 1とした | 1 | 2 | ||||||
| 時の振動数 | ||||||||
| 下の音との比 |
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このように決められた音階を純正律と言います。純正律の場合、音と次の音との 振動数の比は一定ではなく、3種類あります。
現在使われている音程は、この純正律を改良したもので、平均律と呼ばれます。 平均律の場合、音の振動数の比は単純な整数比からは少しずれていますが、音と 次の音との振動数の比は2種類になっています。具体的には、下の表のように振 動数を決めています。
| ド | レ | ミ | ファ | ソ | ラ | シ | ド | |
| 振動数 | 261.63 | 293.66 | 329.63 | 349.23 | 392.00 | 440.00 | 493.88 | 523.26 |
| 下の音との比 |
一つ下の音との比が、
か
のどちらかになっているに注意してください。大き
い方の比のところと小さい比のところを「全音」「半音」という言葉で区別して
います。ピアノには黒鍵と白鍵がありますが、黒鍵の部分も含めると12音で1オ
クターブとなっています。半音上がると振動数が
倍になるので、
12回半音上がれば、振動数が
倍になるとい
うわけです。
平均律では振動数がきれいな整数比にならないのですが、そのかわり変調しても 大きく音がずれるということがなくなっています。だから一つの鍵盤でハ長調で もヘ長調でも弾けるわけです。