ジャカルタ陸揚げから
         運転教習、故障修理など

 

 

99年10月 インドネシアのジャカルタに都営地下鉄三田線の6000形車両が譲渡された。車両の利用 予定は急行ダイヤで線引きダイヤから見るとJAKARTA−BOGOR(54.81Km) を45分で走る様だ。

00年5月8日  ジャカルタの港に船は朝6時入港で8時接岸。港の仮設レールは185mあり4両連結の作業となる。7時30分接岸、報道関係も大勢来る。報道用に車両に横断幕を付け、日本大使館よりお借りした両国の国旗を付ける。9日で車両降ろしは終り、4両移送でタンジュンプリオク駅へ。また12両はマンガライへ移送となる。

5月セレモニーはマンガライ工場において。参加は譲渡式に招待された東京都交通局長・大使 館参事・インドネシア運輸総局長などの参加で盛大に行われた。

朝刊に写真付でかなりな詳細説明あり、直ぐ走る期待感高い。見だし「地下鉄三田線の電車72両「ジャカルタ市民の足に」「日本から譲渡の電車タンジュンプリオクに来る」等 第2便船21日14時接岸予定16両。第4便船6月15日8両。 第三便16日24両。

運転操作教習20日間16名を教える。今日は2人で出庫点検を1時間でやり、次から運転操作の指導です。生徒の覚えは凄く良い、機器やスイッチ類の扱いは流石にプロ、理解 が早いです。..2人とも一回しか運転操作をしませんでしたが、解かったと言っています。

本線試運転を行いました。工場から本線駅まではトロッコのようなレールで危険なもので した。時々停電もありましたが最高104Km/h。音も静かで安定しておりこの電車で始め ての最高速度ではないかと思います。

6000型は夕方のラッシュは満席で立っている人も一両に数人ずついた。90%くらいだろ うか。今のところ安全と快適性には気を使っているようでドアは一両の4枚の内2枚しか開閉せず。ごみ箱もあって車掌が検札に来て車内は汚い物売りや、無賃乗車客を締め出し 快適です。ゴミ1つなく、つり革もまだ完全に残っている。

 



 本線での投石は相変わらず多い運転台の正面ガラスがやられた、他にも客室側窓も割られた、不確認情報ですがお客さんは怪我をされたようだ。その日の帰りに一通違反でパトカーにサイレンを鳴らされた、普段は居ないのですが断食明けのお祭りで田舎に帰る人が 多いせいですねRp20.000,払い解決です。

 検車の現場にでたら、MG車に人が集まりカバーを外しているので故障かと思い行って見ると、ヒューズはどこに有ると聞かれた、床下機器の蓋を開けて見せると故障ではなく勉 強をしていたのでした、かなり皆さん勉強を自主的にしていますね。

 その運転士から、アンメータが振れないと言ってくる。 久しぶりに運転台に立ち
ハンドルを持つと緊張した、隣で運転手達が見ているのでなおさらです、各スィッチ類を確認 して1ノッチを入れる、車両は動くけれどアンメータは振れない、力行不能を確認した。

 点検台下なので暗く照明が無い、懐中電灯とテスターと図面を持ちながら、測定はアースのとり方が良くないので、計るたびに不安定である。 見るに見かねてか職員がデジタルテスターのしっかりしているのを持ってきて計るのを手伝ってくれる。 一言(試す)と言うだけで力行試験をしてくれる同じ車両屋ですね。一休みもせずもちろ ん昼食も取らず、一緒に良くやってくれ技術屋の心域を感じました。

25日クリスマス、27.28日断食開けのお祭りで国へ(田舎へ)帰る大移動になるそうです。 23日の土曜日から正月明け7日まで仕事にならない状況。 断食明け祭りを Hari raya と言います、今年はクリスマスとお正月とHari rayaが同じ時期になり大変な商品売りだ しになっています、日本と同じお歳暮商戦です。

 検車の建物には換気装置が有りません、暗い職場でも埃っぽく見えるのですから、かなり空気が汚れていると思います。私達の冷房調査と平行して、屋根上冷房のフイン部を水圧洗浄を始めた、落ち葉でフイン部の詰まりがあり清掃をするように副場長に言ようと思っていた先に、自主的に始めており冷房についてはよく知っている様子です。

 帰省ラッシュが始まり交通渋滞がすごい、普段は30分のところを3時間です。信号 機の有る交差点では、四つに組んでほぐれない、交通整理員とか警察官は居るがお手上げ交差点を過ぎれば流れる。 国え帰る帰省ラッシュですから仕方がないのですかな。新聞によると今年は、お手伝いさん達も多く帰りますとの事、景気も少し良くなって来ているのかもしれない。 親の家に親戚一同が集まるので家族と過ごせないことはとても悲しいことなのだそうです。私の生活は困った食事を作るお手伝いさんと自動車の運転手は田舎へ帰り、パンとラーメンとなべ一杯作ってくれたカレーライスでつないでいきます。



「野焼きで電車も燃える」 Bogor検車へ現状調査で行く。 自動車で約1時間、駅の周りは市場で車が通れない状態に駅を取り囲んでいる、人も大勢居るしミニバスも一杯いて身動きできない状態でした。

 駐車場に入れるのに、市場の店を一軒どいてもらって、やっと入りました。  紹介も挨拶も無く今日初めての現場職員との接触なのに、もう何回も一緒に仕事をした事 があるように呼吸が合う、技術屋同士の臭いがするのかも知れない言葉不足ながらありがたい。

月検査が有り 電動発電機の電動機側のカーボンが磨耗限度線を越えているものがあり ましたが、カーボンが有りません。危険なのでこのMGは止めなさい、もう一つのMGで 営業運転出来ると言ったのですが、毎日チェックするからと言って出庫してしまいました。 パンタグラフが破損する。パンタの上下動作はスムースなので、破損の舟だけの取り替え で良いと判断して、舟だけ取りかえるように指示しました。 破損故障は架線不良が原因 のよう。場所は引き込み線の架線が垂れ下がっていたとの事。

 検車で、ジャンパー線を焼いたと言って来た、約30Cm黒く焼けていた。洗浄線のごみ を野焼きし広がってジャンパー線を焼いたもの、外側だけ焼損し中の線は損傷は無い様子、 絶縁状態は良であるが外の被服は炭素化し一部中の線が見える状態になっていました。



「恥ずかしいくらい故障が多い」  力行不良の点検を始める、点検灯とテスターを持ってきた現地職員と共に行う。回路図 面を出し、この回路に電圧が有るか無いかを調査する事を説明する、皆解った顔をする。 現地職員の手で電気の流れとおりに、図面を見ながらテスターで確認して行く。

 雨のBogorといわれているとおりに大雨が降る、駅前の道路は膝下までの洪水状態、靴下を脱ぎ自動車の有るとこまで歩く危ない思いでやっと車に乗り込む。

他車の空気圧縮機が動かない、空気圧縮機ヒューズが長い時間で切れた様相をしている(箱 内黒くすすけている)、空気圧縮機は一台だめにしたかな、やはりモーターの整流子部にフ アィアリングの痕跡でアーク痕跡あり、インドネシア製のカーボンを使用していた。とりあえず、整流面部の清掃を頼む、ペイパーヤスリ掛けしたいので、ノートに木の板 の絵とペパーヤスリ巻きつけた絵を書いて同じ物を要求するが無いのかも知れない。 でも木の板を持ってきてくれたので、ペーパーヤスリを巻きつけ、整流面の砥石掛けに入 る、時計を見ると12時をとうに過ぎていたので食事に行くと言うと、どうぞ行ってきて 下さいと言う、今日もまたやりすぎたかな。

今日は職員が1人しか居ない、自分だけでしなければならないかなと思っていると、だん だんに集まってきたお互いの技術レベルのチェックが出来そうで燃えてくる。 まだまだ 現地職員の技術レベルの探り合いの感じでいます。 絶縁測定するから、メガーを持って きてくださいと言いながら、手で回す手動式の真似をしたら、電気式で良いかと聞き直さ れた、私の方が古い表現でした。

冷房装置を点検するから車両を中の点検台の有るところへ移動するように頼む、「前に別 の車両が有り、ぶつかるから移動できない」との回答。「外は雨も降っているし、点検台が 無いと点検出来ない」と半分怒って言う、お腹がすくと怒りっぽくなるなー。

 インバタータ故障が2件発生した、そろそろインバータの寿命かな、心配になる。メー カーの話では寿命を5年と見ている、そろそろだめな物も有るやも知れないと思う。

 降った雨のために検車脇の道路が腰までの洪水、以前にも電車が床上まで水に浸かった。 検車場のレール面まで冠水しピット線はもちろん冠水状態で仕事にならない、今日は早め に帰るが道路も冠水していて渋滞で何時アパートにつけるかな、身動きできず。

相変わらずピット線は暗く隣の線にも車両が入っているので尚更です、照明を1ってきて くれたが落としてしまい球切れで又暗闇です。懐中電灯の電池も寿命が早く直ぐに暗くな ります、インドネシア人は目が良いです。

職員がこのリレーおかしいよと指を指すが動作途中のかたちで固定している触れても動か ない、見つけた職員に「pintar」(賢い)と言うと、次から次へと指さして,結局そこに居る 皆が「PINTAR」になり、皆で笑いました。何とか落ちがついたようで明日も宜しく。

 冷房故障修理 冷房ヒューズ切れあり、状況説明を受けると、ヒューズ切れとの事で、 圧縮機の抵抗測定まで終わっていた。なかなか学習能力はありますね、嬉しくなりました。

  ブレーキのストローク調整です。運転手に片側を手伝ってもらい、調整を終了しました。 運転手は出庫時間を気にしながらで急いでいました。自分でポイントを反しながら、出庫 して行きました。こちらの運転士さんは、車両の検査もやるようです。
 

 

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