オーストラリアンオープンを見に行こう
時差も少なく、他のグランドスラムに比べて日本からも行きやすいということもあって、オーストラリアンオープンテニスには日本からも多数観戦にいらっしゃいます。我々シドニーサイダー(シドニーの住人)にとっても、雰囲気を味わうためには800キロ遠方に出て行かなければならないということで、一仕事です。テニスクラブなどでシドニーから夜行バスで行って帰ってくる日帰りツアーの企画などもありますが、ここでは自分で飛行機を使って観戦に行く際のちょっとしたコツなどを紹介します。2004年は1月19日から二週間、暑いメルボルンで熱い戦いが繰り広げられます。
チケットを手配しよう
旅行会社に交通機関や宿の手配と共にチケットも取ってもらうのが安くて簡単かもしれませんが、ここでは自分で取る方法を述べます。
チケットは通常前年の10月第一週の週末に発売となります。それに2日先行してファイナル5という準決勝と決勝の5試合パッケージチケットが発売となりますが、これは店頭のみの販売ですので、オーストラリア国外の人は直接買えません。
チケット取扱業者はチケテックと言います。郵送かファックスの注文は事前受付が可能ですが、通常発売開始後にチケットオフィスに出向く、インターネットにアクセスする、あるいは電話注文する方法でチケットを入手することになります。
www.ausopen.org経由かあるいは直接www.ticketek.comにアクセスして入手するのが簡便かと思います。購入条件等については日本語の解説もありますので参考にできるでしょう。
さて、チケットの種類ですが、以下の通り。日程が進むほど高くなります。現在のレートは1オーストラリアドル=77円程度です。
Rod Laver Arena Single Session Tickets (Day or Night) $32 - $125
通常デイ・ナイトの各セッションとも二試合づつ組まれています。センターコートのロッドレイバーアリーナは全席指定ですのでそのチケットです。
Vodafone Arena Premium Reserved Seats $50
会期前半は夜まで4試合組まれていることが多いです。ボーダフォンアリーナは4割程度が指定席となっています。
Ground Pass $25 (会期後半と夜専用は$15、12月発売)
ロッドレイバーアリーナには入場できませんが、他の試合場には入れます。指定席ではないので席取りは早いもの勝ちです。
日程的にはシングルスでは1日目2日目が一回戦、3日目4日目が二回戦、5日目6日目が三回戦が多く組まれているという形になります。よって一回目の週末は四回戦が主となります。シングルスの日程が進んで試合数が減ってくるとダブルスやジュニア・車椅子の試合が多く予定されることになります。
通常1月26日のオーストラリアデイの祝日を最終日として男子決勝が行われますが、2004年は日程が一週間遅くなります。決勝や週末のロッドレイバーアリーナセッションは発売後数日で売り切れますが、ボーダフォンアリーナにも有力選手が登場するのでそちらを確保するのも賢い選択でしょう。売り切れていてもカンタスホリデイズ等旅行会社にはチケットがある場合があります。10月25日現在売り切れとなっているセッションは何日かありますが、まだまだ入手可能です。
チケットを手に入れたら日程を確認して楽しみに待ちましょう。宿や航空券の手配も忘れずに。
メルボルンパークに行こう
出発する前に必ず必要なもの。日焼け止め、帽子、サングラス。忘れずに持っていきましょう。
ここでは空港メルボルン・タマラリン国際空港から直接メルボルンパークに移動する方法を示します。雨が降っていてもメインのニ会場には開閉式の屋根がついていますので迷わず行きましょう。
まずは会場に行く前に市内か空港でペットボトルの飲料水を用意しておきます。会場内で買うと冷たいけど少し高いかな。食事もあまりいいものがなく、混んでいるので市内でサンドイッチでも買って行くといいかも。
空港から会場まではタクシーでも$30-40程度ですが、日中15分毎に出ているSkybusが片道$13で便利かと思います。それぞれ国内線のバージンブルーとカンタスのターミナル前から出発しますが、国際線のターミナルは両国内線のターミナルの間にあるのでビル沿いにどちらかのターミナルに移動するのは大した手間ではありません。
バス停の前のチケットブースにおっちゃんかおねえちゃんが立ってますので、枚数を言って購入しましょう。行き先はSpencer Street Stationだけですので迷うことはありません。大きな荷物はバスが来た時に運転手に預けるとトランクに入れてくれます。荷物が積まれたことを確認したら乗車していざ、市内へ。
30分ほどの道程でSpencer Street Stationのバスターミナルに到着します。貸しロッカーもあるはずですが(コインロッカーは和製英語なので注意)、私使ったことがないので場所をよく覚えてません。
ここから先はトラム(市電)での移動をお勧めしますが、オーストラリアンオープンのチケットを握っている限りメルボルンパーク行きの70系統は無料で利用できます。この系統の停留所のあるFlinders StreetはSpencer Street Station の500メートルほど南なので歩いて移動できない距離ではないですが、午前10時から午後6時の間であれば無料のCity Circleというトラムを利用することができます。茶色の車体が目印です。駅を背にして立って右方向に行くトラム、つまり道の反対側の停留所から乗り込みます。
ヤラ川にかかる橋の手前でトラムが左に大きく回ったらそこがFlinders Street。しばらく70系統と同じ線路を走るので適当なところでトラムを降りて、70の表示のあるトラムを待ちましょう。ショッピングモールの南端に位置するFlinders Street Stationの停留所で降りるといろいろと買い込んで会場に向かうことができます。右に石造りの大きな駅、左前方に尖塔のある教会が見える停留所ですが、人の乗り降りが激しいのですぐ分かります。
人気の少ない停留所では目的のトラムが来たら手を挙げて停まってもらう必要があります。Flinders Stationの停留所なら満員で積み残されてしまうかもしれませんが、トラムは次々来るので待ってましょう。「切符どうやって買えばいいの?」「テニスのチケット持っているのなら要らないよ」といった観光客と地元の人の会話も聞こえてきます。メルボルンパークに入って最初に沢山の人が降りる停留所がロッドレイバーアリーナに近いメインゲート。次の停留所がボーダフォンアリーナに近いところです。(追記:すいません、ここで書いたメインゲートとは本来 Ticket/Pass Holder Entrance という名称だそうで、本当の Main Enterance は徒歩でアクセスするべきところで、Ticket/Pass Holder Entrance とはロッドレイバーアリーナの反対側に位置する入り口のことです)
Spencer Street Stationから30分以内には到着しますが、時間には余裕を持って行きましょう。私が行った時には私の乗ったトラムがFlinders Streetに入ったところで架線の不調で立ち往生して線路を塞ぎ、当然後続のトラムが来るはずもなく、2キロばかり歩く羽目になりました。
さあ観戦
チケットゲートはバーコード読み取り式になってますので、チケットのバーコードをゲートのスキャナに読み取らせるとバーを押して入ることができます。一刻も早く競技場に入りたいところですが、試合予定を確認しておきましょう。会期の浅いうちは一度に十何試合組まれています。
ロッドレイバーアリーナ側のメインゲートから入場すると、本日の試合予定が掲示されています。今日見る試合が誰のものか確認しておきましょう。会場のそこここで$3くらいでデイリースケジュールが発売されていますのでそれを買うのが手っ取り早いかもしれません。また、$13.50くらいでガイドブックを買うとおまけで付いてきます。例え指定席を持っていたって、お気に入りの選手が他のコートでプレイするのなら迷わず行きましょう。ロッドレイバーアリーナ以外なら入れますから。(追記:すいません、ロッドレイバーアリーナチケットではボーダフォンアリーナ自由席には入れないということです。しかしチケットチェックはないので実際には可能です)
ロッドレイバーアリーナなりボーダフォンアリーナに入る時はスタジアムのロビーからスタンドに入る時にチケットの確認があります。(つまりロビー内には誰でも入れる)指定席の場合はその時に「あんたの席はあの辺」と教えてくれますので確認しておきましょう。会場内にも係員がいるので訳がわからずうろうろしていると声をかけてくれます。
自由席の場合は見たいアングルやプレイヤーの出入り口近くということで席を決めても結構ですが、この後太陽がどう回るかも重要。今は日陰に入っていてもそのうち直射日光を食らうこともあります。
客席に持ち込める物にはいろいろ規制がありまして、望遠レンズ(200ミリ以上)では撮影できません。職業写真家に優先権を与えるためだと思われます。この他ビデオカメラ、クーラーボックス、缶、ガラス瓶、巨大な応援旗や傘をさすことも禁止ですので、チケットについてくる注意書きをよく読んでおきましょう。花火は禁止ですがジェット風船はリストに入ってない・・・。ヘリウム入りはダメですけど。
他にも観客にも守らなくてはならないエチケットがあります。ライン際のボールを「アウト」と叫んだりするのはもっての他ですが、サービスからポイントまでのインプレー中は静かにしておくということになってます。感嘆や落胆のあまり声が出てしまうのは仕方がないですけどね。
あと、私当初スタンド内を自由に動ける時間が限られていることを知りませんでした。(アディダスインターナショナルで野球観戦の調子で通路を歩いていて注意されたことあり)トイレや買い物で席を離れてスタンド内の通路を動けるのはゲーム間やセット間の選手の休憩時間中に限られています。この時間以外はスタンド出入り口の扉が閉ざされています。
当然この時間には皆わらわらと移動しますので、時間切れでスタンドから出損ねてしまうかも知れません。しかし、席に戻ることなく邪魔にならないように通路で次の機会を待ちましょう。
入るときも扉の外で時間まで待つことになります。入ったものの席に着くまでにプレイが始まってしまった場合は同様に通路で待つことになります。
また、例えトイレに立つ時でもボーダフォンアリーナの客席から出る時には「また戻ってくる?」と尋ねられます。指定席の場合はその必要はないのですが、自由席の場合はそのつもりならチケットを受け取っておきましょう。これは再入場券として使うもので、この発行枚数と回収枚数を計算して会場が満員かどうかを判断するようです。つまりこれを受け取っておくと場所はともかく戻って来た時には席があるということになります。逆に戻ってくるつもりがないのに受け取ると他の人の席を奪ってしまうことになりますので注意しましょう。
全チケットの発行枚数は限られていますが、それでも「ボーダフォンアリーナ満員」の表示が出て、他の会場も一杯のことがあります。そんな時はただ単に会場内をぶらぶらするのも楽しいものです。子供向けのゲームコーナーや用具メーカーの展示ブースを冷やかしたり。イベントの告知も各種出ていますので確認しておきましょう。メーカーのブースで選手のサイン会があったり、子供向けのイベントのコーチに選手が登場したりすることもあります。芝生に寝転がってバンド演奏を聞きながら大スクリーンでセンターコートの試合中継を楽しむのもよし。
私やったことがないのでどういう風にしていたのか記憶が定かではないのですが、メルボルンパークからの途中出場はできたと思います。
ちなみにデイセッションは通常午前11時からのスタートですが(会期前半は10時に始まるコートあり)、開門は9時です。この時間に行くと、練習用コートでストレッチングやランニング、さらにはボールを使って練習している選手たちが間近で見られます。午後7時半からのナイトセッションチケットでは5時からの入場が可能です。
さあ帰ろう
試合を堪能したら、帰りもトラムの利用がお勧め。ナイトセッション終了後最低1時間までは運行しています。混んでいてもすぐ次が来るから心配要りません。接続トラムも夜12時過ぎまで営業していますので、よっぽど遅くならない限り大丈夫。70系統以外の接続トラムに乗る場合はチケットを買わねばなりませんが、車内の自動販売機で購入するケースが多くなるでしょう。硬貨以外は受け付けませんので注意。市内に戻るのであればZone 1のtwo hour チケット($2.70)で十分かと思います。Concession は老人や障害者の割引チケットなので英語の証明書を持っていない人はこのボタンを押さないように。
車内で買う場合はチケット発行と同時に改札が済んでいますが、チケットを買ったトラムから乗り換える場合は乗車時に再度自分で改札しておいた方が無難。時々チケットチェックがあり、違反の場合は高額の罰金が科されます。車内の緑色の改札機に矢印の方向にチケットを差し込むと、裏面に時刻と乗った路線が刻印されます。何回も利用される方は一日チケットや一週間チケットをNews Agent (新聞雑誌の販売所)で購入しておくのがお得。
窓の外の風景と停まった時の停留所番号を確認しながら自分の降りる場所を決めます。降りる時には天井からぶら下がっている紐を引くか、壁面のボタンを押します。ホテル等の案内には何系統の何番停留所というのが書いてある場合が多いのでチェックしておきましょう。
市内から空港にバスで戻る際には荷物を預ける時に「バージンかカンタスか」と聞かれることがありますのでどちらで降りるか決めておきましょう。
グランドスラム体験というのはテニスファンにとってはとても貴重なものです。真夏のメルボルンで大いに楽しんで下さい。
2004年版追記
<書くのを忘れていたこと>
- 場内入場の際に手荷物検査があります。鞄の中身を全部引っ張り出す必要性はありませんが、口を開けて中を警備員に見せましょう。特にガラス瓶の持ち込みに厳しいチェックがあります。
- ボーダフォンアリーナの途中出場券(pass out ticket)の有効時間は30分です。それ以降に戻ってきても席は保証されていません。
- 開門時間は試合開始の1時間くらい前ということになっているようです。午前11時試合開始なら10時前に開門するケースが多いようですが、もっと早い場合もあるようです。
- 日陰や夜は寒いことがあります。上着を持っていきましょう。私、念のために持って行ったウィンドブレーカーを使ってしまいました。
- マーガレットコートアリーナがほぼ満員の場合は会場整理係が空いている席の人数を客席から呼んでくれます。入場待ちの列の前からその人数だけが入場するという仕組みです。中に席を確保している人はそれに関係なく入れます。
<状況が変わっていること>
- Skybusに新型車両が導入されました。荷物は自分で車内に持ち込みます。
- Skybusの市内の発着場が変わっています。Spencer Street Stationのバスターミナルが改装中のため、200メートルほど北に移っています。
- 70系統のトラムがSpencer Streetまで乗り入れています。バスターミナル前からメルボルンパークに直行できます。
- 2004年の価格はトラムの2 hour ticketが$3.00、ガイドブック(プログラム)が$14.00、デイリースケジュールが$3.50です。
- 2004年前半に、City Circleの路線が西へ延長され、Spencer Streetへの乗り入れがなくなりました。このためSpencer Street Stationのバスターミナル前から利用することはできません。
