ブラジル・アメリカの食虫植物
− 再び雨季のブラジルへ −
若林 浩
1998年8月から9月の乾期に訪れた、ブラジル・ミナスジェライス州(MINAS GERAIS, BRASIL)に、2000年1月27日から2月7日まで出かけてきました。現在は、雨季まっただ中で毎日雨に降られていました。 また、帰りにアメリカ・フロリダ州(FLORIDA,U.S.A.)にも寄りましたので、その様子も報告いたします。
【Tokyo > Seattle > Miami > Rio de Janeiro > Belo Horizonte > Caraca : 27 January,2000 > 28 January 】
成田空港に16時45分集合と言うことで、渋滞等を考慮して早めの10時少し前に家を出発しました。高速道路は全く渋滞なく12時には成田手前の酒々井(しすい)パーキングエリアに到着、ここでしばらく暇をつぶしてから成田に向かいます。
ここには、成田空港のインフォメーションがあるためここで飛行機の状況が確認できます。食事をしてゆっくりしていましたが、2時過ぎにはさすがに飽きたので、早めですが駐車場に向かいます。15分ほどで到着、予約をしておいたのですが予約が入っていない。なにやら波乱の予感です。駐車料金6500円ほどで安いです。 そして、3時には成田空港に到着してしまいました。とりあえずドルに両替(1ドル108円ほど)をして、テレビを見て暇をつぶします。集合時間の10分前になったので集合場所へ向かいます。集合時間には無事全員集合。今回の参加者は、小宮先生が急遽行けなくなったため7人と添乗の倉岡さんの計8人となりました。うち、前回の参加者が5人でした。チェックイン後、手荷物検査に向かいます。案の定フィルムがまたかかってしまいました。いつものことなので、いちばん上に入れてありました。定刻どおり18時45分、AA26便でいよいよブラジルを目指します。約8時間のフライトで9時40分シアトル到着、入国審査を済ませ、荷物を受け取り、税関申告をして、また預けます。乗り継ぎはめんどうです。
12時30分同じAA26便でマイアミを目指します。5時間ちょっとのフライトで20時50分マイアミ到着。次のAA905便に乗り継ぎます。
23時15分いよいよアメリカを後にして、ブラジルを目指します。リオデジャネイロに近づくにつれてだんだん雲が厚くなっています。約9時間のフライトで28日の10時30分リオデジャネイロに到着です。前回のつもりで、時差12時間でわかりやすいと思っていたら、空港の時計が1時間違います。サマータイム中のようです。入国審査、税関申告をして乗り継ぎます。税関審査のボタンを押して赤いランプがついたら手荷物検査というのは、使用していませんでした。
12時45分ちょっと遅れてAA905便で最終目的地、ベロホリゾンテへ向かいます。1時間ちょっとのフライトで14時到着です。フライトだけで約24時間、乗り継ぎを入れると31時間にも及ぶ長旅の末、やっと到着です。ふー。 現地の添乗員と合流、とりあえず、空港でドルをレアルに換えます。この1月に海外渡航情報でレベル1の注意喚起がめでたくでましたので、一応、周りに注意します。銀行に行くとめちゃくちゃ手数料が高い。一回につき十何ドルとか言ってます。ベロホリゾンテの町まで行けば闇の両替屋がありレートも良いんですが、1時間のロスになるので、みんなのお金をまとめて1回で換金します。1ドル1.7レアルほどです。1年半のうちにだいぶレートが変わっています。うっかりすると1日で3割くらい変わってしまうかもしれません。20人くらい乗れるバスで、宿泊先のカラッサを目指します。途中、水を買うためスーパーへ寄ります。水、ガラナ、ビール(必需品)を買い込みます。それと、おみやげ用にインスタントラーメン(変なアジですがメーカーはニッシンです)を購入。スーパーはどこへ行って寄っても楽しいです。
バスに揺られること3時間ほどで本日の宿泊地カラッサへ到着しました。雨の世界です。雨季なのでスコールのように時々雨が降るのですが、年一回、一週間ほど続く雨の時期に当たってしまったようです。
今日の宿泊は教会で、ホテルのようになっています。現在、夜7時、7時45分までしか食事ができないということで、急いで食事をします。何でもその後ミサがあるそうです。食事は、バイキング形式、ビールが1レアル、ここで作っているジャポチカバのワインが1瓶5レアル、安いです。このワインなかなかおいしいので、おみやげにします。今日は疲れをいやすため早めに寝ます。・・・。 ・・ん? ・・・呼んでる。そー、ここはオオカミがでるんです。餌付けしていてすぐ近くにでてきます。でかいです。立ち上がると人の背の高さくらいあります。ほんの10メートル先くらいまできます。ただ、ニホンオオカミをイメージするとかなり違います。色は茶色で、キツネを数倍大きくしたような感じです。 いよいよ明日は、周辺を調査します。雨がまだ降り続いています。
【Caraca : 29 January,2000】
いよいよ今日から食虫植物を探します。午前7時30分朝食です。目玉焼きを自分で作りパンにはさんで食べます。コーヒーを飲んで暖まって、午前8時いよいよ出発です。まだ、小雨が降っています。まず、カメラにビニール袋をかぶせて、なるべく濡れないようにします。合羽を着て出かけます。ゴアテックスですが蒸れて暑いです。
まず最初に前回行けなかった池の方を探してみます。20分ほどで池に到着しますが何もありません。池の縁を探してみます。なかなかありません。パエパランツスが水没しています。 !!! 蛇だー!! 大きいです。体長1.5メートル、太さ直径10センチはありそうです。ニシキヘビのような大きさです。毒蛇みたいです。あぶない、あぶない。 何もないので引き返します。池の水が増水していて向こうにいけません、1人が無理して渡ったところ、ドロセラを発見しました。コモウセンゴケみたいなのです。
[ 20°06.171′S 43°29.661′W ]
ふと見ると、朝通ってきたところにU.pusiraが花をつけています。灯台もとくらしです。引き返して、前回の滝の方へ行ってみます。かなり滝が増水しているのが見えます。 前回と同じく滝へ向かう途中でD.communisとD.montanaを見つけることができました。D.communisは垂直に土手が切れた所に生えています。途中、道がくずれている所がかなりあります。滝手前の道の脇の水路のような所にU.pusiraが花を着けています。しかし、U.nervosaは見あたりません。良く探すと草の中からウトリクラリアのクリーム色の花が上がっています。花茎の高さが50センチほどあります。U.hispidaです。葉を見ようと掘ってみますが、草の中で確認できませんでした。
滝へ行く道は大きく崩れていたり、滝も増水していて渡れそうにないのと地図の場所と違っているようなので、別の場所へ行くことにして、ここを後にします。なんかなごりおしいです。滝の右上までは行けそうなのですが、前回は滝の上を左に、落ちている縁を渡ったんですが、今回それをやると50メートル下の滝壺に落ちると思います。しかし、左上にはU.pubescensがあるので見に行きたいんですが、残念です。あと、U.reniformisがあるかもしれないんですが・・・。
教会から別の道を行き、奥の院の方に行くんですが、ちょうどお昼になったので教会で昼食をとります。外で食べる予定でいたんですが、雨のためここで食べてしまうことにします。サンドイッチが2つ、バナナ、チョコ、ガラナ、ビール、食べきれない。
つぎは、山登りです。30分ほど登ると廃墟になった建物があります。さらに、その奥に進みます。水の湧きだしているところにU.subulata(or U.pusira)が花を付けています。さらに、高度を増して行きますが、結局他には何もありませんでした。ただ、サボテンは珍しいのがありました。実がなっていたので実を持ち帰ります。ワシントン条約、付属書2該当ですが確か種子は対象外です。
時折、雨が降ってきます。そろそろ、下山します。そろそろ、教会へ着こうというところで、行きには気づきませんでしたが、道のシダにハチドリの巣が下がっています。卵が2つ産んであります。親が鳴いています。写真を撮ろうと待っているとすぐに戻ってきました。巣におかしな入り方をしています。エビ反りで卵を温めています。巣から頭と尻尾が出ていてお腹だけ巣の中です。ほとんど人を怖がらず、人が動くと飛び出しますが、すぐに戻ってきます。結局、1メートルほどのところで撮影できました。
本日はこれで終了し戻ります。雨で、びしょびしょです。濡れたというより合羽のため汗をかいたというのが正しいです。シャワーを浴びて、土産を買います。特別にこの時間に開けてもらっています。Tシャツ、ジャポチカバワイン(ここで作っています。珍しいです)、オオカミバッチ(ここに出てくるタテガミオオカミので珍獣だそうです)ジョッキ(安い2レアル)を購入しました。
食事の後、植物を洗います。今回はバケツ、ザル、針金を持参しました。洗って、水苔に包みビニール袋に入れて、名前を書き植物検疫、税関に備えます。今回は、食虫植物よりパエパランツスのほうが多いです。明日は、Diamantinaに移動です。雨がまた降っています。
本日の発見種 D.communis, D.montana var.tomentosa, U.pusira, U.hispida
【Caraca > Diamantina : 30 January,2000】
きょうは、ディアマンティナまでの移動となります。7時30分朝食をとり、8時30分出発です。現在のブラジルは、7時頃明るくなって、日暮れも7時頃です。今日は、かなりの距離の移動になります。天気は曇りで、時々、雨が落ちてきます。 移動の途中で、ドライブインのような所に寄ります。そこの横の釣り堀のようなところで釣りをしているのをみているとなんかすごく大きな針を使っています。餌はというとビスケットみたいなのを使っています。引くんですけど、とうとう釣れなかったためどん魚がいるかわかりませんでした。 また、山道では子供たちがワラビを売っています。日本のワラビよりかなり大きいです。
4時30分やっと到着です。ちょっと入り口がわからなくて迷いましたが、前回と同じ場所に到着です。すぐにバスを離れG.aurea, D.graminifoliaの所に向かいます。U.pusiraがあちこちに花を着けています。前回よりかなり水が多く田んぼを歩いているような所もあります。草むらの中からG.aureaの花が上がっています。前回はゲンリセアがあるのはわかりましたが種類まではわかりませんでした。G.repensもあります。また、前回はあるということはわかっていたんですが発見できなかったG.violaceaも花を着けています。
G.graminifoliaは岩のくぼみにのみ生えています。かなり他の所に比べ乾燥している場所です。かなり乾燥には強いようです。草むらの中のD.communisが立ち上がっていて、まるでD.intetmediaのようです。田んぼのようでかなり足を取られる所に、白花のU.amethystinaが花を上げています。 サボテンがありますが前回と違って実が成っていません。食用にできるようなのでちょっと食べてみたかったんですが残念です。あっと言う間に1時間30ほどが経過し、そろそろホテルに移動します。時折、さっと雨が降ってきます。
ホテルは前回と同じ場所です。早速、バケツとザルを使って植物を洗います。ここは、洗面所の排水が悪くすぐに詰まってしまいます。前回でわかっていたため、持ってきた針金が役にたちます。食事の後もまだまだ、洗います。 やっと洗い終わって、サウナに行って、ビールを飲みます。サウナ上がりにプールサイドで飲むビールはうまいです。
本日の発見種
D.communis, D.graminifolia, D.montana var. montana, D.montana var. tomentosa, G.aurea, G.repens, G.violacea,U.amethystina, U.nana, U.praelonga, U.pusira
【 Diamantina : 31 January,2000】
きょうは、ディアマンティナ周辺を調査します。7時30分朝食です。バイキングで栄養をつけます。8時30分出発です。まず、今日はCristais waterfallを目指します。しばらく走ったところで、あれ、なんか変。GPSの指している方向と逆です。どんどん離れていきます。この道は、前回来て何もなかった所です。すぐに戻ります。途中いろいろな人に聞きながら行きますが、また道を間違えてしまいました。ブラジルで道を聞く場合には、何人かに聞かないとだめだそうです。こちらの人は知らなくてもぜったいに知らないとはいわないそうで、間違っていることを教えられるそうです。迷ったあげくやっと滝への道に入りました。所々、道が水で削り取られています。
やっと到着です。滝への途中の所を探します。前回、川があったのはわかっていたんですが、坂を登ってみると滝のようになっています。縁にD.villosaがあります。しかし、この1か所以外の場所にはありません。何ででしょうか。さらに登とU.pusira、U.nana、U.tricolorのようなの、D.communis、などいろいろあります。そこからまた少し行くと、水が湧いている原っぱといったところにでます。D.communis, D.montana とはちょっと違うドロセラなどもあります。G.violacea、G.filliformis や名前のわからない紫花のウトリクラリアが、2種類。そこらじゅうにあります。まさに楽園です。パエパランツスもここだけでかなりの種類あります。ここをもっと上まで時間をかけて見てみたいところです。今日もまた、時折さっと雨が降ってきます。残念ながら時間です。
もう少し先の滝の所まで行ってみます。10分ほどで滝に到着です。集合時間を決めて思い思いの所に散っていきます。 まず、前回、花柄だけになっていた、U.neottioidesの所に行ってみます。今回、雨季の姿がどうなっているか楽しみにしていたものです。前回、川より高い位置にあって、水がほとんどなく川の水位がここまで上がるのかと思っていたのですが、そうではなくて、山側から別の流れの川ができています。そして、流れの中にU.neottioidesが白い花を咲かせています。これはすごい、岩にしっかりと張り付いています。まさに、海藻のような感じです。はがすことができません。おもしろい生態です。しかし、栽培は難しそうです。たぶん、水が流れている所以外では栽培不可能のように思われます。
もう少し奥へ移動します。滝も増水しています。水の湧いているところにウトリクラリアが咲いています。D.montanaもあります。アップダウンがありかなり時間がかかるためあまり遠くまで行けません。そろそろ時間になるため戻ります。まだまだ、奥の方まで行ってみたいです。これで、ここを後にします。
次は、前回だいたいの場所はわかっていたのですが、牧場内のため入っていけなかったところに行ってみます。朝、道を間違えたところから入っていった所です。GPSデータをもとにだいたいの場所を特定します。ちょうど2つある山の左の山のあたりのようです。入っていきたいんですが、路線バスがすぐそばで故障して止まりました。牧場の柵の中へ入っていかないと行けないので、バスが行くのを待ちたいのですが、なかなかなおりません。しょうがないので、先まで行ってUターンしてくることにします。先で待っているとバスが通過したため戻ることにします。戻ってGPSで計ると今度は山と山の間をさしています。そのあたりを目指して入っていきます。ここにはD.graminifoliaがあり、それを探します。針金をくぐって600メートルほど先を目指します。目標の山に到着、GPSは山の間のもっと先を指しています。水の湧いているところにG.aurea、D.montana、紫の花のウトリクラリアが咲いています。
[ 18°17.877′S 43°44.145′W ]
GPSの地点に到着しました。山と山の間の原っぱです。昨日の所ではD.graminifoliaは岩に着いていましたので、近くの岩場を探してみます。なにもありません。火事で燃えた後があります。服がかなり汚れます。あーーー、長靴が・・・、枝が刺さってゴムに穴があいてしまいました・・・・・。13000円のゴアのながぐつが・・・・・・・。ふんだりけったりです。
山からの流れの中にU.neottioidesが咲いています。やはり流れが必要なようです。水は茶色でタンニンが含まれているんでしょうか。そろそろ戻ります。戻る途中、みんなが原っぱでD.graminifoliaを発見していました。こんな所にあるとは。GPS
の地点にから30メートルと離れていません。昨日の生え方にとらわれずにその周りを探していれば長靴に穴をあけなくてもよかったのに!!。ここは、他の場所に比べると、やや乾燥しています。D.graminifoliaは乾燥には強いようです。
そろそろ夕暮れも近づいてきたので、ホテルに戻ります。遠くに虹がかかっています。
本日の発見種
D.communis, D.graminifolia, D.montana var. montana, D.sp."Congoensis", G.aurea, G.filiformis, G.repens,
G.violacea,U.amethystina, U.laciniata, U.nana, U.neottioides, U.pusira, U.purpureocaerulea, U.simulans, U.tricolor?
【 Diamantina > Sera do Cipo : 1 February,2000】
きょうは、ディアマンティナからシポ国立公園へ移動します。前回とは違う道を通るため、早めに出発します。7時00分朝食、8時00分出発です。朝7時ではやっと明るくなった頃です。
シポへ向かうと途中で、前回、D.villosaのあった川のところを調査します。1時間かからず到着です。すぐに、あった場所へ向かいますが、な・なんと柵が。川側に牧場の柵が広がっています。しかたなく、川を渡って川の反対側を歩いていきます。冷たい、昨日、木で長靴に穴があいてしまっていたんでした。そして、川の土手の垂直に切れた場所にあったところへ来ましたが、ない!!、川の水で土手が削られています。仕方がないので、次にあった場所へ向かいます。途中、D.communisがありました。前回の場所に到着、前回かなり乾燥していた場所でしたが、今でも、わりと乾燥しています。そして、D.villosaは健在でした。ここのD.villosaは真っ赤でたいへん綺麗です。そばにD.communisが1株花を着けています。この時期にはドロセラはあまり花を着けていません。乾期には、すべてのドロセラが花を着けていましたのでドロセラは乾期が花盛り、ウトリクラリア・ゲンリセアは雨季が花盛りのようです。写真撮影して先を急ぎます。
もどりぎわバスを止めた橋のすぐ近くでもD.villosaを発見しました。やはり土手の切れたような所に生えています。バスにもどりますが、運転手がいません。先の村へ行っているようです。すこしそばを散策します。そばに、アクティブ・プランツがありました。オジギソウと同じ様に葉にさわると、葉が動きます。棘がすごいのですが、しばらくさわりまくって遊びます。なかなかおもしろいです。村の子供たちに運転手を呼びに行ってもらったためしばらくして、運転手が戻ってきました。この先時間がどれくらいかかるかわからないので、先を急ぎます。戻って、別の道を行きます。
今日はほとんどダート走行です。所々雨で道が削られていたり、穴があいていたりして道の悪いところがかなりあります。ここを抜けるのはかなり時間がかかりそうです。ここは、初めて通る道なので何か新しいものが有るかもしれません。数時間走ったところで、車を止めて調査します。
[ 18°38.342′S 43°39.218′W ]
車からも黄色いU.subulata(or U.pusira)の花が見えます。D.montanaとG.filliformisがあります。山から水が浸みだしている所です。山の中腹でD.villosaと思われるドロセラを発見しました。ちょっと葉が短いです。緑っぽいです。石灰岩(観水石を大きくしたようなもの)がゴロゴロしている所に生えています。パエパランッスも大きいのから小さいのまでいろいろあります。この辺はなだらかな山がいくつも連なっているようなところです。あまり時間がないので、ここを後にします。
昼過ぎやっと中間の村に着きました。時折雨が落ちてきます。先を急ぎます。少しうとうとしていると、おーーーー!!!!。バスが斜め・・・・・。坂の途中で登り切れずに・・・・。ブラジルの土は細かく雨が降るとつるつる滑ります。大した坂ではないんですが、登りません。みんな降ろされて、もう一度トライです。ゆっくりとバックというか、滑り落ちて、勢いをつけて登ります。やっとバスが登りました。また乗り込んでシポを目指します。 もう疲れました、ようやくあと少しです。道を作り直していますが、見覚えのあるところです。
午後4時前やっとKM128到着です。集合時間を決めて、みんな散っていきます。D.chrysolepisの所へまず向かいます。山はかなり水分が多く水が湧きだしています。しかし、草丈が低くなっています。ありました。
D.chrysolepisと1年半ぶりの再会です。しかし、小さくなっています。一回枯れて、根本からまた伸びたようです。根伏せができるようです。かなり、びしょびしょで水に浸かっているものもあります。花は咲いていません。乾期にだけ咲くようです。
時間がないので、誰も行っていない方へ行ってみます。馬がいます。ここも牧場のようです。ガガラヘビがいる!!・・・・・。と思うようなカエルの鳴き声です。D.montana、U.pusira、紫のウトリクラリアなどがあります。かなり歩いて来ましたが、新しいものは見つかりませんでした。残念ながら時間なので戻ります。もう少し行って見たい気がします。バスの所へ戻ると別の場所でG.uncinataが見つかっていました。宿まで1時間ほどかかりますので、ここを後にします。また、明日じっくりここを見ることにします。 薄暗くなった頃やっと宿に到着です。滝の音が大きく増水しているのがわかります。チェックイン後夕食になります。部屋から食堂へ向かいますが、廊下にヘビです。赤と黒のヘビで、20センチほどですが、どう見ても毒蛇です。これに噛まれたら、この旅行は終了です。建物内に入ってきていますので、ちょっと怖いです。従業員がモップでたたいてから、ちりとりに入れて持っていきました。毒はないといっていましたが、絶対毒蛇です。(このヘビはクサリヘビで猛毒だそうです。)
食事の後、日課の水洗いをして明日に備えて寝ます。夏ですが、あまり陽がでないためか少し寒いです。20度前後でしょ
うか。
本日の発見種 D.communis, D.montana, D.villosa, G.repens, G.uncinata, U.laciniata, U.pusira, U.tricolor
【 Sera do Cipo : 2 February,2000】
きょうは、シポ国立公園を調査します。7時30分朝食、8時30分出発です。食事の前に滝を見に行きます。かなり水量が多く滝を渡ることができません。石が滑ります。靴底が堅く合っていないようです。いたーーーー。やってしまいました。カメラを岩にたたきつけ、転びました。滝に落ちなくて良かった。もう近づきません。
食事後、朝8時30分出発しますが、日本へ電話をかけるため2キロほどの所にある電話局?へ寄ります。この辺は、海外へは電話できない地域で、ここからしかかけることができません。なかなかかからず、結局1時間ほどここにいることになりました。連日の水洗いの結果、日本から持っていったペーパータオルも底をついてしまったため、お店をのぞいてみます。運良くペーパータオルがあり、すぐに買い込みました。
やっと出発、1時間ほどでKM123に到着です。ここで、公園の管理施設に寄りますが、管理官がいないようで、IBAMAに電話したりしますが、通じないようです。場所はだいたいわかっているので移動します。柵が新しく張り巡らされています。それらしい所から入りますが、どうもだいぶ手前のようです。ここにも、Paepalanthus bromelioidesが生えています。中を歩いて移動します。谷の所にウトリクラリアが50センチほど花茎を上げて、黄色い花を着けています。田んぼのようなところで、草の株を踏み外すとずぶずぶ潜ってしまいます。2つほど谷を越えてやっと目的の道に入りました。
[ 19°14.851′S 43°30.789′W ]
Paepalanthus bromelioidesがかなりあります。花を着けていますが、種はできていないようです。前回はほとんどわかりませんでしたが、今回は葉の下に古い葉が残っていて丸くなっているものがあります。食虫植物研究会の会誌でみた写真とほぼ同じ状態です。Paepalanthus bromelioidesは、根を横方向にもかなり広く広げているため、栽培には広い鉢が必要と思われます。また、根がまっすぐ放射状に伸び、あまり細根がないため、どうも栽培は難しそうです。また、下の古い葉を取り去ると新しい葉もぼろぼろと取れてしまうため葉がバラバラになってしまいます。古い葉が支えになっているようなので、残しておかないといけないようです。ここには、D.montanaやなんだかわからないドロセラ、紫のウトリクラリアU.pusiraなどもあります。また、Paepalanthus bromelioidesを食べている毛虫までいました。
ここから、ここだけにあるジャイアント・ベロジアの生えている先端を目指します。40分ほどで到着、休憩しますが、雨がさっと降ってきたため、すぐに引き上げます。帰国後、ビデオをチェックしてわかったんですが、この辺のPaepalanthus bromelioidesなど全くビデオが回っていませんでした。雨のため調子が悪くなってしまったようです。引き上げると、バスが入り口の所まで来ていました。
[ 19°14.797′S 43°31.262′W ]が入り口です。
前回、チェックし忘れたため遠回りしましたが、いろいろ見られて、かえって良かったかもしれません。 次に、昨日のKM128へ向かいます。到着後、集合時間を決めてそれぞれの方向へ散っていきます。今日は、G.uncinataがあったあたりへまず向かいます。沢沿いに探していくと、ありました。いっぱい花を上げています。花茎が50センチぐらいに伸びて紫の大きな花を着けています。しかし、緑の葉は見あたりません。この種は、ほとんど緑の葉は着けないそうです。掘ってみるとらせんの白い大きい茎がでてきますが、ぽろぽろ、とれてしまいたいへんもろいです。かなり栽培は難しいと思われます。種も一緒に実っていました。ここは、かなり水気の多いところで水が浸みだしてきていいます。G.violacea、紫のウトリクラリア、U.pusiraもあります。沢の所にU.tricolorのようなウトリクラリアらしきものが生えていますが、かなり葉が堅いです。 あ・・・、またヘビです。50センチほどの緑のヘビです。毒は、わかりませんが、なさそうな感じです。
さらに、下の方へ探しますが残念ながら新しいものは見つかりませんでした。このころは、食虫植物とあまりに多くの種類があるパエパランツスの2つのものを探し回っていました。パエパランツスもこれだけ種類があるとたいへん興味深いです。そろそろ時間のため引き上げます。明日は、いよいよアメリカに向け出発です。
本日の発見種
D.chrysolepis, D.communis, D.montana var. montana, D. sp. "Cipo", G.repens, G.uncinata, G.violacea,
Paepalanthus bromelioides, U.amethystina, U.laciniata, U.pusira, U.nana, U.praelonga, U.tricolor
【 Sera do Cipo > Belo Horizonte > Rio de Janeiro > Miami : 3 February,2000 】
きょうは、IBAMAに行ってからピンガを買ってマイアミへ飛びます。8時に朝食、9時出発です。食堂の前の木に猿が来ています。バナナが餌台に置いてあり、それを食べに来ています。2メートル位の近さに寄っても逃げません。 食事後、土産物屋に行きますが、閉まっています。土日にしか開いていないようです。話を聞くと、昨日の電話局(郵便局も兼ねているようです)にいるみたいで、特別に開けてもらうことになりました。観光地のためみやげがかなり高いです。Tシャツはすぐに売り切れ、後はめぼしいものはそんなにありませんでしたが、どうしても1つほしいものが、それはベルというかチャイムというか、ただの、アルミニウムパイプを何本か切て、吊してあるだけなんですが、実に良い音がします。ただ長さが長い。バックに入るかが問題です。いちかばちか買ってみました。55レアルとちょっと高いです。 買い物も終了し、IBAMAへ向かいます。IBAMAとはなんの略称でしょうか?。ここではシポ国立公園を管理していて、ここでお金を払って公園内へ入ります。ここには、研究施設もあるようです。ここから山の方へ入っていけますので、1時間半ほどで見てきたいと思います。長靴はパッキングしてしまったので、トレッキングシューズで歩きますが、水たまりが多くてたいへんです。アリ塚を作るアリが大移動しています、また、新しいアリ塚を作るんでしょうか。なかなか珍しいようです。
1時間ほど歩いて先の方まで来ましたが何もありません、山まではまだ、数時間かかりそうです。もう戻ります。 次にピンガの工場へ向かいます。ピンガはブラジルの代表的なお酒です。40度くらいあるかなり強いお酒で、サトウキビから造ります。ここの工場で買ったのが、安い上にすごくおいしかったので、また、寄ります。ビンは他のお酒のビンを集めてきて、バナナの皮を巻いたものです。700ミリリットルくらいで3レアル(200円くらい)と非常に安いです。
宿にいったん戻って、荷造りして1時出発です。おみやげのパイプがバックに入りません。長さは斜めにすると入るんですがバックの口が小さくてなかなか入らないのです。もう、強引に何とか押し込みました。パイプの周りにワイン、ピンガ、植物など配置して無事パッキング終了。今回もペットボトルには重宝しました。
いよいよ出発です。お昼は途中でとります。2時間弱でレストラン到着です。ここで、現地旅行社の社長と落ち合いました。カラッサにだれかさんが忘れた、パスポートを届けてくれました。食事をしていると、雀が飛び込んできます。のどかです。食後に時間があるので、近くの湖に歩いて行きます。食虫植物を探しますが何もありません。しばらく、釣りをしている親子を見ていました。そろそろ、ベロホリゾンテへ向かいます。
5時30頃には空港に到着、チェックインしますが、問題です!!!。なぜか全員、手荷物検査です。やば・・・。まいりました。なかなか、始まりません。どうも、通訳等なしに英語かスペイン語かポルトガル語で答えられないと、検査ということみたいです。まず、3人バラバラに部屋に連れて行かれます。残った人は、様子をうかがいます。かなり時間が、かかっています。心配です。ん・・・。出てきました。特に問題ないようです。順番が回ってきました、検査に行きます。職員がバックの中身をひとつづつ出して調べます。植物が出ますが、写真を撮り、かたことで説明して終わりです。あと、例のアルミパイプの説明です、ホワイトボードに書いて説明して、終わりになりました。かなり時間がかかりましたが無事終了です。特に問題はありませんでした。ただ、荷物がぐちゃぐちゃです。破損とかが心配です。どうもこの検査は、アメリカンエアラインの検査のようです。バリグブラジル航空なんかは何にもなかったのに。
20時50分リオに向けて出発です。1時間ちょっとでリオに到着です。1時間30分ほど乗り継ぎに時間がありますので、ちょっと買い物をします。ここで、レアルを全部使わないと、次は紙屑かもしれません。 23時45分いよいよマイアミに向けて飛びます。マイアミには、明朝到着です。
【 Miami : 4 February,2000 】
いよいよマイアミに到着です。朝、5時過ぎです。空港到着後、荷物をピックアップします。1人先に1日早く帰国しますが、荷物が出てきません。ロストバッゲージです。成田で出るかもしれないと言うことで、そのまま帰国します。絶対に出てこないと思います。 残りの人は、通関しますが、途中でウィルスチェックに回されます。なんでチェックしているんでしょうか。たしかベネズエラの帰りも回されたような気がします。
無事、入国、通関も終わりました。バスに乗り込みますが、まだ、暗いです。とりあえず、ファミリーレストランで明るくなるまでお茶します。明るくなったので、エバーグレースへ向かいます。30分ほどでもうエバーグレースに入っています。適当な川の所に停めて調査します。川には、U.foliosaがたくさんあります。U.gibbaもありました。今回の旅、初めてのU.gibbaです。前回はブラジルであれだけあったのに、今回はほとんどありませんでした。U.foliosaはたくさんあります。その中にU.purpureaがいくつか、からまっています。メダカがいっぱいいます。こっちの方を持って帰りたいです。
移動します。こんどは、エアボートツアーに行きます。特別に植物が見れるよう交渉して出かけます。が、結局普通とほぼ同じような内容でした。特に珍しいものもありませんでした。U.foliosaがあっただけでした。いつもながら、ワニにマシュマロをくれていました。
レストランに移動して、ワニの肉を試食してみます。あと、ついでにカエルもいただきます。なかなか、おいしいです。 レストランの前も調査します。いました、大きいワニです。1.5メートルはあります。近づいていきましたが、10メートルぐらいのところで逃げてしまいました。アリゲーターは、近づいていくと逃げるそうで、クロコダイルは逆に向かってくるそうです。U.foliosaとU.purpureaがいっぱいあります。U.foliosaの赤くて捕虫嚢のいっぱい着いているのを持ち上げたところ、どろどろしています。すごい状態です。川には大きいガーがいます。 ここを引き上げ、次にフェアチャイルド・ボタニカルガーデンへ行きます。ここはかなり広く、きちんと見るには時間がかかります。バスに乗って園内のツアーに行きます。いろいろな植物が植えてあります。売店には、植物関係の本がいっぱい売っています。我々が通った後には、食虫植物の本は跡形もなくなくなったのは、言うまでもありません。 これで、食虫植物を見つけるのはすべて終了です。ホテルに戻って、チェックインします。ホテルは空港から0分、たいへん便利です。夕食は、最後なのでカニをたらふく食べに行くことになりました。ここは、ロライマへ行ったときにも寄ったところです。カニをたらふく食べ、ホテルへ戻っていよいよ、帰国のための準備をします。種名のチェック、仕分け等して、成田に備えます。明日は、いよいよ日本へ出発です。
本日の発見種 U.foliosa, U.gibba, U.purpurea
【 Miami > Seattle > Tokyo : 5 February,2000 > 6 February,2000 】
ついにこの旅も最後になってしまいました。5時30分バッゲージダウン、5時40分フロントに集合です。このホテルは空港内ですので、移動に時間がかからず便利です。また、十数時間のフライトです。 7時30分シアトルに向けて出発です。
あれ?・・・ 予定より20分早い。早く出発したのは初めてです。5時間半ほどのフライトで、10時シアトル到着です。乗り継ぎに2時間半ぐらいあります。買い物をして時間をつぶします。
13時前、いよいよ日本に向けて出発です。8時間半ほどのフライトで15時半すぎ成田にやっと到着です。予定より早く着きました。荷物も無事到着、さらにマイアミでロストになった荷物まで出てきました。
いよいよ、植物検疫です。荷物の中から植物を取り出します。みんな通関、検疫した後で向かいます。検疫台に植物を出しますが、植物の科名と数量ということで、検疫台を占拠して数を数えます、約30分やっと数え終わりました。今度は、種名と数量のメモを持ってくれば早く終わるとのことでした。種子はキロ単位で数えるそうです。検査はというと、植物が痛むからということで透かして見たりしただけで、中を見たのは1つくらいでした。ワシントン条約関係も聞いてみましたが、それは税関の仕事なので、税関で聞いてくれとのことでした。植物の袋に検査済みを張って終了です。
いよいよ次は通関です。10番の検査台へ向かいます。パスポートを出して、2,3質問に答えて、植物の検査済みのシールをちょっと見て終了です。そのまま通ってしまいました。いっものファイルが出てきたら、いろいろ聞きたかったんですが残念です。また次の機会に質問してたいと思います。
駐車場に電話します。がーーーー。予定に入ってない。預け票を見るとなんと明日の帰国予定になっています。預けるときからケチがついていましたが、やっぱり今回は駐車場でトラブルです。しかし、無事車を受け取りうちに帰ります。でも、まだ早いため、ちょっと新宿で買い物へと消えて行きました。
余談ですが、帰国後の地獄は次の日で、植え込みに10時間、夜中の2時過ぎまでかかってしまいました。ただ、今回は綺麗に植物を洗ってきたため、かなり枯死すると思われるのが残念です。長くなりましたが、これで報告を終わりにいたします。また、いつの日かブラジルを訪れたいと思います。