あなたは...誰じゃいっ!?・ミナミヤモリ
撮影:姉崎 悟

与那国島産の個体 撮影:星野一三雄

和名:ミナミヤモリ


学名:Gekko hokouensis

分布
九州南部、大東諸島を除く南西諸島全域。国外では台湾や中国大陸東部。(姉崎分布情報)・・・トカラ列島中之島、悪石島。
生態
民家には少なく照明のない建造物や防風林などに多く見られます。昆虫などを食います。
4月下旬から8月上旬に産卵するものと思われます。(以下フィールディングより)宮古島では防風林や墓地の立木などに多く見られました。
全長
100〜130mm
参考文献
日本動物大百科5両生類・爬虫類・硬骨魚類:平凡社

解説
南西諸島では灯りにホオグロヤモリが、照明のないところでは本種が多く見られます。
しっぽにトゲがないことでホオグロヤモリと、大型の側肛疣が1個あることでニホンヤモリと、指下板が2つに分かれていないことおよび大型鱗が混じることでオンナダケヤモリと見分けることができます。
日本産Gekko属の分類のポイントである四肢の大型鱗はありません。
キノボリトカゲの幼体を補食していた報告もあり、他のヤモリも同様ですが貪食なようです。 沖縄本島産の飼育中のミナミヤモリが6月下旬に産卵し、9月上旬に孵化しました。残念ながら2卵のうち1卵しか孵化しませんでした。
孵化した幼体の頭胴長は28mm。孵化後すぐに脱皮をし餌も食いました。さらに2000年には久米島産の雌が産卵をしましたが、こちらは68日の期間を経て孵化しましたが、20mmの体長しかありませんでした。(幼体写真)またこちらにクメヤモリ、ニシヤモリ、ミナミヤモリの卵の比較の写真があります。
上の写真にある「与那国島産の個体」は他の島の個体と異なり、大型でヤクヤモリのように尾の各節(環状溝)の前縁に大型の鱗が1対ずつあります。クメヤモリコダカラヤモリのように隠蔽種として区別される可能性もあるでしょう。
飼育(03/16更新)
ホオグロヤモリに準じますが、どうも印象として総じて南西諸島産のヤモリは十分に給餌をしないとやせやすいように思えます。また、本種に限りませんが採集個体は餌付きにくいようです。
1999年11月現在、成体雄2、雌1および孵化幼体1を飼育中です。餌はコオロギ、ミールワーム、ブドウムシ、ガなどを与えますがピンセットからでも餌をとります。
他のヤモリと比べるとより陰性が強いようで、プラケース内ではシェルターに隠れます。他のヤモリではプラケースの蓋の裏などに張り付いている場合が多いのですが...そういう意味ではタワヤモリに近い生態です。
コメント
とにかくわからないことだらけのヤモリです。今までは九州南部から南西諸島に分布するヤモリはすべて「ミナミヤモリ」とされていたわけですが、生化学的な側面まで調査が進むと以下のように細かく分かれてしまいました。
  • 九州南西岸など・・・ニシヤモリ
  • 屋久島・・・ヤクヤモリ
  • 宝島・・・タカラヤモリ
  • 子宝島、奄美大島・・・コダカラヤモリ(タカラヤモリ型隠蔽種)
  • 沖縄本島北部、本島周辺・・・クメヤモリ(ミナミヤモリ型隠蔽種)
さらに島によって、特徴があり、大きさや顔つき、体表の大型顆粒状鱗の配列の仕方などが違うようにも見える個体が見られます。
うーん....どうなんでしょうねー。興味津々ですね。
写真を提供してくださった姉崎さんに心から感謝しお礼申し上げます。姉崎さんのHPはhttp://homepage1.nifty.com/anezaki/index.htmです。

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