========================================食品工場長の仕事とは===

    サニテーションの基本について


分解して、洗浄して、殺菌して使用できる設備が必要です。

そして記録が必要です。

 包丁とまな板、そしてガスコンロだけで、食品工場を運営している工場は少ない

と思います。一台か二台の製造機械を使用して工場を運営しています。製造機械

の使用後の洗浄が重要です。組み立てたまま蒸気殺菌出来る設備が理想ですが、

なかなか電気設備が着いているために、蒸気殺菌ができません。そのために、

分解できるところは、全て分解して洗浄殺菌することになります。分解した部品は、

洗剤で綺麗にあらい、加熱殺菌します。そして組み立てるまで汚染されない場所で

保管します。重要な点は、洗浄、殺菌工程が記録に残っていることです。使用した

洗剤の濃度、量、加熱殺菌の温度時間等です。

 

中間品の検査で設備の状況が確認できます。

 洗浄後の設備が、安全に使用できるかどうか確認する必要があります。ATP

(アデノシン三リン酸)を使用してタンパク質が残っていないかどうかを見る方法が

あります。一般的には機械の洗浄後、もしくは使用開始前に拭き取り検査を行い

ます。一般生菌数を測定します。気をつける事は稼働するところは稼働させてから

測定することです。回転を始めると回転部分の洗浄が不十分で菌が出てくる場合が

あります。包装工程の設備は、その設備を通過した前後の製品検査が有効です。

ハムのスライサーであれば、スライス前のハムとスライス後のハムの細菌検査を

行って菌数の比較を行えばスライサーの汚染が明確になります。この方法で問題

の有るラインを検査する場合は、時間変動、日間変動、月間変動の差が解るように

検体をとる必要があります。

 

洗浄を充分に行っても改善しないときは、可動部を分解します。

 洗浄を完全に行って熱殺菌を行っても菌数が改善しないときは、可動部分を疑って

ください。機械はシリンダーで動いています。シリンダーはエアーもしくはオイルで

稼働しています。シリンダーの可動部分はパッキンが入っていて本来は中には菌は

侵入しない物なのですが、長い時間使っている内にパッキンが摩耗して菌が侵入して

しまいます。対策としては定期的にシリンダーも交換することになります。食品に直接

「触れるところは、毎日熱殺菌をして、その可動部分は定期的に新品(衛生的に新品)

と交換することが必要です。

 

拭き取り検査を定期的に実施します。

 設備を使用する前、可動部が動き出した後などに、定期的に拭き取り検査を実施

します。拭き取り検査は、綿棒を使用して、一定の大きさを拭き取り、培地に直接

塗って検査を行います。検査のやり方はいろいろ有りますが大切な点は、しつこく

しつこく定期的に行うことです。検査で異常値がでると、問題になるために、拭き取り

方を軽くしてしまいがちですが、異常値をつかみやすくするために、検査する方は

いかに悪い検査を出せるように拭き取り検査を行うかが大切な点になります。

 

分解できるところは全て分解していますか?

検査結果は毎日出ていますか?

検査結果を毎日見ていますか?

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

河岸宏和(かわぎしひろかず)