山梨県委員会の声明と政策

北富士演習場使用協定更改を行わないことを求める申し入れ

2008年 2月27日

日本共産党山梨県委員会 委員長 千葉信男

山梨県知事 横内正明 殿

  1. 防衛省地方協力局と南関東防衛局は、1月17日来県し、第8次北富士演習場使用協定の締結を申し入れてきた。県知事は、昨年2月議会において日本共産党の中岡県議(当時)の質問に対し「全面解消・平和利用を目指し、段階的縮小を進めるということを基本姿勢としておりまして、今後もこの基本姿勢を堅持してまいる所存であります」と答弁した。

    ところが2025年の山梨県の姿、2007年度から2010年度までの4年間に取り組む施策・事業の内容や数値目標を明らかにするとした山梨再生に向けた行動計画には、北富士演習場問題にはまったく触れていない。昨年12月議会の日本共産党の小越県議の質問に対し、県は「米軍の演習を含め使用協定の範囲内で行われている」と答弁し、使用協定更改を間近にひかえる2月議会所信表明においても触れなかった。

    こうした横内知事の姿勢は、事実上、演習場の恒久化に協力するものといわざるをえない。

  2. 第7次北富士使用協定の締結と同時期にイラク戦争が始まった。それ以後、北富士での沖縄県道104号越え本土移転訓練は3回(03年、05年、06年)行われたが、これはイラク戦争遂行のための訓練であった。

    そのことは(1)第7次北富士演習場使用協定締結の調印式で、嶋口防衛施設庁長官が「イラクで戦っている米軍の技量は演習場での厳しい訓練で培われる。その意味で、協定調印で円滑に使用できることを感謝する」と述べたと報道されていること(03年3月28日山日新聞)、(2)ハワイから沖縄に配備され本土で訓練した砲兵部隊がイラクの掃討作戦に参加していると米海兵隊が発表していること(04年11月28日「しんぶん赤旗」)からも明らかである。

    陸上自衛隊もイラク派兵のための訓練を行なった。2004年から06年まで陸上自衛隊は、北富士演習場駐屯地梨ケ原廠舎の国有地に設置されたサマワ模擬施設でFTC(富士訓練センター)による敵襲対応訓練を行い、訓練を行った部隊はイラクに派兵されている。

    そもそもイラク戦争は、世界を欺いて開始された国連憲章違反の侵略戦争である。イラクの大量破壊兵器保有がウソであったことは、いまや明らかである。米軍は無辜の市民を犠牲にする掃討作戦を各所で繰り広げ、イラク国民の激しい反発を招いている。戦争とイラク駐留に反対する世論が国際的に広がり、多国籍軍参加国からも撤退や段階撤退の表明が相次いでいる。

  3. キャンプ座間に米陸軍の新しい司令部を移設するとともに陸上自衛隊の新たな戦闘司令部を設置するなど、在日米軍と自衛隊司令部機能の統合がすすめられようとしている。07年3月に海外派兵を中心的任務とする中央即応集団が創設されるなど、海外派兵を主任務とする自衛隊の変革が行われている。こうした変革が行われている陸上自衛隊の全国各地の部隊が、FTCによる実戦的模擬訓練を、年間を通じて行っている。 こうしたことからサマワ模擬施設が撤去された後も、陸上自衛隊が北富士演習場で海外派兵のための訓練を行なっている可能性が高い。

    使用協定第2条では、米軍の演習場使用は日米安保条約第6条と地位協定にもとづくものとされている。た。しかし第7次北富士演習場使用協定期間中の米軍の訓練は、日米安保条約6条の「日本国の安全」「極東の平和と安全」のための演習の範囲を逸脱しており、使用協定違反であることは明確である。陸上自衛隊の演習も自衛隊法3条の「わが国の平和と独立を守り国の安全を保つ」とは無縁のものである。

    使用協定違反が明らかな以上、使用協定は更改しないことを求める。

以上

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