3.餌

  1. 自然下では

    カナヘビは自然下でさまざまな昆虫、クモなどを食べています。行動範囲がさほど広くないので、場所によって偏りはあるようです。

    • 畑の近辺にいるカナヘビはミミズを食べます。
    • 民家の庭にいるカナヘビは、バラの木などに登って、青虫やアブラ虫を食べることもあります。
    • 水辺のカナヘビは水面の羽虫にとびつきます。

    ここでも、捕獲した場所で虫取りをし、どんな虫がいるか調べるとよいと思います。
    春から秋にかけて、多種多様の虫を食べているので、飼育においても、バラエティに富んだ餌を与える必要があるでしょう。

     

  2. 種類

    • 採取する虫類
      基本は屋外で採取した虫を生きたまま与えます。捕虫網で、何度も草むらをなで切りにして集めたり、土や落ち葉をごそっとすくい取り、フルイをつかって虫をより分けたり、あるいは落ち葉の下の方にいる虫を落ち葉ごと採取したりします。

      そのほかに様々なクモ、ガ、チョウ、芋虫を、それぞれの生息環境をしらべてメモし、季節によって採取できるポイントを自分で見つけましょう。

      ※たとえばクモは、巣を作る場所、動き方などが違うので調べてみましょう。
      クモの卵をとってきて、たくさんのクモの子をとるのは、幼体の飼育にもよいですが、餌にする生き物でも根こそぎもってきてしまうというのはよくありません。
      一部は放して、次につなげるような意識は常に持つべきだと思います。

      • カマキリ‥‥
        孵化したての小さな幼虫は喜ばれます。冬のうちに卵を採取し虫かご等に保存して孵化させます。カマキリの幼虫はアブラムシ、ダンゴムシの幼虫で育てますが、数が多く、ストックは難しいので卵を採取した場所に放してやりましょう。
        そうすれば、また次の冬に、その付近で卵を見つけやすいです。
        ※カマキリの卵が見つけにくい場合は、夏の終わりに、カマキリの成虫をペアで捕まえ、卵をとります。

        ※オオカマキリの卵は、枝などに固まりでついているので見つけやすいです。
        普通のカマキリは、木の枝の枝分かれしている部分などに産み付けられ、オオカマキリのような固まりになっていないのでやや見つけにくいです。

      • ダンゴムシ‥‥
        じめじめした日陰の石の下、庭の石の陰、雨の後の塀のそばなどで捕まえます。成虫はカナヘビには食べにくいようですが、小さいものは餌になります。

        ※ダンゴムシは卵を産み、お腹に小さな子供をかかえますので、そういう母虫を見つけたら少し子供をもらうといいでしょう。じめじめ薄暗い飼育箱に野菜や煮干しなどを入れて飼えます。

      • カタツムリ‥‥
        生まれたての稚貝をよく食べます。雨上がりに木杭やコンクリート塀の中程などに小さな貝がたくさんついてるのを見かけたら、つぶさないようにいくつか頂くといいでしょう。
        ※カタツムリは2匹飼っておくと卵を産みます。砂混じりの土をしめらせて入れ、キュウリ、にんじんなどの野菜にすりつぶした卵の殻などを与えて飼育します。飼育しているとどうしてもカルシウム不足になり、殻がいびつになったり、小さくなったりしがちすので、長く飼育するのはやめて逃がす方がいいでしょう。

      • カマドウマ‥‥
        日陰のじめじめしたところにいます。虫取り網、ホウキちりとりで捕まえます。

      • バッタ、イナゴ‥‥
        夏にかけて成長してくる草むらの虫です。小さいうちは足もやわらかいので、そのまま与えることができます。少し大きくなったら強い後脚だけはとって与えます。

      • アオマツムシ‥‥
        初夏から夏の終わりまで、長く採集可能な餌です。バッタに比べ後脚も発達していないので、特に足をむしったりする必要はありません。草地がない都会でも、街路樹に多くいるので便利です。夜に鳴いていたらその木を叩き、飛んだところを捕虫網で捕まえます。

      • チャバネゴキブリ‥‥
        私は嫌いですがカナヘビは好きのようです。

      • クロゴキブリの子供やメス‥‥
        どこかで殺虫剤を浴びている可能性もありますので、あまりお勧めしません。

      • 青虫類‥‥
        庭のバラや畑で見つかるものは、農薬のたぐいを浴びている可能性がありますのであまりお勧めしません。

    • 購入する虫類
      ペットショップではいろいろな餌になる虫が売っていますが、カナヘビは自然の中で生きている生き物です。便利ではありますが、これらを常食にしていると、必ず栄養の障害が現れてきます。

      • ミルワーム‥‥
        ワームも白いサナギもよく食べますが、ミルワーム自体栄養はあまりないので補助程度にとどめます。

      • 養殖ブドウムシ‥‥
        芋虫独特の動きにつられて食いつきます。脂肪分が多いので、多用しない方がいいですが、弱っているカナヘビや、幼体には、ブドウムシをちぎって中の体液を与えたりします。生まれたての幼体には、ほんの少しずつ与えるようにしないと、のどに詰まらせてしまいます。

      • コオロギ‥‥
        爬虫類や熱帯魚のショップで売っています。ヨーロッパイエコオロギは長保ちし、フタホシコオロギは弱いですが栄養はあるようです。ただ、コオロギが手に入りやすいからといって、これを主食にしてはいけません。
       
    • サプリメント(栄養添加剤)‥‥
      • 産卵後のカルシウム剤
      • 日々の牛乳、卵の黄身をわずかにうすめたものを箸の先に一滴ずつつけて与えます。全然自然のような食性とはいえませんが、そこはお許し願います。

  3. 注意したい餌

    • 毛虫‥‥
      小さいものでも、有毒なのがありますので与えない方がいいです。

         

    • アリ‥‥
      食べません。

         

    • テントウムシの成虫および幼虫‥‥
      苦いようです。鳥も食べませんし、カナヘビに至っては見ようともしません。

         

    • ダンゴムシ‥‥
      成虫は食べられないようです。

         

    • ゲジゲジ、ヤスデ、アメンボ、ヨコバイは食べないようです。

  4. 量と頻度

    週末に採取して土日に入れます。いくらかはストックして週半ばに一度入れます。虫の餌になるような植物などを一緒に入れて何日か生き延びるようにすると便利です。量は多めでかまいません。種類も、適量もカナヘビに選ばせます。

    餌の虫を入れたら、どの虫を好むか、どのように捕食するか観察します。

  5. 与え方

    生きたままケージ内に放り込みますが、クモは単独で入れるといいと思います。
    カタツムリの稚貝は、キュウリの薄切りなどにくっつけて入れます。

    ※慣れさせたければ、長いピンセットではさんで見せ、食いつかせるといいでしょう。
    そのうち手に乗せた芋虫を食べに、手に上がってくるようにもなります。

  6. 飲み水

    水入れの小さなタッパー、陶製の水入れ(鳥の水浴び器など)を常時入れておきます。虫がおぼれたり、糞が落ちて汚れてたりしたらすぐに替えます。
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