
・プロラクチン:prolactine
プロラクチンは妊娠中やお産の後に脳下垂体から分泌されて乳汁を分泌させるホルモンです。このホルモンが妊娠に関係のないときに異常に分泌され、高値となると排卵や月経の異常を引き起こしたり、乳汁が出たりします。また潜在性高プロラクチン血症といって昼間は正常でも夜間にプロラクチンのレベルが高くなることもあります。この診断にはTRHというホルモンを注射してからプロラクチンを測る検査が役立つこがあります。プロラクチンが高値となる病気には下垂体の腫瘍、またCTやレントゲン検査ではわからないような微少腺腫があげられます。またドグマチールという胃の薬や安定剤などの向精神薬を服用していてもプロラクチンが高くなります。プロラクチンが高くなるとFSHやLHがうまく分泌されなくなって排卵や月経の障害が起こります。
・エストロゲン:estrogene
排卵に向かって卵胞が大きくなっていくと卵胞からはエストロゲン(卵胞ホルモン)がたくさん分泌されるようになります。エストロゲンは子宮の内側の膜を分厚くして妊娠しやすくするほかに、骨の新陳代謝を調節したり、二次性徴といって、いわゆる女性らしさを作ったりと、体全体でさまざまな作用を発揮しています。卵胞から十分エストロゲンが分泌されているかどうかを調べるために排卵の前にエストロゲンを測定します。エストロゲンには3種類ありますが、不妊症の方で一般に測定するのはこのうちエストラジオール(E2)と呼ばれるものです。また、hMGやFSHの注射で排卵を促進する治療を受けているときにはそれまでに投与した注射がどれくらい効いているかを調べるためにエストラジオールを検査することもあります。正常では排卵前には血中のエストラジオールは100pg/ml以上になります。
・プロゲステロン:progesterone
排卵したあとに卵巣にできる黄体からはプロゲステロンがエストロゲンと一緒に分泌されて、排卵の前にすでに分厚くなっている子宮の内側の膜をさらに妊娠しやすいように変化させます。この黄体が十分に働かないと黄体機能不全といって妊娠しにくい状態になってしまいます。不妊症の方では黄体機能不全がないかどうかを調べる検査のひとつとして、血液の中のプロゲステロンの量を測定します。この検査は排卵してから一週間目ぐらいにおこないます。正常ではこの時期のプロゲステロンは10ng/ml以上になっています。
・甲状腺ホルモン
甲状腺からは体全体の代謝を調節するホルモンが分泌されています。甲状腺ホルモンの分泌が悪いと体がむくんだり、しんどくなったり、寒さがこたえたりといった症状がでますが、そこまでいかなくても女性の方では甲状腺の調子が悪いと月経や排卵の調子が悪くなったり、妊娠しにくくなったりすることがあります。そのため不妊症の検査では甲状腺に異常がないかを調べるためにFT3、FT4とTSHを測定します。
・テストステロン:testosterone
男性ホルモンは卵巣と副腎で作られます。男性ホルモンが高くなると多毛、ニキビ、肥満とともに排卵障害が起こります。
■超音波検査
身体に全く襲撃を伴うことなく子宮や卵巣などの状態がわかります。不妊治療では着床に関係する子宮内膜の厚さなどを調べます。また、体外受精などでは超音波下で最も着床に適した部位を確認しながら受精卵を子宮に戻すします。卵胞の大きさにより排卵がいつ頃起こるのかがわかります。過排卵刺激の際、卵胞の数や大きさにより注射の量や日数のモニタリングとしてなくなてならない検査です。
■クラミジア検査
クラミジアの感染によって卵管や卵巣付近などの腹腔内が癒着し、卵の捕捉障害や卵管がつまってしまい不妊の原因となります。
・抗体検査-血中の抗体を調べることで感染の有無がわかる一方、感染部位は特定できません。また、治癒しても抗体が陽性の場合があります。
・抗原検査-子宮頚部表層よりのサンプルで抗原を調べることで現在感染しているかどうかがわかります。しかし、卵管などの腹腔内での感染はわかりません。
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