==================================食品工場の工場長の仕事とは==

■■    食品偽装は何故なくならないのか ケーキ編

■■■                            2010年10月10日発行 

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おはようございます。河岸です。今日は昔の体育の日なのに雨が降っていま

す。せっかくの三連休なのに残念ですね。

ツイッターをしています。

食について是非合智しませんか。

https://twitter.com/ja8mrx

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私のセミナー、講演会の案内です。

外観目視検査の教育訓練・評価法と

集中力確保のための検査環境の作り方

日時 平成22年10月25日(月) 12:30〜16:15

会場 [東京・王子] 北とぴあ 9階 902会議室

http://www.gijutu.co.jp/doc/s_010117.htm

講師割引

http://ja8mrx.la.coocan.jp/Oct25gaikann.pdf

 

11月12日 金曜日午後 東京都内で私、河岸宏和の無料のセミナーを

予定しています。

「食品工場の生産管理、外観検査の重要性」

興味のある方は手帳に印をどうぞ。

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今週のお勧めの本です。

マスコミは何を伝えないか――メディア社会の賢い生き方 [単行本]

下村 健一 (著)

報道とは何か

 誤報とは何か、やらせとは何か、本当にマスコミは真実を伝えてくれ

いるのか。

 事故の場面、落ちた飛行機の絵しか報道しないマスコミは、伝え方に

よってはすべての飛行機が不安で危ない乗り物であると伝えてしまいま

す。

 マスコミにその気が無くても、見ている人は、すべての飛行機が危険だ

と思ってしまいます。

 長野での北京オリンピックの中国人聖火リレー妨害騒動も、すべての

長野にいる中国人が騒いでいるような報道をしていました。

 しかし事実は違うのです。

 ある食品を食べたらなんと菌が100個もでました。と事実を伝えても伝

え方によっては、「菌がでている食品なんて怖い」と消費者に伝わってし

まうのです。

 情報のキャッチボールをマスコミとどうしたらうまくできるかを考えるた

めの一冊です。

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★5個です。

 

・食品工場の参考になる本  

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・中食・外食で参考になる本 

   http://astore.amazon.co.jp/innsyokutenn-22

  

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 ケーキ編

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食品工場は毎年毎年利益を出し続ける必要があります。

 利益を出し続けるためには、毎年毎年売り上げを伸ばすこと、すなわち

製造量を伸ばす必要があります。

 同じ利益を出し続けるためには、同じ売り上げでいいような気がします

が、働いている方の給料を上げても利益を出し続けるには、売り上げを増

やし続ける必要が有るのです。

 「工場の目的は利益です」とお話しすると、利益だけを上げればいいと思

ってしまい、手を付けてはいけないところまで手を付けてしまいます。

 手を付けてはいけないところに手を付けてしまう。このことが偽装の温床

になってしまいます。

 

製造日に手を付けてしまうこと

 街角の小さなケーキ屋さんに行くとたくさんのケーキがショウウインドウ

に並んでいます。ケーキを作っている厨房を見てみるとお店のオーナーと

見られる職人の方が一人でケーキを焼いています。

 たった一人で毎日これだけの種類のケーキを作るのは事実上不可能に

見えますが、本当はどのように作っているのでしょうか。

 同じような規模の近くにある和菓子屋さんに行くと職人の方が3人以上

いる様に見られます。

 和菓子も、洋菓子も分解すれば同じような物ですが、何故、このケーキ屋

さんは少ない人数でたくさんの種類のケーキを作る事が出来るのでしょうか。

 ケーキはスポンジが共通です。スポンジケーキはおもしろい物で、焼いた

当日よりも冷蔵庫で保管して次の日に食べた方がしっとりしておいしくなり

ます。スポンジのぱさぱさ感が無くなりおいしく感じるようになるのです。

 スポンジ以外の物は、ゼリー、ムースなどの固まる物は、固まった状態に

なった時点が食べたときに一番おいしい時になります。

 ケーキも食品ですから、完成した時点から、冷蔵庫の中でも細菌が増え

ていきます。細菌が増えてケーキが腐るまでの時間が賞味期限の基本に

なります。

 ケーキを作るときに10個作るのも30個作るのも手間はほとんど一緒です。

使用する道具を洗う時間、ムースなどを加熱して冷やす時間などは、10個

作るのも、30個作るのも全く同じになります。

 しかし、同じ物ばかり作ってしまうのでは、お店に並んでいるケーキの種

類が少ないので、お客さんには評判が悪くなってしまいます。

 製造効率と、品揃えの両方を満足させる物を考えた人がいました。

 イチゴのショートケーキであれば、生フルーツのイチゴを載せる前まで作っ

たケーキを瞬間的に凍結させる機械を作ったのでした。

 ケーキなどを凍結させるときに、一般的な冷凍庫でゆっくり凍結させると、

ケーキの中にある水分がゆっくり凍結していくので、氷結晶が出来てしまい

ます。

 氷結晶は、水の状態の時よりも氷の状態の方が、体積が大きくなるので、

いざ、解凍してケーキとして食べたときに、スポンジのようにすかすかして

おいしくなくなってしまいます。

 瞬間凍結する設備は、氷結晶が大きくなってしまう問題を解決したのです。

一気に凍結させることで、体積が大きくなることを防ぐ事が出来ました。

 この凍結機を使用すれば、毎日毎日ケーキの全種類を作ることなく、凍結

庫の中に瞬間凍結させた商品を凍結させておけば、売り上げに応じてケー

キを解凍すればいいので、欠品による売り上げも不足も、陳列を多くしたこと

による売れ残りの心配も無くなります。

 お客さんから見ても、小さなケーキ屋さんは毎日毎日まじめにケーキを作

っている物だとおもい売り上げもしばらくは変化しませんでした。

 しばらくすると、近くに新しいケーキ屋さんが出来ました。新しいケーキ屋

んは、ケーキ職人の方が3人いて、いつもガラス越しにケーキを作っている

姿を見ることが出来たのです。

 お客さんは新しいケーキ屋さんのケーキと食べ比べることで、いつものケ

ーキの舌触りが違うことに気がついたのです。

 だんだんお客の数は減っていきました。昔からのケーキ屋さんの店主は、

職人を雇って毎日ケーキを作ろうとしましたが、厨房の中には大きな瞬間凍

結機があるので、今更厨房を改造することも出来ません。もう後戻りは出来

ないところまで来てしまったのです。

 

 

どうすればよかったのか

 食品工場で、新しい機械を入れたり、新しい添加物を入れて、製品の配

合を変えることはよくあります。

 配合を変えたり、製法を変化させる目的は何かをよく考えてから実施する

必要があります。

 機械メーカーが瞬間凍結機を売りに来ます。製造機メーカーの目的は凍

結機を売って利益を出すことです。

 機械メーカーはどうしても機械を売りたいので、「機械を導入して、機械の

減価償却をしても、こんなに利益がでます」と資料を見せてくれます。

 「店先の品揃えを増やすことで、売り上げがこんなに改善されます」と資

料も見せてくれます。

 「ケーキ職人が毎日毎日ケーキを作るよりも、こんなにいいことがありま

すよ」と言葉をかけられると、ついその言葉に乗ってしまいます。

 「職人のクビを切って、設備を導入した方が、設備はサボらないし、給料を

上げてくれと言ってもこないし、ボーナスを出す必要も無いですよ」

 「ケーキがよく売れる、クリスマスなどは事前に注文制にすれば廃棄ロス

もなくなります」設備メーカーはいろいろな利点を教えてくれます。

 実は、比較してはいけないところを比較してしまっているのです。

 製造日を解凍日にすることは、会社の方針で決めるべきなのです。

 こちらの方が儲かるから、変更することではなく、「私のケーキ屋はスポン

ジは前の日に焼いて、次の日にムースを載せて売り切ります」と方針を決

めることが大切な点なのです。

 「儲かりますよ」という言葉に、方針を左右されてはならないのです。

 現在の日本は若い人でも、就職したくても就職できない方が増えてきてい

ます。生産効率を考えるのもいいですが、どうしたら働く方を増やすことが

できるかと視点を変えてみるのもいいかもしれません。

 ケーキ職人のように一度首を切ってしまうと再雇用が難しい職種もありま

す。

 経験を積んだ方が安心して働ける職場、若い方が夢を見ることができる

職場を目指すべきだと思っています。

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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「食品販売の衛生と危機管理がよ~くわかる本 」

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『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

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