========================================食品工場長の仕事とは===
タンパーエビデンス(tamper evidence)
食品工場から出荷された商品が最終のお客さまの口に入るまで安全な状態で
届けることが食品には求められています。農畜産原料からの安全を表した
言葉にファームツーテーブル(
from farm to table)と表現されます。即ち農場からお客さまの食卓までの安全を考えると言うことになります。1984年
発生しました「グリコ森永事件」では、「かい人20面相」から「グリコのせい品に
せいさんソーダいれた」と言う文書が送られて、市場からグリコ製品、森永製品が
消える事件がありました。その後も、自動販売機の中に毒の入った飲み物が
置かれる事件などが発生しました。また、スパーの店頭のパン、牛乳、パック
された肉、魚などから縫い針が見つかる事件は、良く聞く事件です。
この食品の流通過程での意図的な悪意を持った犯罪行為に対して、食品に
手を加えた場合に、製品が手を加えられた事が明確に解る様にする事を
タンパーエビデンス(tamper evidence)(改変されたときの証拠)と言います。
グリコ森永事件当時のお菓子の包装は、中身に手を加えても加えたことが
解らないような包装でした。最近は紙箱の上にフイルムで包装してあり中に
手を加えた場合は、証拠が残るようになっています。身近な例では、瓶詰め
商品の株式会社道南冷蔵の「焼鮭ほぐし」シールの後に「開封済」の銀色の
文字が瓶に残ります。この商品を見ると解りますが、今までの瓶詰め商品の
タンパーエビデンスは、フタの中心部のくぼみがくぼんでいること、開けるときに
ぽこっと音がする事でしたが、それだけでは、お客さまが充分注意する事が
必要でした、それを開封済みのシールを貼ることでお客さまは誰でも開封されて
いることが解るようになっています。
タンパーエビデンスの例としては次の様な物があります。
1 フイルムで上から包む
2 ストリップ包装
3 シュリンク包装
4 瓶の封緘
5 ブレーカブルキャップ
6 封緘チューブ
7 エアゾール容器
一項目ごと説明します。
1 フイルムで上から包む
お菓子などで一般的な包装です。薄いフイルムで箱の上を更に包装します。
但し、器用な方なら、異物を混入させて包装を戻すことは簡単に行ってしま
います。
2 ストリップ包装
薬の様に、一単位毎個別包装をします。箱に異物を入れられても、使用する
包装単位で守ることが出来ます。
3 シュリンク包装
熱を加えると縮むフイルムで、商品全体を包み込む包装、一度フイルムを破ら
ないと商品を取り出すことが出来ない。
4 瓶の封緘
ワイン、ウイスキーの包装の様に、特殊な紙などで、瓶とキャップを封緘します。
一度キャップをはずすと、封緘紙が破けてしまいます。
5 ブレーカブルキャップ
キャップを壊さなくては、中身を取り出せない状態のキャップです。日本の安価な
ワイン、プルットップのビール、等はミシン目で金属のフタを壊さないと中身を
取り出すことはできません。ペットボトルの醤油などの様にフタの中のキャップを
壊すことによって中身が取り出せるような構造もあります。
6 封緘チューブ
歯磨き容器の様に、フタを開けて中の取り出し口を壊さないと、中身を取り出せない
構造の物です。簡単な構造ですが、安全性を考えると、非常に安全な構造と言えます。
7 エアゾール容器
中身に何か入れようとしても、容器の中の圧力が高いために、異物を入れることが
出来ない構造になっています。
お客さまのテーブルまでどのようにしたら安全に商品が届くか、常に研究が必要です。
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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