ピンギキュラの播種方法について

新谷明雄

播種の方法はいろいろありますが、当方では次のようにしています。
採取後すぐにフイルムケースに入れ武田のジベラ錠(種無しぶどう用で5錠入り千円ぐらい)のかけらを、みみかき一杯程度(3mm角ぐらいです。高い薬ですので1錠取り出し別のフイルムケースに入れきりで、つついて粉砕しておきその都度使っていますので経済的です。ただし残りは湿らないようきっちりとふたをして乾燥剤の入った缶に保存すること)加え、水を半分弱入れてふたをして、よく振った後1日置きます。そして3号のビニールポットに、なんでもよいが日向土を1/3程度入れた上にベンレート(消毒)1000倍に漬けておいた細身の水苔を厚さ2cm程度敷き詰めて、その上に蒔きますが均一に蒔くためには種の入っているフイルムケースに水を補充して一杯にしてから、ポットの中心部からうずをまくようにして流します。その後は発芽するまで日陰で腰水1cm弱にして管理します。あまり日当たりが良すぎると水苔の表面が青くなりランソウが殖えて発芽の妨げになるので薄暗いところに置き、毎日覗いて1つでも発芽してきたら明るい場所に移動します。苗が込み合って来てからシャーペンの芯を長く伸ばして(ピンセットより便利)間引くようにしてひっかけ、他に移植しますが、ほとんど根は伸びていないので新しい水苔にそっとのせるだけで充分です。葉や芽に傷がつかないでいいです。そうすれば2鉢分できますので危険分散できます。その後の移植は葉が重なり合うようになってからします。当方にもモクテズマエの交配種がありますが常にコンポストが濡れていないと元気の出ないものもあります。あとは苗の様子をみて対処して下さい。
関東の方はパーライトを使っておられますが病虫害の心配がないのでいいなと思って試してみましたが、軽い土なので難しく、たとえば 水の注ぎ口をつくるとかの工夫がいるように思います。採り蒔きの場合必要ないと聞いていますが、いずれにしてもジベレリン処理は効果があると思います。発芽はメキシカン系では早くて2週間、遅いものは1ヶ月から2ヶ月くらいです。交配、セルフで2年間で70ほどやりましたが70%ぐらいの成功率です。しかしあとの管理と置き場所に苦労しています。アグナタ×エマルギナータ、逆交配をお含めて広い場所を占領しています。捨てるに捨てられず困っています。
ルテア,セルレアは遅く、忘れた頃に(2ヶ月以内)発芽、また高山性の交配を去年、今年とやってみましたが2週間で早々と発芽しました。こちらの方が成功率大です。当方では一応3ケ月置いて発芽しない場合は処分しています。