高橋功税理士事務所/群馬県前橋市の会計事務所

相続税の申告が必要かどうか

【はじめに】

 相続税は、亡くなった人の財産を取得すると課税されるということは誰もが知っていることでしょうが、どういう場合に相続税の申告が必要なのかな?と疑問を持っている人が以外と多いのではないでしょうか。
 相続税の申告が必要な方は、実際には死亡した人の僅か数%程度の方しか該当しません。殆どの方が申告が必要無いわけです。
 相続税の難しい計算は抜きにして、ここでは相続税の申告が必要かどうかを確認してみることにします。殆どの方が必要無いわけですから、説明を理解して申告が必要無いと分かれば安心できると思います。逆に申告が必要になりそうな方や、実際に財産の評価をしてみないと微妙な方等は、他のサイトを検索してみるか、専門家に相談されることをおすすめします。



【相続税の申告が必要な場合】

 相続税の申告は、相続や遺贈により取得した財産(現金預金、不動産、有価証券等)の額から、負担した亡くなった人の債務の額を差し引いた正味遺産の額の合計額が基礎控除額(下記参照)を超える場合に必要となります。その正味遺産の額の合計額が基礎控除額の範囲内であれば申告も納税も必要ありません。
 因みに、相続税の申告期限は、相続の開始があったことを知った日(通常、被相続人の死亡した日)の翌日から10か月以内です。例えば、2月10日に死亡した場合にはその年の12月10日が申告期限になります。
 相続税の申告書の提出先は死亡した人の死亡当時の住所地を所轄する税務署になります。


正味遺産額の合計額(相続人全員分)>基礎控除額・・・申告必要



【相続税の基礎控除額】


5,000万円+1,000万円×法定相続人の数(下記参照)



【法定相続人と相続分】

 誰が相続人になって、どのくらい相続する権利(相続分)があるのかということは、民法で定められています。相続分は申告の要否には関係ありませんが一応説明しておきます。

(1)相続人の範囲
 被相続人(死亡した人)の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は次の順位で配偶者と一緒に相続人になります。

<第1順位>
 死亡した人の子供
  その子供が既に死亡しているときは、孫等の直系卑属が相続人となります。この場合、被相続人に近い世代である子供の方を優先します。

<第2順位>(第1順位の人がいないとき)
 死亡した人の直系尊属(父母や祖父母等)
 もし、父母も祖父母もいるときは、被相続人から近い世代である父母の方を優先します。

<第3順位>
 死亡した人の兄弟姉妹(第1順位の人も第2順位の人もいないとき)
 その兄弟姉妹が既に死亡しているときは、その人の子供。

(注) 内縁関係の人は、相続人に含まれません。

(2)法定相続分
イ.配偶者と子供が相続人である場合
 配偶者1/2、子供全員で1/2

ロ.配偶者と直系尊属が相続人である場合
 配偶者2/3、直系尊属全員で1/3

ハ.配偶者と兄弟姉妹が相続人である場合
 配偶者3/4、兄弟姉妹全員で1/4

  (注) 子供、直系尊属、兄弟姉妹がそれぞれ2人以上いるときは、均等に分けます。
  例:【相続人=配偶者、子供2人の場合】
    →配偶者・・・1/2、子供・・・それぞれ1/4(1/2×1/2)

  (注) この民法で定められている法定相続分は、相続人間で遺産分割の合意ができなかったときの遺産の取り分であり、必ずこの相続分で遺産の分割をしなければならないというわけではありません。




【終わりに】

 御理解頂けたでしょうか?先ずは誰が相続人になるかを確かめて下さい。そしてその人数を基礎控除額の算式に当てはめて計算した金額が、正味遺産の額の合計額を超えれば申告は不要になります。
 土地の評価等は非常に複雑です。また、相続税の計算には特例があります。先にも述べた通り、申告の要否が微妙な方や不安な方は専門家に御相談してみて下さい。