プラントハンター世界を行く
激闘の中南米編
アンデス山脈そしてメキンコ山中へ幻の植物を求めて

宮本 誠

プラントハンター世界を行く 2000年9月9日。15時関空出発、日付変更線を越えて12時間のフライト後、9日の17時、ロスアンゼルスに到着。取り敢えず宿を探していると、さりげなくバックパッカーホステルのチラシを渡された。$13安い!客引きの兄ちゃんに行き方を聞き乗り合いタクシーで$12払い、着いた所がハリウッドのど真中、取り敢えず、ここを拠点にして中古車捜しである。色々手を打つが安い車は見つからない。そんな中、相部屋に泊まっていた日本人と友達になった。
9月10日。午前中、中古車を当るがどれも高く手が出ない。半分諦めて、彼(哲也)に誘われてサンタモニカに行くことにした。地下鉄とバスを乗り継ぎサンタモニカに到着。白浜がどこまでも続く美しい海岸である。海と言えば軟派と言うことで日本人を探すが、男づれしかいないので哲也に海パンを有料$1で貸してやり、俺はキックスクーターで海岸を走ることにした。海岸の上は20mほどの崖になっており、その上が大陛大地である、海岸沿いには植物が数種自生している。
合流後ハリウッドを男同士でうろうろする。なんともまさまにならないこと。ホテルに戻ると,その日はパーティーだった。俺は適当に騒いでさっさとベッドに。他の連中は中々戻ってこず、俺もその日は熟睡出来なかった。
9月11日。中古車捜しで適当に歩き回ることにした。WESTハリウッドにボロ車屋があり$1.000のボロジープがあったがいまいち、夕方リトル東京に哲也と行く。晩に女の子が二人泊まりに来た。日本人同士仲良くなる。結局締めて明日出発することに。
9月12日。地下鉄とバスでグレイハウンドの高速バスでTijanaへ、料金は$20。アメリカの国境を越えると簡単な鞄のチェック。あっけなく入国をすます。確か入国スタンプがあるはずだが、どこでもらうか判らないのでアメリカ人に聞くといらないよだって、と言うことでTijanaのダウンタウンで客引きに捕まり付いていく。タクシーに乗リバスセンターヘ。そいつが割引交渉して少し安くなった。その分をよこせとうるさいので、$10ほど渡したが、中々帰らない。そうこうしているとバスが出発すると係のものが来て,やっと奴から離れられ、バスに乗り込む。ずっとバスの中、そういやまだ現地通貨に両替してなかったと思いだし、次の町までバス代の残り金で食事をすます。 9月13日。バスで一泊してまだ次の町に着かない。景色を見ながら時間を潰す。時折停まる休憩所で色々な物が売りに来る。適当に残った金で食事を買い、やっとMazatlanに着く。夕方だったので取り敢えずホテルへ。Pesos130だ。まあまあの部屋である。

9月14日。取り敢えずレンタカーを借りに行くが、カードが無いと貸してくれず、ボロタクシーで借りれそうなレンタカー屋まで行ってもらったが300Pesosとぼったくってきた。むかついたが払い、レンタカー代550pesos。これもばか高、取り敢えず一日借りて突っ走るが低地の湿地には何も無く落胆。標高2.000mまで来た。松林の湿地でやっとUtriculariaを見つけただけだった。山中でキャンプしようとテントを張っていると3人の男が車でやってくる。嫌な予感がする。こういうケース襲われるか親切なふりをして金をゆするのがおちであるが、こいつらは後者だった。テントを手伝おうとするがかえって邪魔で迷惑した上、金の請求、言葉がわからんふりしてその場は振り切った。

9月15日。誰もいない朝、少し辺りを調査し、後は帰る時間しか残ってないので、あやしい所だけ調査し急いで車を返しに行った、そしたら例のタクシー運転手が待ち伏せしていて、近奇ってくるしつこい奴。正直頭に来ていたので簡単なスペイン語で文句言って、タタシーには乗らずキックボードでバス停まで行った。そしてメキシコシティまでバス代を値切って、一気に向かう。
9月16日。どこまでも続くサボテン原野、時折丘陵地が見えPinguiculaが生えていそうな予感におそわれるが、バスは俺の意志を無視してひたすら走り続ける。徐々に標高が上がり陽も暮れて外は暗くなっていく。結局寝るしかなく、持ってきたJ-popを懐かしく聞きながら眠れぬ夜をおくった。

9月17日。徐々に明るくなり、景色が見え始めると、既に山岳地帯だった。曲がりくねった道を走り、3.000mクラスの山が目前に広がり、心が吸い込まれていきそうである。そしてまた無力な自分に引き戻される。それの繰り返しである。やがてバスは2.000mを越え、たまに停まるバスセンターで食事を取り、夕方にメキシコに着いた。Norte Tapoに到着。まずはホテルを探す。1件目は250Pesosと高く、他のホテルを訪ね、100Pesosのホテルに泊まった。部屋は余り奇麗ではないが、安いのとバスの長旅のせいですぐに部屋に入リー眠り。深夜空腹で目が覚めて外をふらつくと、屋台のバーガー屋があり、すぐ買い部屋でかぶりついた。辛くない、ずっと辛いものばかりで嫌になってたのでめちゃめちゃうまかった。

9月18日。早朝、Norte Tapoへ地図とOaxcaへのバスの時刻を調べ、で結局夕方出発。230Pesosが一番早いので、それまで地下鉄で行ける所の調査を開始。大学の横の荒れ地を歩くが何も見つからず、ぶらぶらしながら出発駅でぼーと2時間ほど時間を潰しバスヘ乗る。深夜Oaxcaに着き近くの一番安いホテルに泊まる。
9月19日。早朝Niltepecへのルートを探り、更にバスセンターで早朝中距離バスセンターを探す。散々迷ってたどり着いたのは半円形の野球場の半分ほどの広さのグランドの回りにチケット売り場と店が入つている。
まずはJecxtlanhuacaまでチケットを買い11時出発。6時間乗って乗換である。今度はボロバス。そして終点に着く頃には暗くなり、取り敢えずホテルヘ。

9月20日。いよいよNiltepecのバスに乗り込む。そして遠くに山が見えてくる。いくつもの考えが頭の中を過る。それは町から地図上では距離がありすぎるので行けないかも、行くルートはあるのかなど、結局はそうこう考えているうちに着いてしまった。そして唖然とする。近くに2000mクラスの山などないからである。食堂で休憩した後、道を訪ね、山のある方角に向かう。道は徐々に細く荒れていき途中で出会った人に山への行き方を聞くと、身ぶりで危険だと言われ嫌な感じがする。
そして二人のナタを持った自警団の様な人に行く手を止められ戻された。かなりやばい場所らしい。途中雨も降ってきたので町に戻リホテルを捜し、結局ずぶ濡れでホテルに着いた。

9月21日。朝から雨、荷物をホテルに置き、雨が上がった昼前に別ルートから再挑戦。川沿いにルートを取るがやはり道はなく、行き止まりになり休憩していると川で泳いでいた青年たちが突然やってきて、何やかんや聞いてくる。とにかく鬱陶しいのでさっさと抜け出したが、育年二人が後を付けてくる。嫌な予感がする。とうとう捕まり、道案内すると言い出して勝手に先導するがどうもあやしい。そして無人の小屋を確認して誘い込もうとした。当然そんな誘いに乗るわけがない。一人で進んでいくと、身振り手振りで盗賊があっちにいるから危険だなどと言い、藪の中へ案内する。ここで俺はこいつら完全に襲う気やと感じ、逆にぶっつぶすため誘いに乗って藪に入つた。奴らは回りに人がいないのを確認すると、ナタを持った奴が俺の手を掴み、倒そうとした瞬問、俺の逆襲が始まった。手をはねのけるとリーダーぶってた奴に渇を入れ、ひるんだ一瞬に空手の構えで奴を威嚇。すると二人とも逃げだし、一気に追いかける。頭に血が上っていた俺は捕まえて腕の一本か二本折ってやろうと思ったが、逃げ足が早く追うのを止めた。距離が空いて奴はこっちを見ている、俺はブルースリーの気分だったので、ポーズを決めてその場を去った。
ホテルに着き、オーナーにそのことを話した。そして地元の家庭料理をご馳走してくれた。彼はこの町でひどい目に遭った私に元気づけのもてなしをしてくれたのだろう。おかげで高鳴っていた気持ちも落ち着きを取り戻し、ここからの探索は諦め、早めに寝た。
9月21日。朝ホテル内で地図を広げ2.000m級の山へ行けるルートを探る。50kmほど南下した小さな町まで行くことにした。バスを乗り継ぎ、1.000mまで登るルートをタクシーでゆっくり進んでもらう。結局町に着いたが標高は500mしかなく、しかも雨。断念してキックスクーターで一気に下ると途中に大変美しいウマノスズクサが見つかり思わずデジカメで撮影した。あまりにも雨がひどいので途中からバスに乗り、乗り継ぎながらOaxcaまで向かう。Niltepecの手前で軍の検間があリパスポートに入国スタンプが押してなかったので、降ろされ、結局調べた結果必要なく、無事釈放。それぐらい知っとけよと思うがしゃあないと諦める。バスの旅の続き、しかし遠い。結局夜になり終点の町で一泊。

9月22日。早朝Oaxcaに向かい中距離バスセンターに着いた。Ixtlan行きのチケットを買い、出発は10時。1時間程待ち出発、まあまあのバスである。町を離れ徐々に山岳地帯へ何度も急カーブを過ぎ、一山越え橋を渡り又登り、そして12時着。
目前に2000mの山が見える。バックパックを担ぎルートを探る途中荷物が負担なので誰も使っていない廃虚小屋の横に荷物を隠し、とにかく急斜面を登る。山頂付近まで一気に2時間で登る。すると赤茶けた斜面が見える。直感でPinguiculaがあると察し、一気に向かう、あった!!P.moranensisが沢山。それに巨大なPinguiculaもある、これはP.heterophylla var alfreadeだ!!さらに山頂まで行くと、下から見えた銅像があつた。また元の道を戻り下っていく。P.stoloniferaはまだ見つからず、慎重に探す、少し行くと小さな谷が見つかり、何か予感がして入り込み、少し登った所にあった!P.stoloniferaだ!!全部で50株ぐらいある、しかし形態は一致したが特徴のランナーが出ていない、そして根を見て驚愕の事実を知る!!(次号に続く)