電波によるSETIを行うには、宇宙から来た電波を電波望遠鏡で受取り、それを天 然の物か人工の物か、果たしてほんとうに宇宙から来たものか、を調べていくこ とが必要です。人工のものなら、電波にはある程度規則性があるでしょうし、周 波数も一定のものを使うはずです(例えば雷も電波を出しますが、いろんな周波 数をいっせいに出します。通信のための電波ならこんな無駄はしないはず)。し かしこのように宇宙から来た電波の内容を細かく調べるには、コンピュータによ る長時間の解析が必要です。そこで、一台のコンピュータではなく、たくさんの コンピュータでやらせることが考えられます(分散処理)。さらに、「家庭で動 いているコンピュータの余った時間を使って計算してもらおう」と考えたのが SETI@homeプロジェクトです。参加者(特別な資格は何もない)がインターネッ トを通じてアレシボ望遠鏡(プエルトリコにある、直径305メートルの巨大電波 望遠鏡)の観測データを受取り、そのなかに有意信号がないかどうか探し、結果 をまたインターネットを通じてSETI@homeプロジェクトのサーバに返す、という ことを実行しています。大学などにある大型コンピュータだけでなく、一般家庭 にあるコンピュータでも、このプログラムは走らせることができます(詳細は
http://www.vacia.is.tohoku.ac.jp/~s-yamane/articles/setiathome/home_japanese.htmlに日本語による説明がある)。プログラムはスクリーンセーバーとして動くので、 仕事をしている時の邪魔にはなりません。2000年5月現在で200万人以上の人がプ ロジェクトに参加しているそうです。世界中の200万人が共同して一つの科学探 査プロジェクトを進めるというのは人類史上始めてのことでしょう。面白い成果 が出るといいのですが。