第1回経済学ポイント講義 |
その1:グラフで理解する「弾力的」ということ。 数学的な感性が要求されるのが経済学であることは間違いありませんが、果たしてどのぐらいの方が微分までわかっているのでしょうか。単純化・抽象化された理論モデルの構築にとっては、数学を使うことでエレガントな解決が可能であるということはまちがいないことです。が、それではそうした単純化された理論モデルを理解するために、いちいち数学にまで戻らないといけないのでしょうか。 この図では縦が利子率で横は貨幣需給量です。そして中央にある垂直の線は実質貨幣供給量(M/P)を表しています。 |
| その2:グラフで理解する「シフトする」ということ。 もう一度上の図を良く見てください。貨幣需要曲線はこの図では2本描かれていますね。左の方が最初ですが、こうした貨幣需要の特徴を持ったある貨幣市場において、全部の所得水準が上昇した場合をイメージしてください。このとき、個人の所得が上昇するのと同じで、財布が膨らんでいますから予備的貨幣需要(L1)も当然大きくなります。これが予備的動機は国民所得の増加関数であるということの意味です。 そして貨幣需要はL1+L2で成り立っていますから全体の貨幣需要Lが大きく膨れます。注意していただきたいのは、この貨幣需要が増大するということは、どんな利子率のときでも同様に起こっているということです。 これをグラフ的に理解すると、全ての利子率の点で、それぞれの貨幣需要量がL1の増大分だけ右方向へ移動してきます。そして、その新たに描かれた点を集合すると、始めの線の右方向に別の新たな貨幣需要曲線を描くことができます。つまり、右方向へ貨幣需要曲線がシフトしたのです。そしてその結果として、貨幣需給均衡点は A点からB点へ移動し、同時に均衡利子率も変わりました。ここまで解れば貨幣市場は合格です。 同一の線上での利子率の変化により同じ市場で同じ条件であれば利子率が変化することにより貨幣需要が変化するのは貨幣需要曲線上での点の移動だけでとららえることができます。しかし、そもそもの条件が変動した時には線上の移動では表現できませんから、新たな線へのシフトということが出てくるわけです。この違いは、特にIS-LM分析では必須ですからきちんと理解していく必要がありますね。 どうですか、簡単でしょう。(^^)/ それと得点アップのコツを一つだけ・・・。これからの時期は、テキストは捨てることです。替わりに何をするのか。これはもう問題に決まっています。分厚いマクロとミクロのテキスト類はどれだけオーソライズされた著名な学者の本であってももうあまり皆さんの味方にはなってくれません。逆説的ですが問題をとかないと、テキストが理解できていないことすら気がつかないのです。ひたすら問題の海に漕ぎ出すこと。これがこれからの時期の勉強方法の王道です。 グッド・ラック! |