========================================食品工場長の仕事とは===

■■   第28回洗浄の方法について

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おはようございます。河岸です。みなさんGWはいかがお過ごしですか、是非

私の本を読んで休み明けの仕事に生かしてください。

 読者の方から感想を頂きました。

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 私は食品工場に勤務していますが、一連の原材料問題もあって仕入先を訪

問する機会が増えてきました。

 その際に、ISOやHACCPを導入している企業であれば書類も整備されてい

るので確認作業は楽なのですが、小さな取引先や古い取引先などでは、どこ

まで要求すれば良いのか、また先方に指導するにも基本となる書式や規定と

いうものがありませんでした。

 その点で河岸さんの新しい本は、ある意味新しいスタンダードになりえると

思います。

 監査のための監査ではなく、実際に工場を動かした人でないと書けない

本だと感じました。

 仕入先でも、また自社の工場でも同じ認識を持って点検・監査が出来るの

ではないでしょうか。

 また、図解がページごとに入っていて判り易いのも良い点です。どうしても

文字ばかりの要求事項だとハードルが高そうに見えて、またそのボリューム

にやる気がそがれてしまいそうです。

 ここに書かれていることが全て出来ていなくても、次回までの目標にしましょ

うとか、今回はこのページを出来る様になりましょうとか具体的な目標としてい

くことが出来そうです。

 この本に書かれた100項目のポイントが達成できると工場は見違えるよう

になっていることでしょう。

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ビジュアル図解食品工場の点検と監査 (DO BOOKS)    河岸 宏和 (著

食材を仕入れる方、監査される方にお薦めです。

 私、河岸宏和が書いた本です。ビジュアル図解シリーズの三冊目になります。

飲食店、スーパー、食品工場等が、食材を仕入れるときに食品工場の何処を

監査、点検をしたらいいかを書いています。

 ISO、AIBよりも、具体的な点検箇所を詳しく図解入りで書いています。初め

て食材を仕入れるバイヤーの方が工場に行って点検できるように書いていま

すので、是非、手にとって見てください。

 点検項目は、ありきたりの当たり前の事を書いていますが、奥が非常に深い

項目が多いので、質問の有る方は是非、私のホームページ、「食品工場の工

場長の仕事とは」http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/koujyou1.htm から

質問をお待ちしています。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4495579916/250-4889569-1797033

 

今週のお薦めの本です。

人体常在菌のはなし―美人は菌でつくられる (集英社新書) (新書)

青木 皐 (著)

常在菌のおかげでいいウンチがでます。

 毎日、三回以上の食事をして、毎朝気持ちいいウンチが出るってすばらしい

と思いませんか。私も海外で一週間以上生活していると、いくら海外のヨーグ

ルトを食べていてもウンチの状態が変わって来てしまいます。

 二三日の旅行ならいいのですが、一週間以上だと、常在菌の変化が出てし

まうのだと思います。

 週に何回か思いっきり汗をかいて、体の常在菌を一定に保つことがいかに

大切か判らせてくれる一冊です。

 嫌われがちな菌の大切さを教えてくれる本です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4087202577/250-4889569-1797033

 

 

食べ物から広がる耐性菌 (単行本)    小若 順一 (著),

抗生物質の使いすぎです。

 風邪を引いて抗生物質を飲むのは日本人くらいだと言われています。イギリ

ス等では、温かい紅茶を飲んでゆっくり寝ているのが一番の治療と言われて

います。

 人間が抗生物質を取ることを止めても、食べ物の中に抗生物質が必要以

上に含まれていては、食べ物から必要以上の抗生物質が世の中に広まって

しまいます。

 本来、抗生物質は有用な使い方をすれば、本当に有用な物です。病院でも

抗生物質を使用するときは、細菌検査を行ってから使用するようにしてほしい

ものです。

 病院でも細菌検査が必要だと思ってくる一冊です。

http://astore.amazon.co.jp/koujyou-22/detail/4883202763/250-4889569-1797033

 

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講演を行います。是非申し込んでみてください。

 平成20年5月23日(金)13:00〜16:00

 「食品期限(賞味・消費)表示設定における科学的根拠構築および実証手法」

  ・食品期限まで保たない場合の対処方法は?

  ・日常管理・検体の保管上の留意点は?

  ・新商品開発時の期限表示の設定方法とは?

                    ・・・等、期限設定の問題点を解消!

 http://www.gijutu.co.jp/doc/s_805103.htm

 私、河岸宏和の紹介と申し込み時に申し出ていただければ、定価より

15,750円割引になります。是非、申し込んで見てください。お待ちしています。

 

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 第28回洗浄の方法について

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清掃状況を確認します。

 工場の管理状況を確認するときに整理整頓の状況をまず確認します。工場に

入る前に外周を一回りしてみて、使用していない物が放置されている状況をみ

ると、工場の管理状況がよくわかります。

 自転車置場にさび付いてどうやっても動かない自転車、バイクが放置されて

いる工場は良くみます。放置自動車があった工場もありました。錆びて動かなく

なった自動車が放置されているのです。

 整理整頓の次は清掃の確認です。工場外周の清掃道具が何処にあるか聞い

てみてください。清掃道具と言っても火ばさみと竹箒等ですが、竹箒も無い工場

がありました。

 外の落ち葉、たばこの吸い殻などが落ちている工場は、工場の中を点検する

までも無く清掃が行き届いていないのが実態です。

洗浄の目的はなにか

 洗浄の目的は何か考えてみます。

1. 製品の切替時に製品が混じらないようにするため。

2. 生産設備の効率のため。

3. 微生物の増殖を防止するため。

4. 作業環境を改善するため。

5. 法律を守るため。

以上の5点が洗浄の主な目的と考えられます。

 

 一つめの製品の切替時に製品が混じらないようにするのは非常に大切な事で

す。

最近はアレルゲンの問題も有りますので、ピーナツの入った製品を製造した後洗

浄しないで他の製品を製造してしまうとピーナツのコンタミが発生してしまい、コン

タミしてしまうと市場回収になってしまいます。

 二つめの「生産設備の効率のための洗浄」は聞き慣れませんが、同じ設備で生

産を続けていると、製品が生産設備にこびりついて効率が落ちる場合があります。

特にコンベアーなどは定期的に洗浄する事で生産効率を保つ事ができます。

 三点目の微生物の増殖を防止するために洗浄を行っている点はどこの工場も

行っていると思います。但し、機械設備の裏などを見ると残渣が残っていて微生

物増殖には十分な汚れが残っている場合があります。

 四点目の作業環境を改善するためには特に匂いがあります。洗浄が不十分な

工場に行くと極端な話し腐敗臭がする場合があります。拭き取り検査をするまで

もなくどこかで腐敗が起きている事が理解できます。

 五点目の法律を守るためは説明の必要は無いと思います。

 

洗浄の基本は擦る事です。

 食品工場の洗浄は、図1の様に物理的に擦ること、化学的な洗剤を使用すること、

お湯などを使用する熱をかけることが必要になります。それぞれの時間が必ず必要

です。

 何処の工場でも使用するコンベア一つでも、何処まで分解して、どのような洗剤を

使用して、どのようなブラシを使用して、何分洗うべきかを決めて置かなければなら

ないのです。

 使用する洗剤も種類は様々な物が販売されています。一般家庭でも洗剤の種類

を数えてみてください。風呂場、洗濯用、洗面所、流しなど普通の家庭でも10種類

以上の洗剤を使用していると思います。

 工場によっては中性洗剤だけを使用している工場、除菌洗浄剤で何でも洗浄して

いる工場、何でも塩素に漬けて帰る工場など色々あると思います。中性洗剤では、

ステンレスに付いている蛋白を洗い流すことは困難になります。

 洗剤の種類はメーカーを含めて非常に数多くあります。しかし分類をすると、図2

の様な分類になります。8種類に分類しましたが、最低どの工場でもこれだけの洗

剤が必要になります。

ブラシも大きさに合わせて必要です。

 物理的に擦るブラシ、スポンジ類も擦るところに合わせて様々な大きさの物が必

要になります。

 家庭で言えば、体を洗うボディーブラシで歯を磨くような事をしている工場もありまし

た。機械部品を外して中を洗浄しなくてはならないのに、工場に備えられているブラシ

では内部を洗浄することは出来ず、綿棒で中を確認したところ未洗浄の残渣が残っ

て異臭を発していました。

 

部屋毎場所毎の用具を準備します。

 工場で使用する清掃用具は、作業場毎、作業上の場所毎で区分出来るようにしま

す。加熱室と包装室で使用する清掃用具は誰が見ても区分できることが必要です。

加熱室で使用するべき清掃用具が、包装室にあると作業者がだれでもおかしいと

思うくらい色などで判るように区分しておくことが重要です。

 包装室内でも清掃する場所によって図3のようにブラシでも区分します。1.の床面

に接地する場所を洗浄するブラシは赤色のブラシを使用して、2.の床面に接地しな

いが衛生的な場所では無いところを洗浄する場合は青のブラシを使用する。3.の

衛生的な作業台の上を洗浄する場合は白色のブラシを使用するなどの区分が必要

になります。

 もちろんブラシを入れて使用するバケツなども区分が必要です。

 このようにきちんと区分することで床の汚れ、菌が作業台に汚染してくることが防げ

ます。この区分をブラシに文字で書いて区分している場合がありますが、文字では本

当に正しいブラシを使用しているかどうかは、使用している作業者しか区分が判らな

いので、作業者を見て誰でもがその作業がおかしいと思えるような色区分が必要に

なります。

 

 

床は洗いやすい材質であることが大切です。

 図4のように加工室の床面は壁との境目はR10以上の仕上げが必要です。

 床面と壁面のつなぎ目のところに洗浄した水が溜まらないために必要になります。

床面の材質は滑らかで、吸水性が無く、清掃しやすく、耐久性が有ることが必要です。

 コンクリートなどを使用したときは必ず表面を目塗りしてコンクリートが吸水しないよ

うに加工が必要になります。加工室などで作業上滑りやすい場所は滑り止めの加工

が必要な箇所もあります。

 床面の仕上げで一番大切な事は、排水溝に向かって勾配が付けられていることに

なります。床面に自然な勾配が付けられていることで床面を洗浄殺菌後更に殺菌剤を

床に撒いて自然に殺菌をすることも可能になります。(図5参照。) 

 

壁材は120cmの高さまでは洗えることが大切です。

 壁材の材質は滑らかで、吸水性が無く、清掃しやすく、耐久性が有ることが必要

です。

 壁などに垂木を付けて壁に物がぶつかることを防止している場合がありますが、

垂木についても木材などの材質がむき出しではいけません。

加工室などで洗浄が頻繁に行われる壁については、高さ120cmまでは床面と同じ

材質のもので洗浄に耐えうる様に施工が必要です。

 この床面と同じ壁面にはコンセントなど洗浄時に問題が出る設備類は設置はし

ないようにします。壁面には電線、配管などを配管することは行わないようにします。

時に横向きの配管は埃などが付きますので横向きの配管は決して行ってはいけません。

 

天井は平らなもので天井裏にも注意します。

 天井の材質は滑らかで清掃がしやすい物にします。出来れば明るい色で吸水性

の無いものが理想です。特に加工室など空調が行われる部屋の天井は天井裏の

施工が重要になります。

 真夏などは天井裏の温度と加工室の温度差が30℃以上になりますので天井を

つっている鋼材にも保温が必要になります。場合によっては天井裏の換気装置が

必要になります。換気装置、鋼材に保温が無い場合は天井裏に水滴がたまり黴び

の原因になります。天井裏から電気、空気などの配管をおろす場合は、天井材と隙

間が5mm以上空かないようにします。この隙間があると天井からネズミなどが侵入

することになります。

 照明装置は天井に埋め込んで埃などが照明設備の裏に溜まらないように施工す

る必要があります。

 天井裏の高さもある程度必要です。天井裏で作業が出来る高さを確保しておくこ

とが大切です。

 

清掃専用の蛇口が必要です。

 床面などの清掃に使用するホースを接続する専用の蛇口が必要になります。

三槽シンクの蛇口にホースをつなげるとホースは床面を這っているのでシンク全

体に床面の汚れが付いてしまいます。給湯設備も各現場で一斉に清掃を始めて

も足りる十分な給湯量があるかを計算しておきます。

 給湯量が足りないからと言って作業場を順番に清掃を行う場合がありますが、

汚れは作業終了後直ぐに落とすことが基本になります。 

 図6の様に清掃に使用する器具、備品は使用後乾燥させて保管することが重

要になります。清掃専用ロッカーを使用する場合もありますが、ロッカーの中では、

十分に乾燥しないことがありますので、ホース、モップ、ブラシなどをつるして保

管できるような設備を準備します。

 大切な点はモップなどが床に付かないようにつるすことです。

 清掃用具置き場には何が何本無ければならないかを明記し、その用具がそろ

っているかを常に確認をします。ブラシ、モップなどは消耗品になりますので交換

を定期的に行い何時交換すべきか明記します。ブラシなどは歯ブラシのように広

がってきたら交換するような基準が必要になります。

なります。

 

洗剤の集中保管場所が必要です。

 化学薬品特に工場に置いてある洗剤類は製品に混じると危害になります。

原材料にこぼれてしまった場合も混入した材料を使用することは出来なくなります

ので、保管場所は専用の棚が必要になります。工場によっては常温保管庫に食材

と同じように保管してある場合が有りますが、専用の棚で洗剤は保管する必要が

あります。

 希釈の必要な洗剤は、希釈された洗剤が供給されるように希釈装置を取り付け

ます。洗剤は濃縮タイプの洗剤を購入して、使用するときに希釈して使用する場合

があります。洗剤の希釈は適正な濃度に希釈しないと十分な洗浄力が得られない

のと、濃すぎる場合は手荒れなどの原因になります。

 濃縮タイプの洗剤を自動で使用濃度に希釈する設備の導入か、使用する濃度希

釈した物を保管する設備が必要です。

 現場で使用する小分け容器はすべて中身にどの洗剤が入っているかを表示し、

始めて使用する方でも中身が容易に区分できる必要があります。

 

洗浄点検が必要です。

 サニテーション点検が毎日必要です。洗浄が行き届いているかどうかを、洗浄を

行った実務者以外の方が毎日点検をする必要があります。

点検方法は、人間の五感を大切に行います。見た目が綺麗に仕上がっているか。

異臭はないか、触った感じ綺麗に仕上がっているか確認を行います。ステンレス部

分の洗浄が出来ているかどうかは、手袋を外して触れてみることで容易に判断が

付きます。

 人間の五感を駆使して行う目視点検で異常が見つからないレベルになった場

合は、拭き取り検査を行います。

 拭き取り検査は綿棒などで洗浄した部分を一定の大きさ(10cm×10cm)程度

拭き取りを行い細菌検査を行います。注意する点は稼働するピストンなどの部分

は稼働させてから、拭き取り検査を行います。

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

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表紙イメージ 河岸宏和への質問



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『“食の安全”はどこまで信用できるのか 現場から見た品質管理の真実』 

『ビジュアル図解 食品工場の点検と監査 』

『ビジュアル図解 食品工場の品質管理』 

『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』