ムジナモの裁培記

赤塚 靖

この情報誌をお手にとってらっしゃる方でムジナモの事をご存知ない方はいらっしゃいませんよね?ムジナモは捕虫活動の面白さと、貴重性、栽培の難しさで一度は手がけてみたい食虫植物ですね?最近では、水草栽培を手がけられてらっしゃる方もその面白さに着目されて栽培されている方も多いと聞きます。
私も今回は4回目の挑戦になりますが、今回は過去の失敗を元に考えたのと、諸先輩に助言を頂いてやってみました所、至極順調なのでご報告します。
やはりムジナモ栽培でのポイントはアオミドロの対策でしょうね。近所の山草店でバケツに入ったスイレンを見てるとアオミドロがはびこっているものと全く生えていない鉢がありました。聞いた所全く条件は同じなんですが、何かが違うんでしょう。まあ、結局考えても分からないのでやはり昔から言われている複数の鉢を作り、条件のよい物の間でムジナモを入れ替えて栽培する方法を取る事にしました。 鉢は一度原点に戻って、以下の方法で3鉢用意しました。

@用土はミックス!
400ミリX500ミリX300ミリ深さのポリBOXを用意します。そしてパームピートをもどして、BOXの底に敷きます。続いて、砂を敷きます。目的はピートでphを酸性に傾ける訳です。砂はピートが浮くのを防ぎます。続いて水質安定のために菖蒲を植え込みます。そして、水を張って一週間ほど待ち、鉢が安定する事を確認します。
一昨年もこれでやったのですが、アオミドロがはびこり全く駄目でした。今回はそのまま一年寝かせた状態のものを使いやっておりますが、今回は全くアオミドロの発生はありません。思い当たる理由は「藁」です。私の所だけかもしれませんが、藁をいれるとアオミドロが必ず発生するのです。それで、今回は藁を入れてません。

A用土は田んぼの土。
漬物用のプラ樽直径300ミリに田んぼの土を10cmほど敷き、ヒメガマを植え込みました。ヒメガマは葉長50cmほどで手ごろな大きさなので採用しました。後はタニシを2個入れました。水深は30cm近くあります。これも@と同様に1週間ほど置いておきました。その後、ムジナモを放流しました。
田んぼの土の良い点はミジンコなどの小動物がよく発生することと、用土が安定する事ですね。敢えて欠点を申せば、入手が難しい事でしょうか?結局知り合いがいないと貰えないし、また、そこの土が良いとは限りません。(農薬や除草剤で汚染されているかも?)

B用土は田んぼの土+藁。 Aと同じ鉢をもう一つ作り、そこに藁を入れました。すると間もなく藁にアオミドロが発生し出して、壁面にも発生し出しました。それで、急いでAの鉢にムジナモを移し替えて、様子を見ていますが、結局かなり発生しだしましたので、手で取り去る事としました。と、同時に藁をすべて取り去りました。今は、アオミドロも少なくなり、快方へと向かっています。

共通した管理方法は、

・日光に良く当てる。 →水温上昇を促す。ムジナモは水温が高いほうが良い!
・水を朝夕散水するように補給する。 →水面を揺らす事によって、水中に酸素などが補給される。
また、水面に浮いた不純物を洗い流す事が出来て、アオミドロの発生も抑制する事が出来るそうだ!
・よく観察して、アオミドロやごみは丹念に取り去る。→こまめに管理して水質の変化に注意する。また、ムジナモの状態を観察する事。また、枯れた葉の除去も忘れない。

結局@とAの鉢にのみムジナモが育っており、生育条件は良好です。大きくなり、よく分岐して、殖えていってます。聞く所に寄ると、ムジナモはツボに嵌まれば、爆発的に殖えるとの事です。そういったツボを見付ける事がムジナモ栽培の楽しみの一つですね。ただ聞いた話では、あまり殖えすぎるとムジナモが自分で出す分泌液で増殖が抑制されるということを聞いた事がありますので、殖えたら分ける事が大切でしょうね。
あとムジナモ栽培の楽しみと言えば、鉢の中にいるミジンコ達の事を観察するのも楽しみの一つですね。ミジンコは一生懸命動いて、植物性プランクトンを食べますが我が家の鉢の食物連鎖の頂点はムジナモです。そういった水の中に繰り広げられるドラマに目をむけてみるのも良いかもしれませんね。
ムジナモは残念ながら日本では野生のものは絶滅してしまいました。また、世界各地でも、自生地は減ってきています。如何でしょうか?日本で食虫植物を手がけるなら、皆さんもムジナモ栽培されたら如何でしょうか?