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     〜医療トラブル編〜


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  1.獣医師と飼主の関係


       獣医師と飼主との関係は、
       飼主は、獣医師に対し診療行為を行うことを委任し、治療費等を支払う
       という契約関係になります。

       これは、民法上の準委任契約(656条)となるもので、獣医師には善管注意義務があり(644条)、治療内容や
       病状についての説明義務があります(645条)。

       したがって、治療方法に選択肢がある場合には、飼主が自分のペットの治療法方を選択できるため、それに関す
       る説明義務が獣医師にはあることになります。

       そして、獣医師がこの義務に違反すれば
債務不履行責任(民法415条)を追及することができます。
       又、獣医師の治療方針に疑念を抱いた場合には、セカンドオピニオンとして他の獣医師の見解を伺うという方法も
       効果的だと思われます。



  2.「手術により生じた不測の事態について病院は一切責任を負わない」
                     という特約がある治療同意書は有効か?



       ペットを手術しなければならない場合、大抵の獣医師から「同意書」へのサインを求められます。
       その同意書には、「
手術により生じた不測の事態について病院は一切責任を負わないものとする。」というような
       特約が記載されていることがあります。


       まず、獣医師に明らかなミスがあった場合には、このような同意書がかわされていたとしても、獣医師には治療契約
       上の債務不履行責任があると考えられ、損害賠償の請求をすることが可能です。

       又、消費者契約法8条は、事業者と消費者との間の契約において、事業者の損害賠償責任を免除するような特約は
       無効であるとしていますから、このような同意書を作成しただけで、獣医師の責任を全く追及できなくなることはないと
       考えることができます。


       獣医師の過失による損害賠償請求の対象となりえるもの
        @ペットの財産的価値
        A交配が予定されていれば交配料、ペットがタレントをしていれば出演料などの逸失利益
        B動物病院へ支払った治療費
        C治療ミスのために他の動物病院にかかった場合の費用
        D通院のための交通費
        Eペットの治療のために購入した物品代
        F葬儀費用
        G慰謝料
        H弁護士費用



  3.裁判例に見る獣医療過誤訴訟


       獣医師にミスによりペットが死亡した場合の慰謝料は、以前は5万円程度が相場だったようです。
       しかし、ここ最近では
20万円〜60万円程度の慰謝料を認める裁判例が出てきています。

       ペットの財産的価値について・・・
       ”ペットの財産的価値”とは、ペットが血統書付きである場合の商品価値や購入時の価格などから、飼主が「所有物」
       としてのペットを失った経済的損害のことになります。

       
       過去の裁判例においては、
       @購入時30万円の血統書付き猫が、その後入賞実績を残した結果、50万円の損害賠償金額になった。
       A血統書の存在が確認できない犬の、損害賠償金額が8万円だった。
       というようなケースがあります。




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