やる気を考える 労務管理講座 Vol.3
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■モチベーションが下がってるぞ〜! ■動機と誘因 それでは次の疑問ですが、私たちはどうして動機付けられるのでしょうか。なぜ動機を与えられて行動に移すことになるのか。これが重要なポイントですね。なぜなら、人が他人から動かされるということは受動的なことであり、本来喜ばしいはずのものではないからです。でもそうなるには、ちゃんとそれなりの理由があるはずです。そしてその理由がきちっと理解できれば、もうモチベーション管理の半ばは理解したことになると思います。 実はこれは大変簡単なことなんですね。人は功利的存在であると言ったのはベンサムでしたっけ。常に利を感じ、利によって動く。これは人のもつ基本的な生物学的特性です。何を利と感じるのか。これはまた難しい問題ですが、行動科学では大きく二つに分けて考えます。それが動機(動因)と誘因です。先に述べた動機(動因)と、この誘因を組み合わせて考えると、動因・動機(motive)とは、「行動への原動力となるもの」であり、誘因とは、「行動を引き起こす刺激となるもの」なのです。 ![]() こうした心の動きが複雑に絡み合って、やる気というものは形成されるということになるのです。 結論的に言うと、誘因に誘われた動因があり、その誘因へ向かう心の動きがやる気ということになります。そしてそのやる気を意図的に感じさせることを目的とした行動をモチベーションと呼ぶのです。ですから、やる気を考えるのはあくまで自発性を前面に出すことですが、モチベーションというときは第三者に対し、具体的に行動を起こさせるための一種の技術であるということになります。 ところが、ここでもう一つ重要なことですが、ある人にとっては欲しいと思うこと(強く誘因となるようなこと)が、誰に対しても当てはまるのかというと、決してそう単純なものでもないということです。ここにやる気を考えるうえでの難しいポイントが隠されているように思います。本来、やる気を考えるということは個別的な管理手法が前提となっていることが必要不可欠であるということです。ただこの点は経営組織の質的・量的変化と個の位置づけの変化を双方向で考えていくことが大切ですからまた別の機会に考えます。 さて今回、やる気と動機付けの違いについて、なぜくどくどと書いているのかわかっていただけますか。 「やる気」とは、自分が元々持っている自分の中のエネルギーを何らかの目的に対して焦点を絞り込んで行動へ移すことなのです。ここでは他人は刺激であるにすぎません。こうした自発性を前提にしたモノがやる気であるということを、話しの出発点として、きちんと認識することは極めて重要なことなのです。 そして、人事上で話題になるモチベーション管理とは、こうした優れて心理学的な見識が背後になければ成果など出せようはずがないということを知っていただきたいのです。 やる気は管理できるものはありません。やる気を管理できると考えるのは、人間存在に対する不遜でしょう。しかし、個別にやる気を引き出させる重要な動因と誘因とを考えることはできます。そしてその上で、ある一定の誘導を図るということは管理技術として可能であると考えます。これがモチベーション管理ということになるのですが、その辺のお話しはまた次回にでも・・・ 2002/4/17 |
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