杉山愛のバックハンド
ボールの下から斜め上へ自然に振り上げる (丸山薫監修 T. Tennis特別編集「最強のテニスDX」)
インパクト直前のラケットヘッドが下がった形は、手首に余分な力が入っていない証拠である。(3)。この形からボールに向かって斜め上へラケットを振っていく。杉山のようにやわらかいリストワークを使えば、ボールに自然な順回転(トップスピン)がかかる。
打った後、体の軸を保とうとして左足にやや体重を戻す感じがあるが、この部分はボールのスピードを上げるためのトッププロ一流の工夫である(6)。
Sugi’s Armour (by Pat Cash; “Australian Tennis Magazine” August 2004)
- Sugiyama uses a simple take back as her eyes remain on the ball. There is a good distance between her feet, providing a solid stance.
- As Sugiyama’s racket drops down, I would like to see her front foot pointing more towards the court.
- At contact, Sugiyama’s legs are a little too side on. Her ball position is very good.
- Sugiyama does very well to get her head, arms and trunk through the ball. Her left arm is working well.
- Her front foot and legs remain too side on as Sugiyama comes out of the shot and follows through.
- Finally Sugiyama’s legs come around to complete the shot and commence her recovery.
うみのようちえんほしぐみ はしだゆうきくん(4さい)
あのね、すぎやまのおねえちゃんがこっちがわでうつときは(母親の美佐子さん(35)より「左側でしょ」との助言あり)、うん、ひだりでうつときにはこっちのうしろにラケットをひくの。それでね、ボールのとんでくるこっちのほうにふるんだよ。そうするとボールはね、あっちのほうにとんでいくの。これバックハンドってゆうんだって。
プロジェクトT (語り 田口トモロヲ)
杉山は走った。一刻も早くボールにたどり着かなくてはならなかった。足場を決めた。しかし、そこからが戦いだった。
テイクバックがヒッティングポイントに間に合うのか。杉山の頭に不安がよぎった。これまでの努力はすべて無駄だったのかと。しかし、何とか処理できる範囲に打点は収まった。
杉山は決意した。ラケットを体の左側に構えた。そのまま振り抜いた。ラケットに当たったボールは勢いを得て、相手のコートに向かって飛んでいった。
「バックハンド グルメ情報」 レストランスギヤマ
コートの端の立地ながら、圧倒的な存在感を示すレストランスギヤマはバックハンドの名手だ。コースはストレートとクロスの二種類。それぞれにスライス・ロブ・ドロップのオプションがある。
クロスコースはオーソドックスながら適度にスピンが利いていてリストのセンスが抜群だ。
対するストレートはシンプルな腕使いながら仕上がりはあくまで美しく、一発勝負に徹した杉山シェフの確かなフットワークが感じられる。
つなぎにカウンターにリターンに、一人ならずとも二人でも味わってみたいバックハンドだ。
バックハンド戦隊スギヤマンのうた (うた 水木一郎とコロムビアゆりかご会)
さあ今こそ引き付けろ
海原を渡る風のように
その足で大地を踏みしめて(スタンスはオープン)
振り出す勇気を叫ぼうぜ
君は見たか 下げられたラケットヘッドを(テイクバックテイクバック)
一気に振り上げ、手首を返して送り出せ
フォロースルーも決め抜いて
憎いシャラポワ倒すのだ
吹けば飛びそなダニーでも
フォアに回れば強い味方
グランドスラムも再制覇
われらの われらの バックハンド戦隊スギヤマン
杉山組 鉄砲玉指南
ええか、まずは足元からや。びびると足腰がふらふらして立ってもおれんようになるからな、タマをしっかり見据えて、脚を開いて腰を落ち着けなならん。
得物は手先だけで使うたらいかん。まずは利き手の反対側に両手でしっかりと腰だめにして構えることや。びびるあまり得物を高いところで腕だけでめったやたらと振り回してしまうのが一番あかん。とにかく得物は足腰で振りぬくもんや。
がしっと腰だめに構えたら、手先だけやのうて、利き腕の肩から体ごとぶつかりながら振り抜くんや。前足に体重をかけながらな。タマに当たったら手首を返して力を与えるんやぞ。こうするとパンチが効いて相手に与えるダメージが大きい。
いずれにせよ、当たる瞬間も大事やが、それは一瞬やから、それまでの構えと後の抜き上げ、それに足元にしっかり気を使うことや。分かったな。

