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熱の放出--小人が存在しない理由

となると、逆に身長が小さい方が自分の体重に比べて大きな力が出せることにな ります。たとえば蟻は自分より大きな虫の死体を一匹で引っ張っていくことがで きます。では、小さい方が有利なんでしょうか。ところが逆に小さい方が不利な こともあります。

その一つの例が体温の保持です。哺乳類や鳥類は自分の体温を一定に保つ必要が あります。ところが、熱は人間の表面からどんどん抜けていきます。発生する熱 を考えると、細胞一個から同じだけの熱が発生すると考えると体積に比例します。 一方、出ていく熱は面積に比例しますから、(面積)÷(体積)が大きいほど、 その物体はよく冷める(温度が速く下がる)ことになってしまいます。つまり、 小さい生物ほど、体温を維持するためにたくさんのエネルギーが必要になってし まうのです。

ハチドリという世界で一番小さな鳥は、1日に自分の体重と同じぐらいの食事を 取ります。これは体温を維持するためのエネルギーがたくさん必要だからだと思 われます。

このように、生物の大きさはあまり巨大でも、あまり小さくても困ります。



Masahiro Maeno 平成14年3月15日