========================================食品工場長の仕事とは===
直行率について
直行率の目標は理論値に近づけることです。
工場管理をしているといろいろな数値にぶつかります。その一つに直行率
と言う数字があります。この直行率は工業製品で特に食品以外の製品を組
み立ててその後に検査を行って検査結果が良ければ良品として商品が最終
工程に流される商品によく使う数字になります。計算自体は非常に簡単な計
算式になります。
直行率=良品数÷出来た製品数×100 になります。
例えば、厚焼き玉子で考えます。厚焼き玉子が玉子焼成機から焼き上がって
冷却中とします。その厚焼き玉子が1000本有った場合、最終の良品として何
本出来たかと言うことです。ここで1000本が良品として出荷出来れば直行率は
100%になります。但し、どうしても良品として使用できない物が出来てしまいま
す。例えば、中心温度の測定のための商品などがあります。この冷却後の中心
温度を測定した商品を良品として出荷するかどうかは工場の考え方になります
が、中心温度を測定した商品を不良品として扱うと決して直行率は100%には
なりません。この決して100にならない数字で有ることを認識する必要がありま
す。工場の責任者が「なんで直行率が100%でないんだ。」と現場を攻めると
現場はこの温度測定に使用した玉子焼きを良品として出荷するようになるので
す。
工場には100を超えない数字があります。
工場には歩留が100を超えてしまう場合があります。配合工程で配合の歩留
が100を超える設定の場合があります。玉子焼きのたれを考えてみます。砂糖と
醤油と水そして添加物を配合して加熱して、最終の出来高をあわせる工程を考え
ます。当然、最後の計量時点で設計配合にしますから、必ず歩留は100%でなけ
ればなりません。ここで各工程の責任者にコストダウンの指示がでます。そしてこ
の配合工程の担当者は歩留を101%に設定します。水を1%多く入れることを思
いついたのです。そうすると出汁のコストダウンが出来、工場に利益をもたらすこと
になります。今年は1%来年は2%再来年は3%とコストダウンを繰り返すと初めの
設計の商品と似ても似つかない商品ができあがってしまいます。雪印乳業の食中
毒事件の時にも、一度できあがった商品を原料として再利用するいわゆる再生品
の利用が本来10%以下の設計だったはずが、なんと50%を超えていたと聞いて
います。一度加熱処理した商品を再度、そして再度加熱するわけですから、風味
など商品が本来もっている価値が無くなってしまいます。ここが安易なコストダウン
の恐ろしさになります。
数字の背景を理解して理論値を設定します。
工場にはいろいろな数字があります。その数字の背景を理解して、設定し、目標を
立てる必要があります。無理な数字と無茶な数字、出来る数字と決して出来ない数
字は違います。工夫すれば出来る数字、工夫しても出来ない数字いろいろな数字が
あります。その辺の数字の持つ背景を必ず理解して毎日の数字を管理する必要が
あります。
あなたは数字の持つ意味を理解していますか??
私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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