==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■    冷奴セット物語

■■■                          2010年11月27日発行 

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おはようございます。河岸です。11月の最後の土曜日ですね。そろそろ年賀

状の整理の時期ですね年に一度の顔を思い浮かべる季節ですね。

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 冷奴セット物語

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私が商品開発を担当していたときのコンビニでは、豆腐は売れてい

ませんでした。

 納豆は一日五個くらい売れていたのですが、木綿豆腐などは、多

い店でも一日三個程度しか売れていませんでした。

 しかも、木綿豆腐は消費期限が短く賞味期限の長い充?豆腐を置

く店の方が多かったものです。

 私はコンビニのメニューを考える時に、居酒屋のメニューを参考

にしていました。

 独身の男性が晩酌をする時に乾き物の珍味類だけで無く、居酒屋

のメニューがあれば晩酌も楽しめると思ったのです。

 居酒屋で必ず頼むものと言えば、枝豆と冷奴です。

 しかも、冷奴は居酒屋では三百円程度していました。

 居酒屋の価格の半額程度で商品を作る事ができれば必ず売れると

思ったのです。

 一般的に考えれば六十円で買える豆腐があるのに150円もだして

冷奴セットを買う方はいないと思うはずです。

 しかし、居酒屋で食べるよりも美味しいものを開発できれば必ず

売れると私はおもいました。

 消費者の方でも毎日食べる豆腐、納豆など価格の安い物ほどこ

だわる方が多い物です。

 一度商品を気にいれば指名買いをしてくれるはずです。

 

豆腐にこだわる

 冷奴のメインは豆腐です。私は充填豆腐ではなく、カット豆腐に

こだわりました。充?豆腐の方が食べるときに水を切る必要も無く

食べやすいのですが、やはりカット豆腐の方が美味しいと私は思う

のです。

 豆腐は地元の物が地元の方の口に合うはずです。地元の方の口に

合わなければ、とっくに豆腐屋さんは潰れていると思ったのです。

 地元の方の豆腐屋さんに朝早く豆腐を作ってもらい、其の日のう

ちに醤油、ネギ、ショウガ、鰹節とともにパックしてお店に届けた

のです。

 豆腐は出来立てが美味しい物です。居酒屋さんでも当日作った豆

腐をお客さんに出す所は少ないと思い、其の日に製造した物にこだ

わりました。

 あえて大豆の産地にはこだわりませんでした。商品物語を優先す

るばかりに「国産原料でなければならない」と思う方もいますが、

中国産の大豆 であっても、大豆の蛋白をうまく搾り出して豆腐を

作り上げることが大切だと思ったのです。

 事実中国産の原料を使用しても十分大豆の甘みのある豆腐を作り

上げる事ができました。

 

醤油にもこだわりを

 豆腐は醤油を掛けて食べます。しかし、中国では砂糖を掛けて食

べていました。実際に砂糖を掛けて食べると思ったより違和感が無

く美味しい物です。

 日本では豆腐には醤油です。

 地元の醤油と、ナショナルブランドの醤油を集め、豆腐に合う物

を探しました。不思議な物で開発メンバーと試食を繰り返すと地元

の特別に仕込んだ醤油の評価が一番高かったのです。

 評価の高かった醤油を特別にパックに詰めてもらいセットしまし

た。

 ネギは博多の万能ネギを使用しました。

 ネギを切るのに機械も使用しましたが、ネギのカット面が潰れて

しまい、セットした時に美しく無いのです。

 作業性は悪いのですが、ネギは包丁とまな板で切ることにしたの

です。

 豆腐、醤油、ネギにこだわったおかげで、冷奴セットはよく売れ

ました。

 多い店では日販30個は売れたのです。平均でも15個は売れました。

 大きな豆腐が二個買える値段でも冷奴セットを買う方がいたので

す。

 居酒屋で冷奴を食べても、家で豆腐をかって、ネギを切って、皿

に豆腐を乗せて食べる方は実は少なかったのです。

 しかも、冷奴セットは食べてみると居酒屋の冷奴よりも美味しい

のです。

 それは、売れると思いませんか。

 

「何故冷奴セットが売れたのですか」と聞かれると、豆腐が美味しい

からですと冷奴セット物語を語ったものです。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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