タイタニック号の悲惨な最後
海の藻屑にならないように部下の情報は握りしめていませんか
あなたの工場は第一障害を飛越していますか?
「企業は利益を出さなければならない」、「利益が最終結果だ」、良く聞く言葉です。それは、安全という最低のハードルを超えてからの話しです。馬術競技の障害飛越競技で第一障害を飛ばなければ失格になるように、安全という第一障害を飛ぶことが出来なければ、利益という最終障害を飛ぶことができても結果としては失格です。六本木ヒルズが観光名所になっても、第一障害を飛ばずに馬の体力を残して途中の障害を飛越し、ゴールをしても第一障害を飛んでいないので失格になります。
●設計の段階で本当に安全だったのでしょうか?
タイタニックのお話です。1998年のデカプリオ主演の映画「タイタニック」で有名になった話ですが、イギリスの超豪華客船タイタニック号が、英国のサウサンプトンからニューヨークを目指し処女航海に出発したところ1912年4月14日23時45分、航海も終わろうとするニューファンドランド島沖合で氷山に激突し救助のSOSを発信しました。しかし近くに救助出来る船は少なく2時間40分の暗夜漂流ののち、翌日午前2時20分に海の藻屑となりました。乗員乗客2224人のうち生存者711人という、悲惨な事故が発生してしまいました。この事故を防ぐことが出来なかったかを、考え私たちの仕事も考えてみたいと思います。この船は、船倉が4カ所壊れると沈んでしまう設計でした。本来は船倉の区切り等をもっと検討すれば氷山にぶつかることが有っても沈む事は防げたと思います。救命ボートに至っては、デッキが見苦しくなるとの理由で乗客の半分の分しか積んでいませんでした。豪華客船の前に、乗客の安全、すなわち船は沈まないもの、万が一沈んでも乗客の安全を、一番で考えるものに徹しなければならないはずです。
●部下の情報を握りしめていませんか
船長は26年のベテランで今回の航海が最後になるはずでした。新聞のトップ記事に「豪華客船の初航海」という記事だけではなく、スピードも速かったと載せたかったのです。本来新しい船のエンジンは、慣らし運転が必要でいきなりスピードを、上げると良くないと言う部下の忠告も無視してスピードを上げ続けたのです。さらに驚くべきは、先に走っている船から「氷山があるので注意するように」と連絡があり、部下が船長にメモを渡しているのに、そのメモを握りつぶして自分の写真が、新聞のTOP記事、ヘッドラインに載ることを、夢見ていたのです。船のスピードをもっと落としてゆっくり危ない海を走っていれば、船の先に見えている氷山を見つけてから回避できたはずです。船長というリーダーがしっかりしていたら、だめなリーダーでも、もっと部下がきちんと船長を動かすための情報の重要性を、強く伝えることができたら、そんな反省が出来るとおもえます。たったこんな事で何千人の命が奪われてしまったのです。私たちの製造している食品加工品も人を殺せるのです。食中毒菌で汚染されると、人命を奪うことができるのです。

私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
| ・当ページはリンクフリーです。トップページに関わらずご自由に
リンク して下さって結構です。 ・ご意見・ご感想・リクエスト等のメールは歓迎です。 ・まぐまぐでメールマガジン発行しています。ぜひ登録お願いします。 ・『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』発行されています。是非、手にとってみてください。 |