工場長の仕事とは


食品工場長の仕事とはのHPの本題ですね。色々わかりやすいことを考えて

いたのですが、ふっと思い立ちました。スタッフ、品質管理の仕事も同じですが

工場長の仕事も、あなた工場長がたとえ、今日一日休んでも、仕事、このときの

仕事とは、原材料を加工して、最終商品を工場から送り出す事。と定義します。

この仕事には、あなたが不在でも、影響が出ないと思います。工場長の権限を

振り回して、

「俺のハンコがないと、一切ものを買ってはいけないよ」 とか、

「俺のハンコがないと、工場から出荷してはいけないよ」 とか、

普段から大声を出している工場長は別ですが、基本的に工場長が、

スキーに行って足を折って二ヶ月くらい工場を休んでも、工場の仕事には影響が

出ないのが普通だと思います。では、工場長の仕事、食品工場長の仕事って何ですかね??

 

「たが」という言葉があります。

広辞苑をひらくと、「たが」竹を割ってたがねた輪、桶、樽その他の器具などに

はめて外側を堅く締め固めるのに用いる。と書いてあります。引用句としては

次のようなものがあります。

 

たががはずれる → 緊張や束縛がとれ、しまりのない状態になる

たががゆるむ → 年をとって鈍くなること、老いぼれる、また緊張がゆるむ

たがをはずす → 高じたあまり規律もなくなり大騒ぎする、羽目をはずす

 

 

工場長の仕事はまさしく、この「たが」ではないかと思います。

たがとは、英語で「Hoop」金属や木製の留め輪のことをいいフラフープなんて

輪の遊び道具が有りますね。この胴輪の事をたがといいます。

「ドベネックの樽のおはなし」 http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/dobenekku.htm  

で、お話ししましたが工場の力はすなわち、工場という樽の中にたまる水の量で

評価出来ると思います。

 

樽の構成されているものの中で、ためる水に影響のあるものは、胴板の高さが一番

おおきのでが、その胴板を各部門、たとえば、製造一課、製造二課、総務課、

工務課、品質管理課、生産課、経理課等々と工場を構成している各部門とします。

その各部門のレベルの高さ=胴板の高さと考えてみてください。胴板が高ければ 

高いほど工場の力、レベルという水はたくさんたまって来ます。但し、ここで重要なのは、

ドベネックの樽を思い出してほしいのですが、水の高さは、一番低い部門に合って

しまうのですね。 

 

そこで、経理がだらしないんだから、うちの工場は儲からないんだ。なんて製造の

責任者が、大声で話したところで、水はざぶざぶ経理部門から漏れて行きますね。

経理が使い込みしたり、総会屋と裏取引をするとお客様の信頼がなくなってしまい

商品は売れなくなって、結果として工場は無くなってしまいますね。

また、この使い込みと言うのは、最近なんか変だなと気づいたら、実は経理部門の

胴板の一番下の方に穴が空いていて、水が漏れていた。なんて事が有ったりします。

ここで桶を買ってくると、イメージがわきます。できれば風呂桶ではなくて、昔の「神田川」の

歌のように、桶に石けんとタオルを入れて、銭湯に行くイメージの桶です。

桶を目の前に置いて見ると判りますが、胴輪、たがをゆるめて見てください。

そして水を入れるとどうなりますか、水は底板をぬらすだけで一切たまらなくなります。

各部門がいくらレベル、胴板の高さを上げても水はたまりません。

 

 

そして胴輪、たがが無くなってしまうとどうなるか、工場すなわち桶は壊れて

しまいますね。このたがが、あなた工場長の仕事なんです。 

そして工場長のあなたが、たがを勤めながら各部門の胴板を高くし続ける事が

出来れば工場のレベルはどんどん高くなって行きますね。

 

 

次に大事な仕事は、各部門の目指す方向性を同じ方向に持っていくことです。

たとえば、ボート競技を考えてみてください。かけ声をかけるものを先頭に何人もの

人が同じスピードでオールを力強く漕がないと勝つことはできませんね。

オールを漕いでいる人たちがそれぞれバラバラにこいだとします。各自が一生懸命

力の限り漕いだとしても船が進むスピードは速くはなりませんね。

あなた工場長が各部門に数値目標を与えて、あたかもばらばらな、お互いに無関係な

一見独立した部門として扱ってしまっていませんか。その結果が各部門が力の

限りあなた、工場長に与えられた数値をクリアしようとして、数値をクリアしても

工場全体の数字はよくならないことが多いのです。

たとえば、製造課が二部門に分かれていたとします。前工程の部門を一課、次の工程を

二課とします。一課でもう2円コストをかけると二課のコストが5円下がる改善を一課の

従業員が一課の責任者に伝えたとします。その責任者のボーナスは、工場全体の

数字で評価されることなく、一課の数値目標を達成したかどうかで、あなたが

評価していたとします。一課の責任者はせっかくの提案を押入の奥にしまって

しまいますね。工場全体のことを考えているのは、あなただけなんです。

 

では、どうすればいいのか?

組織、工場全体の目指す方向を同じ方向に向かわせること。

すなわちドネベックの樽の例でいえばいかに樽にたまる水の量を増やすかが

組織の目指す方向なんです。一枚だけ胴板を高くしても無意味なことは

すぐ、理解していただけると思います。

 

工場の目指すべき方向は工場全体に伝わっていますか?

その目標をクリアする事にすべての人が集中していますか?

本当に目指している数字はみんな同じ数字ですか?

 

 

 

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。

 

 

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