キヤノン問題で県が回答
公社発注工事 随意契約「鹿島」が多数
2008年1月24日

 日本共産党大分県委員会と堤栄三県議が、昨年末に広瀬勝貞知事へ申し入れていた、行政と業者の癒着疑惑が指摘されているキヤノン関連の問題についての9項目の質問について、1月24日に文書にて回答されました。以下がその内容です。
 大分県土地開発公社が結んだ工事契約では、大分市内でのキヤノン工場用地造成がはじまった03年からの5年間では、88件の契約があり、随意契約は57件。そのうち原則競争入札となる250万円以上工事について、8件が随意契約でした。しかも、災害復旧工事を除く7件すべてがキヤノン関連工事でした。

1、 平成15年度以降、県土地開発公社が結んだ造成工事契約及び土地売却契約の各年度の総件数と随意契約の件数、そのうち250万円以上の契約で随意契約したものの内容を明らかにすること。
 別紙1のとおり(造成工事契約のみ掲載、その他に土地売買契約がある。)
2、 二工場用地の造成工事が設計変更により、合わせて約11億円増加したが、その内容と理由を明らかにすること。
 別紙2のとおり
3、 大分キヤノンマテリアル立地にあたって、大分県工場用地等特別対策事業費補助金交付要綱を平成18年4月に急きょ「改正」しているが、その理由を明らかにすること。
 大分キャノン、大分キャノンマテリアルの大分事業所については、立地表明から工場建設までのリードタイムが極めて短いこともあり、大規模土地造成で豊富な実績を持つ県土地開発公社に、「公有地の拡大の推進に関する法律」に基づく内陸工業用地造成事業として実施してもらうこととした。
 しかるところ、大分キャノンマテリアル用地の造成にあたっては、譲渡価格が取得・造成費を下回ることとなったので、その差額の全額を補助することとし、18年2月に予算案を議会に提出した。
 補助金交付要綱の改正は、地方自治法第222条第2項の規定により「規則その他の規程の制定又は改正があらたに予算を伴うこととなるものであるときは、必要な予算上の措置が適確に諦ぜられることとなるまでの間は、これを‘制定し、又は改正してはならない。」とされていることから、県議会において当該補助金を含む18年度当初予算が議決されたことを受けて改正したものである。
 なお、本件補助金は、平成10年に大規模優良企業の誘致により雇用機会の拡大、地域経済の活性化等を図るため、市町村等が工場用地等を取得・造成に要する費用を下回る価格で企業に譲渡する事業に要する経費に対する補助制度として制定したものであり、14年度からは、大分北部中核工業団地における企業誘致を促進するため、県土地開発公社を同制度の対象に追加し、差額について全額補助していた経緯がある。

4、 マスコミ報道された、営業に来た建設会社社長が、県の担当者からコンサルタント会社社長のところへ行くように言われたとされる発言の真偽の確認とそれが事実であれば、その担当部署を明らかにするとともに、コンサル会社及びそのグループ会社と県・公社との関わりを明らかにすること。
 県としては、そのような発言は承知していない。
5、 広瀬知事はコンサルタント会社社長について、「選挙でお世話になった」と明言しているが、どのような支援を受けたのか具体的な内容を明らかにすること。
6、 「キヤノングループ」「コンサル会社グループ」「鹿島」の広瀬知事に対する政治資金について、パーティー券購入を含め、政治献金、物的・人的支援などがあるのか明らかにすること。
 なお、質問は個人的なことではあるが、申し入れ事項5及び6については以下のとおり。選挙の際に、知人に支援を訴えてくれたものと思う。 広瀬勝貞に対する政治献金、物的・人的支援などはない。 なお、広瀬勝貞後援会がパーティを主催しているが、政治資金規正法に基づき提出した「政治資金収支報告書」には、当該三者の記載はない。
7、 大分市岡地区に進出した「大分キヤノン」「大分キヤノンマテリアル」工場用地について、広大な開発面積となっているが、環境アセスメントを行っていない理由を明らかにすること。
 大分県環境影響評価条例に基づく環境アセスメントについて、対象事業である工場用地の造成事業は、施行区域の面積が30ヘクタール以上の場合に環境アセスメントを行うことと規定されている。
 大分キャノン及び大分キャノンマテリアルの工場用地造成事業は、施行区域の面積がそれぞれ30ヘクタール未満であり、この条例の対象事業には該当しないため、環境アセスメントは行われていない。

8、 大分キヤノンマテリアル工場が日田市建設予定だが、県土地開発公社が発注する工場用地造成事業は、一般競争入札とすること。
 大分キャノンマテリアル日田事業所の造成工事に関する契約方法については、県土地開発公社において検討中であると聞いている。
9、 キヤノン進出における岡地区開発について、県土地開発公社が発注し鹿島が結んだ下請け契約が適正に結ばれているか、書面上ではなく実際に確認すること。
 今回の一連の報道を受け、本件工事の施工状況について県土地開発公社に事情を確認したところである。その結果、下請契約については、「一次下請については、工事請負契約約款第7条(下請人の通知)により、下請契約締結の都度、報告書を提出させ、適正な下請契約がなされているかを確認するとともに、二次・三次下請については、記載された施工体系図を現場に掲示させ、工事の適正な施工を確認した」との報告を受けている。