■転職
結局、14年ほど勤務の後に退職しました。38歳になる少し前でしたから一般的な転職としては少し遅かったかもしれません。今日の仕事があり収入があるという生活を、どうなるか解らないところへ放り出すことは誰しも大きな決断を伴います。この決断の前に、自分として、会社として、もっと他に対応できることがなかったのでしょうか。今から考えると、当時の自分にとっての疑問を解決することが、社会保険労務士や中小企業診断士という資格に自分を近づけていった動機の一つであるのでしょう。疑問を疑問ではなくするためにその後の数年間必死で勉強したということなのかもしれません。その後のことはこのサイトのいくつかの箇所で触れていますので多言しませんが、「これがやりたかったことだ」という実感をもった日々をくらすことができるようになりました。
こうした転機を、事業組織の中で積極的に活用すること。言い換えると、従業員のキャリアを積極的に組織の中に位置付けていくこと。結論すれば、それこそ事業の経営効率を最大に高めていくことであり、なおかつ従業員からのそれぞれのコミットメントを最大限に引き出すことに他なりません。これがやる気を考える最大の意義であろうと思っています。
2002/4/6
■問題はどこに・・・
競争力を強化するために経営資源を効率化すること。そのために多くの手法が紹介されています。これらの議論に入る前にもう少し、事業組織にとって最も重要な経営資源である「ヒト」に即して考えてみたいのです。なぜなら、結局、高度の戦略論を展開してもそれを実施するのはほかならぬ事業組織を構成するヒト(従業員)しかいないからです。
■一つの例ですが・・・
私自身の経験ですが、私はごく普通に、大学卒業後就職をしました。20代の頃はこれでもけっこうバリバリ仕事をしていたと思います。毎日、帰宅時間は深夜になり、休日もほとんど返上して働いていました。もちろん、残業手当や休日出勤手当てなどもらったことはありません。営業職でしたからお客様のご要望があればいつでも飛んで行きました。契約が成立し、納品も終りお客様の喜んでいただく姿は、自分にとっても大変うれしいことだったのです。
しかし、そうした日常の中で何度か自分が担当するエリアが変化する中で、どうもキャリアを積み重ねている実感が伴わなくなってきました。言葉を替えると、いつも同じことをやっているということ。始めは慣れてきたからと思っていたのですが、10年を経過するとやはり厭きていると思わざるを得ません。
すると、なんと言われてもやる気が起きないのです。自分にはもっと他にできることがあるのではないだろうか。こう考え始めると、どうも今の仕事が向いていないのでは・・・とか、他の仕事が気になってきます。こんなことを漠然と考えていました。
■戦略が必須の時代というけれど・・・
企業の外部環境は激変している。そしてその変化の速度はどんどん速くなってきている。近頃こんな言葉を良く見かけます。たしかにそうです。そのことには私も異論はありません。問題は、そうした環境変化へ対応するために必要なことが、競争戦略の次元での議論にとどまっているということなのです。
やる気を考える 労務管理講座 Vol.1




