ゲンリセアの栽培について

若林 浩

 残念ながら、ゲンリセアの栽培方法について、みなさんにお教えできるほど栽培に成功していませんが、今まで栽培してきた種についてご紹介いたします。 現在までに栽培してきた種は、ゲンリセア20種中8種です。

G.aurea   ブラジルに自生しています。大きな黄花でなかなか見応えがあります。
 Diamantina では砂質のところに生えていました。乾期のためか黄緑色の葉がぎっしり集まっていて、そこから花茎を上げていました。越水栽培をすると緑の葉になってしまいました。

G.filiformis  南アメリカに自生しています。ブラジルでは山の水がわき出している山の斜面に自生していました。 黄色の花を咲かせます。

G.hispidula  アフリカに自生しています。花の色はピンクや青などのタイプがあるようです。前回、開花したもの は、花は藤色で3日ほどで散ってしまいました。現在、結実していて種が取れそうです。

G.lobata   ブラジルに自生します。まだ花は咲いたことはありません。  輸送に弱いとのことでなかなか活着しませんでしたが、やっと活着しました。

G.pygmaea    南アメリカに自生しています。小さな黄色い花を咲かせます。一年草と言うことで、常に更新し ていかないとならないようです。残念ながら結実せず消失してしまいました。

G.repens     南アメリカに自生しています。小さな黄色い花を咲かせます。これも結実せず消失してしまいました。

G.roraimensis ベネズエラのギアナ高地のテプイに自生しています。小さな黄色い花を咲かせます。  ロライマ山では南の方に自生していました。残念ながら消失してしまいました。ギアナ高地山のため栽培は難しいようです。

G.violacea   ブラジルに自生しています。スミレ色の花を咲かせます。下唇が3裂した特徴のある花を咲かせます。現在のところ結実しないため消失が心配です。

栽培方法

  私の現在の栽培は、用土の配合は、ピート2:バーミキュライト1:パーライト1(これに矢作川砂1を加えることもあり) を混合したものを使用しています。鉢は、2号から3号のプラスチックの鉢に鉢底に軽石を敷き、その上に混合用土で植え付けて、腰水しています。

増 殖

 ゲンリセアの増殖は、種子による場合と葉挿しによる増殖ができます。  種子は栽培用土と同じものに蒔いて越水しています。葉挿しはウトリクラリアほど簡単にはいきませんが増殖が可能です。 葉を外して同じ鉢内に置いておいたり、ミズゴケに挿して上から穴を開けたラップをかけたりしています。  なかなか増えないため普及には時間がかかると思われます。

入 手

現在、日本国内ではほとんど販売されていません。夏の伊勢丹での食虫植物展の折りに即売品で販売されたことがありますが、最近は売られていないようです。G.hispidula, G.pygmaea, G.repens, G.violacea につきましては海外より輸入が可能です。この他、G.aurea, G.filiformis も種子の輸入が可能です。

資 料

  参考になる資料としては、CPN 1991年 VOLUME 20 1&2 に Peter Taylor 博士の"The Genus Genlisea" および" A Revised World List of the Genus Genlisea St. Hil." などが掲載されています。

 ゲンリセアは長く栽培することが難しく株を更新していくことがポイントになると思われます。長く栽培しているとコンポストが痛んできて、ヌラが出たりして、そのうち消失してしまいますので、植え替えや株の更新をタイミング良く行う必要があるようです。置き場所の関係で、鉢数が限られるため1鉢しかなく消失させてしまうことが多いです。いざというときのため何鉢かで栽培されることをお薦めいたします。
 また、もともと1年草のため多年栽培できないものもあるようです。  CPN誌上に水耕栽培の写真が出ていたことがあり、試してみましたが残念ながら成功しませんでした。 ゲンリセアは地下の茎(根ではありません)のラセンが特徴的で、興味深い構造をしています。また、ゲンリセアは葉だけでは区別できませんが、花には特徴があり魅力的な種が多いです。