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2005年01月01日 〜 2005年01月10日



2005年01月10日

「火災によりビルが倒壊、消防隊員等が閉じこめられる」

 昨日14時頃、バンコク都内パトゥムワン区ローン・ムァン地区ラーマ6世通り沿い
にある自動車部品等を扱うユナイテッド・ユニオン・パート社の5階建て事務所兼倉
庫のビルから火災が発生、消防自動車12台を投入し消火作業にあたった結果3:30過ぎ
頃に概ねの消火作業を終え、消防隊員等がビル内の鎮火状況の確認及び現場検証の為
にビル内に入ったところで、ビルが倒壊し少なくとも7人がビル内に閉じこめられ行
方不明になり、内3人が昨日遅くまでに遺体で見つかった。

 倒壊したビルはツインタワー・ホテルの近くの高速線に沿った場所に建っていた。

 これまでの調べで倒壊したビルは4階建てで建設許可を受けながら、その後5階部分
を無届けで増床していた事が明らかになっている。
 

「津波被災の弱みにつけ込む海外投資家」

 アンダマン海沿岸6県を襲った津波により約50件あったホテルのほぼ全てが甚大な
被害を受けたパン・ンガー県タグワパー郡カウォ・ラック地区では、復興後に再度観
光客を引きつけるリゾート地になると踏んだ海外投資から、被害にあったホテル等の
弱みにつけ込み立地していた土地を安く買いたたこうとする動きが見られているとい
う。

 この動きは、多くの権利者が被災による損失の補填ができず破産してしまうと見た
海外投資家らが、その弱みにつけ込み将来性のある土地の権利を安く手に入れようと
しているもので、あるリゾート経営者によると中には昨年の実勢価格より75%も低い
価格で購入を打診してきた投資家もいたという。

 一方、ポーキン国務大臣は、津波被災者の為に民間から寄せられた義捐金の一部が
被災者の手に届くまでの間にくすねられ、中には空っぽの封筒だけになって被災者に
渡っていたというケースや、当局者若しくは当局者に化けた人物が自分の懐にお金を
入れるために募金まがいの活動をしているケースが報告されている事に関して、少な
くとも政府管轄の義捐金に関しては明確な手順が踏まれているため、その様な問題は
起こり得ないとした上で、民間に関しては必ずしも義捐金の流れが明確になっておら
ず、今後実態を調査した上明確な指針を作ると共に、途中で義捐金をくすねる行為や
津波被害に便乗して個人の懐に入れるために義捐金の名を語って現金を募集する様な
行為に対しては厳罰を持って臨む方向で臨むと語った。



2005年01月09日

 昨日、サッゲーウォ県内で行われた児童の日を記念したアクロ
バット飛行を終えバンコクの基地に戻る途上だった空軍所属の訓
練用の飛行機一機がサッゲーウォ県内に墜落し、空軍大将の子息
の16歳の操縦士(!)を含む乗員2人が死亡するという事故が発生
しています。
 

「定例政見放送を一時中止」

 タクシン首相は昨日朝放送された国民向け定例政見放送の中で、既に下院議員選出
総選挙の告示が為されている事に鑑み、選挙に関係する全ての階層に対して公正を期
するために総選挙が終了するまでの期間定例政見放送を一時的に中止する意向を明ら
かにした。

 また、タクシン首相は、定例政見放送を「政治的」に利用していると野党等から指
摘されている事に関しては、放送はあくまで「政府」の活動に関する正しい情報を国
民に伝えるためにオンエアーされてきた事を強調した上で、これまで可能な限り放送
内で「政治」に関する話題を排除してきたと語った。

 尚、タクシン首相が、「政府の活動に関する正しい知識を伝える場」を野党の発言
や政府に批判的な識者を一方的に批判する場としても度々「流用」してきたのは周知
の通りである。

 一方、タクシン首相は児童の日を迎えた事に触れ、国際社会に於ける知的レベル面
での競争に生き残るためにも、努めて読書に勤しみ、また勉学に勤しみ、そして脳を
活性化する為に大胆に考え大胆に発言するように努め新時代の若者を目指すべきであ
るとした。

 また、タクシン首相は、放送後に首相官邸で開かれた児童の日を記念した式典で、
ゲストとして参加していたテコンドーで銅メダルを獲得したヤウォワパー・ブラポン
チャイ選手が忍耐力と自信でメダルを獲得出来たことを例に出し、自信と知識と忍耐
力が将来の成功の鍵になると参加した児童等に訴えた。
* 因みに「大胆に考え、大胆に発言する」はチューウィット氏の
  選挙戦術のキーワードでもあります。
 

「パートーン・ビーチ、自然の景観を生かした再生を目指す」

 津波被害からの復旧が進むプーゲット県のパートーン・ビーチで、今後ビーチエリ
アに於ける日よけの傘やビーチ・デッキ・チェアー、ジェットスキーやバイク等の貸
し出しが禁止される他、飲料水等を販売する売店等の出店とを認めない方向で県当局
が動いている事がこの程明らかになった。

 これは、政府が進める同地域に於けるマフィア等の影響力の排除及び治安の掌握ポ
リシー及び政府観光庁が進める景観改善のポリシーに則り、自然の景観を生かしたビ
ーチに再生する為にとられる措置で、県当局側は同地で商売していた関係者を除く大
方の支持を得ているとしている。

 しかし、この措置により利益機会を失う業者の間では反発が根強く、来週開かれる
県当局と業者団体との協議では、業者団体側は新たな自主規制方針を提案し商売機会
の継続を訴え、また県当局側はゾーニングにより特定エリアでの営業を認める方向で
妥協点を模索する見通しとなっている。

 一方、タクシン首相は昨日放送されて定例政見放送の中で、進捗著しい津波被害か
らの復興作業の為に協力してくれた全ての階層に感謝を表明した上で、あらためて津
波に被災した住民に対して、早急に管轄の郡行政事務所に被災者登録を行うように呼
びかけた。
 被災を受けた住民の中には、届出を行うという行為自体に馴染んでいない住民も少
なからずいることもあって依然被災者登録を行っていない住民が多く、政府からの支
援が効率的に行き渡らない大きな原因の一つとなっていた。

 一方、パン・ンガー県タグワパー郡バーン・ムワン地区にある被災者住民の為の一
時避難用テント村では、被災した児童達を励ますために児童の日を記念したイベント
が行われ、参加した児童等から津波で失った勉強をするための学校や学校の制服、家
が今一番欲しく、また貰って一番嬉しい物であると訴えられる場面も見られたという。
 

「ウー・タンナトーン、無人の自動車相手に大立ち回り」

 昨日未明RSプロモーション所属の歌手として知られるウー・タンナトーンことタン
ナトーン・パーラッグワン・ナッ・アユッタヤー容疑者が、酔った勢いで自動車を損
傷させた容疑で逮捕された。

 取り調べにあたった首都圏警察本部カンナーヤーウォ署によると、同容疑者は、昨
日未明3時頃、都内バーン・ケーン区ラームイントラ通りソーイ・ワチャラポン内に
あるコンドミニアムの前で泥酔状態でタクシーを降りた際に駐車してあった車につま
ずいた事に激怒し、近くにあった鉄柵を持ち上げ車を叩きつぶそうとしているところ
で現行犯逮捕されたもので、最終的に署内で友人を仲介人に車の持つ主との間で損害
を全額補償する事で示談が成立し釈放と相成ったという。



2005年01月08日

  昨日から選挙戦の候補者受付が開始されましたが、総選挙前に
一時運気が回復するとする占いがあたったのか早速タクシン首相
は比例代表区の投票番号でタイ人の間で一番縁起がいいとされる
9番という数字を引き当てています。
  因みに、先に引退を強く示唆していたチャワリットさんの名前
も、ちゃっかり拘束名簿に記載されていました。
 

  依然不穏な情勢が続いている南部国境三県で、昨日早朝ヤッラ
ー県の県都内にある踏切付近に仕掛けられた携帯電話による遠隔
操作指式の爆発物が爆発し、警戒作業にあたっていた当局者3人が
負傷を負うという事件が発生しています。
  幸い、軌道には損傷がなかったため、鉄道は通常通り運行され
ていたようです。
  また、昨日午後には、ナラーティワート県ウェーン郡内で34歳
の元警察の密偵がバイクで路上を走行中にバイクに乗った二人組
に撃たれ死亡するという事件も発生しています。
 

  昨日から3月31日まで乗車料金が暫定値下げされた地下鉄ですが、
広報不足もあってか乗客の動向に殆ど変化が無かったそうです。
 

  この間ちょこっと国外に日帰り出張してきたんですが、帰りの
機内で配っていた入国カードが新しいものに変わってました。
  新しい入国カードは何となくコンピュータの入力を意識した雰
囲気の二つ折りに折られた薄っぺらな細長い紙でできており、従
来のものに比べパスポートやビザの発行日付等の記載欄が無くな
る等、記載項目が減ったものの、逆に新たに次の目的地を記載す
る欄や年収を書かせる"Yearly income"の欄が追加されていました。
  因みに、再入国する際にたまたま一杯持っていた記入済みの古
いタイプのものを出しても問題なく受け付けてくれました。
  それにしても、年収を書かせる入国カードって。。。。!?
 

  個人的には超懐古なR.E.M.が3月20日香港に来るらしいです。
  なんでもTHEIR ONE AND ONLY SHOW IN SOUTH-EAST ASIAなんだ
そうな。
 

「着々と進む復興作業」

  プーゲット県を視察訪問したタクシン首相は、二週間以内に被災者に対する支援策
の全てが実行される見通しであることを明らかにした。
  また、観光資源を中心にした被災地の復興作業に関しては、当初予測よりも早く完
了できる見通しを示した。
  一方、自然災害警報システムの導入計画に関しては、あらためて既に警報システム
が稼働している日本からの協力に期待を寄せた。

  一方、プーゲット県の県当局は昨日、津波で被害を受けたパートーン・ビーチの整
備作業を進めてきた結果、浸水したビルが一部残っているものの概ね整備作業は終了
し、既に外国人旅行者がビーチでくつろいだり水遊びに勤しむ姿が見られている事を
明らかにした。
  しかし、同ビーチで見られるのは外国人旅行者だけで、タイ人旅行者の多くが復旧
作業の妨げになるとしてビーチへの接近を当局側により妨げられているという。

  また、ピーピー島に関しては、これまでにビーチエリアを中心に整備作業を進め、
ほぼ70%まで完了しているという。

  一方、比較的津波による被害が些少だったトラン県の観光事業者組合は、観光客を
呼び戻し、地域の観光事業を再活性化する為に食事代金及び宿泊費を無料にするパッ
ケージの販売に乗り出す方針を明らかにしている。

  一方、運輸省航空輸送局は昨日までに、パン・ンガー県コーカウォ島に於ける空港
建設計画に関して、同県の観光資源の再生を支援する上でも今後も後退させることな
く進めていく方針を明らかにしている。
  同局によると、現在建設に向けた調査を行っている段階で、最終的に8億バーツを
投下し工事開始後8ヶ月以内の開業を目指し建設を進めて行きたいという。

  また、またタイ国際航空は昨日までに、全世界250,000の発券代理店に対して津波
の影響を受けていないタイ湾側のビーチリゾートや津波被害が些少なプーゲットやグ
ラッビーのビーチへの観光渡航を顧客にPRするよう要請するレターを送付した事を明
らかにしている。

  一方、アンダマン海周辺で獲られる魚介類を消費者が忌諱する傾向があることに関
して公共保健省は昨日までに、魚介類が海に流された遺体を食べているというのは真
実に基づかない噂にしか過ぎず、食用にしても1,000%安全を保証できるとして魚介類
の消費の促進を訴えている。

  一方、パン・ンガー県タグワパー郡にあるヤーン・ヤーウォ寺内に設けられた津波
被害情報センター内で、12月5日コンピュータ一台が盗難にあっていた事が明らかに
なっている。
  同センターは津波に被災し行方不明になっている者の家族や関係者に、これまでに
回収された遺体に関する情報等を照会する機会を与えるために設置されたもので、同
センターによると、これまでにも良からぬ考えを持つ者により携帯電話や衣服類が盗
まれ事件も発生しており、あらためてセンターは本当に困っている人の為に開設され
ているのであって、決してセンター内の物を盗み出すために設置されている訳ではな
いとして、二度と同様な事を行わないよう訴えている。
  また、同センターでは、これまでにハッカーによるものと見られるネットワーク侵
入事件も発生していたという。

  国務省災害対策局が昨日午前までに発表した被災者状況によると、これまでに
5,291人の死亡者が確認されており、内タイ人が2,568人、外国人が2,510人、国籍不
明者が213人で、また8,457人の負傷者を確認、内タイ人が6,065人、外国人が2,392人
で、一方、行方不明者は3,570人を数え、内タイ人が2,427人、外国人が1,143人とい
う状況だという。
 

「選挙戦が幕を明ける」

  昨日朝、2月6日に投票が行われる下院議員選出総選挙の為の立候補受付が開始され
た。
  尚、昨日までに届けられた主要政党の比例代表区用投票番号は以下の通り。
        チャート・タイ党  1番    民主党  4番    タイ・ラック・タイ  9番
        マハチョン党  11番

  選挙委員会は昨日までに各マスコミに対して選挙戦期間中から投票終了次官まで具
体的な政党名や候補者名を挙げた支持率動向調査結果の公表を禁止すると共に、憲法
で保証された有権者の投票の秘密の原則を守るため各投票所に於ける出口調査を禁じ
る通達を発している。

  また、タクシン首相が行っている定例政見放送に関しては、政党の党首では無く政
府の長として国民に政府の仕事について知る機会を与えるものであるとして容認する
方針を、また芸能人候補に関しては選挙に結びつかない限りは、通常通り芸能活動を
継続することを容認する方針を明らかにしている。

  一方、タクシン首相は1月11日チァン・ラーイ県で行われる移動閣議終了後に選挙
活動を本格展開、2月4日にはサナーム・ルワンで大規模な党の立ち会い演説会を開催
する方針を明らかにしている
  今回の発言に先立ちタクシン首相は、各閣僚に対して当面津波被害救済支援に全力
を傾ける為に、候補者の応援を控えるよう指示していた。

  一方、チャート・タイ党の比例代表制拘束名簿6位にリストされたチャート・タイ
党のチューウィット・ガモンウィシット氏は、自身及び党に割り当てられた番号に関
しては、それぞれがあれこれ言って縁起がいいとか悪いとかいうが、そんなことを気
にしている暇はなく今すぐにでも外にでて下院議会が現在置かれている状況について
包み隠さず国民の前に明らかにし、党及び自身への支持を確実いする事が先決である
と抱負を語っている。
  チューウィット氏によると、総選挙後に党が連立に合流し自身が閣内に入るか否か
に関しては当面の興味の対象外なのだという。

  一方、比例代表区から急遽ナコン・シー・タムマラート県内の選挙区からの出馬に
鞍替えした民主党副党首のスリン・ピスワン氏(前外務大臣)は、鞍替えの理由につ
いて、これまで南部票田を監視してきた結果、同県内に於ける政権党側による国家権
力を乱用した集票行為や影響力の行使、現金のばらまき等過去に類を見ない異常な行
為が蔓延っており、これらの不正に打ち勝つためには敢えて予定されていた実娘にか
わり自身が出馬し戦う事が必要であると考え決心した事を明らかにしている。
* 因みにスリンさんの娘さんの内の一人は現在ネーション・チャ
  ンネルの英語ニュース等で活躍されています。



2005年01月07日

「グラッビー及びパン・ンガーを環境保護地域に指定」

 天然資源環境省は昨日までに津波により多大な被害を受けたピー・ピー島があるグ
ラッビー県及びカウォ・ラックがあるパン・ンガー県を環境保護地域に指定する方針
を明らかにした。

 環境保護地域指定により、今後当該地域に於けるビーチフロント・エリアの開発や
ビルの高さ等の規制がより強化され、またホテル施設等の再建にも同様な規制が適用
されることになる。

 一方、法務省は、津波により両親を失った孤児の中に、両親がバイク等の分割購入
等で負った借金を背負わざるを得ない者が少なからずいるとして、孤児等の代理人と
して借金の減免ないしは猶予を求めるため金融機関と折衝を行う意向を示している。

 また、対弁護士会側も、天災という不可抗力により借金を負うことになった孤児に
対して法律面で全面的にサポートする方針を明らかにしている。

 一方、国際保険機関は津波被災地に於ける感染症の脅威が深刻なレベルにあると警
告、水を媒介する感染症を初めとする感染症対策及び被災者の精神衛生対策費用とし
て少なくとも6,000万米ドルの投下が必要であると勧告している。

 また、タイ国内に関してはタイ人の専門家の積極的関与による児童、出稼ぎ労働者
及びその家族に対する心のケアーが急務で、また公共保健省に対してはまだ具体的な
流行の兆しがある感染症は発見されていないものの、感染症の流行の早期把握及び対
策が必要であると勧告している。

 一方、魚が遺体を食べたとの恐怖から多くの消費者が海鮮類の購入を控えている影
響でプーゲット県を中心に鮮魚類の価格が暴落、一日あたりの売上げが7,000バーツ
から一気に1,000バーツにまで落ちた鮮魚商もあるという。
 

「首相のイエスマンのスワット氏が名簿順位三位に躍進」

 自らが党首を務めたチャート・パッタナー党を解党しタイ・ラック・タイ党に合流
した同党副党首のスワット・リプタパンロップ氏(副首相)が同党比例代表区選出候
補リストの三番目にリストされる事が関係者等の証言から明らかになった。

 尚、スワット氏とは犬猿の仲であるとも伝えられる同党幹事長のスリヤ・ヂュンル
ンルゥアンギット氏(運輸大臣)は第二位。

 必ずしも国民からの求心力があるわけではないスワット氏が、元ボスだったゴーン
・タップパランシー副党首(工業大臣)をも抜いて一気に名簿上で三位に躍進した事
は、首相自身の氏に対する評価・信頼が如何に絶大であるかを物語っているとの見方
もされているが、一方で今や首相にとって(場合によってはスリヤ幹事長を抜いて)
イエスマンの最右翼にいるスワット氏をたてる事により派閥間のバランスをとり、独
裁指向が強い首相が最も忌諱している幹部党員の党内に於ける影響力の強まりを抑え
たいとの思惑が働いたとの見方もされている。

 また、今回のスワット氏の躍進は、氏の党合流を快く思っておらず、また水面下で
マハチョン党とのパイプ作りを行っていると噂されるスリヤ幹事長を始めとする党主
流派との間で新たな軋轢を生じさせ、党内に於ける新たな不安定要因と成り得、また
前回総選挙でタイ・ラック・タイ党躍進の原動力となった旧新希望党からのドロップ
アウト組で構成されるワン・ナム・イェン派閥所属の党員が比例代表制に於いて必ず
しも厚遇されていないことも党内に於ける不安定要素に成り得ると指摘されている。

 一方、民主党は昨日までに党首のバンヤット・バンタッターン氏を一位とし、以下
チュワン・リークパイ前首相(党最高顧問)、アピシット・ウェーッチャーチーワ副
党首と続く比例代表制の候補者リストの概略を公表している。

 今回の公表により、兼ねてから噂されていたように前党首候補のアーティット・ウ
ライラット副党首及び前財務大臣のターリン・ニムマーナヘーミン氏等の政界引退及
び、昨年スダーラット・ゲーユッパン公共保健大臣から公共保健省を追い出された元
同省事務次官のワンロップ・タイヌゥア氏及びプラッ・ラーム・ガーウォ・プラザの
オーナーでエンターテイメント事業者組合の組合長でもあるソムヨット・スタングー
ン氏の名前が新たに同党の候補者リストに登場している。

 一方、憲法裁判所は昨日、トントラッグーン・タイ党の解散手続き及びチャート
・タイ党との合流を正式に承認、これによりチューウィット・ガモンウィシット氏の
チャート・タイ党への合流が正式に承認された。



2005年01月06日

「プラッチャイ・ピヤムソムブーン氏、次期総選挙には不出馬」

 タクシン首相は昨日、タイ・ラック・タイ党副党首のプラッチャイ・ピヤムソムブ
ーン警察大尉(副首相)が今期限りで政界から引退し、現在子供が留学中のニュージ
ーランドで一家で過ごしたいと語り、事実上次期総選挙には出馬しない意向を表明し
ていた事を明らかにした。
 今回の不出馬表明に対し、警察士官学校時代の同期でもあるタクシン首相は、いつ
でも党への復帰を歓迎する旨伝えたという。

 プラッチャイ・ピヤムソムブーン氏はタクシン政権誕生当時に内閣の中で、また歴
代国務大臣の中で「唯一まとも」な人物と表され、またタイ・ラック・タイ党幹事長
として次期首相候補とまで言われていたが、国民が期待した「まとも」さ故に、まず
国務大臣時代に地方利権族系党所属議員との間で衝突、また国民から絶大な支持を受
けていたエンターテイメント施設に対する規制強化等を柱にした社会引き締め政策で
は、多くのエンターテイメント事業者やそれに関係する党所属議員と衝突、次第に
まともでは無い」党員で構成される党内で浮いた存在となり、その後プラッチャイ氏
氏曰く「寝耳に水」だった電撃人事により法務大臣へ移動するも、省内で予算編成を
巡って党首流派を率いるタクシン首相の実妹であるヤウォワパー・ウォンサワット女
史の夫で同省事務次官のソムチャーイ・ウォンサワット氏と衝突、最終的に実権の無
い副首相ポストに事実上更迭されていた。

 また、副首相ポストについた後も、国民から信頼されていた健康促進支援財団の運
営委員会との間で資金運用の透明性を巡って衝突し、これが国民からの求心力低下の
きっかけとなった。

 また、先の都知事選で都民から期待を裏切り党からの擁立を固辞した背景に、党に
対する不信感かたくる復讐心があったと指摘する向きもあったが、当人は現在はまだ
国政レベルに関心があり将来は党擁立候補ではなく独立候補として出馬する可能性は
あるとしたものの、むしろ上院議員として政治と関わることに興味があると語ってい
た。

 一方、先に引退を表明していたチャワリット・ヨンヂャイユット大将(元首相)は、
既に引退時期にあり、次期政権は50代以下の人物にチャンスを与えるのが望ましいと
語り、あらためて次期総選挙での不出馬を表明している。
 尚、チャート・タイ党の党首のバンハーン・シルパアーチャー元首相やタイ・ラッ
ク・タイ党最高顧問のサノ・ティヤントーン氏等はチャワリット氏と同世代。
 

「被災者救済・復興支援為に9の専門部会を結成」

 津波被害復興・被災者支援の為の関係閣僚・当局者会議を昨日招集したスワット副
首相は、外国人及びタイ人旅行者救済支援関連、漁業支援関連、雇用促進関連、中小
企業体支援関連、屋台や露店を含む零細事業者支援関連、一時居住施設提供関連、被
災者児童の教育関連を初めとする合計9つの専門ワーキング・チームを結成、11日に
チァン・ラーイ県で開催する移動閣議の場で報告・承認にかける意向を明らかにした。

 先の津波では、漁業関連で2,418隻の漁船が被害を受け、また4万人が職を失ったと
言われている。

 また、スワット副首相によると、約一年間の居住に耐えうる一時居住施設を、一棟
あたり25,000バーツの予算で、14日以内に建設に着手する方針を明らかにしている。

 一方、国王陛下の御意向を受け、3匹の元野良犬が行方不明者の捜索で大活躍して
いる。
 3匹の野良犬は、国王陛下が御自ら野良犬のトーン・デーンを育て上げタイ固有種
の犬の潜在能力引き出しに腐心された事を受け、国軍や警察で麻薬・爆発物探知犬と
して訓練されていたもの。
 

「国民向け定例政見放送、当面は当たり障りの無い内容で」

 タクシン首相は昨日、毎週土曜日朝8時から各ラジオ局及びch11を通して放送され
ている国民向け定例政見放送が、選挙法に違反する畏れがあると指摘されている事に
関して、まだ中止すべきか続行するか決めかねているとした上で、考えが決まるまで
は選挙法の精神に則り法律に違反する内容には触れないよう努める意向であると語っ
た。

 定例政見放送に関しては、先にマハチョン党のサナン・カチョンプラサート最高顧
問等が、首相の地位を利用して放送電波までも独占し他党が放送の電波を利用する機
会を奪い、同時に選挙戦では自党に有利になるよう策謀していると指摘した上で、放
送を続行するのであれば他党にも等しく電波を使用する権利を認めるのが本筋である
と批判していた。

 一方、昨日で政権の任期を終了したタクシン首相は、民選政権で初めて4年間の任
期を全うさせてくれた国民の支持に感謝した上で、政権4年間に渡り圧倒的な議会勢
力を背景により強力な政治的イニシアティブを取れる政治風土を築きあげ、国家戦略
に即座に呼応できる官僚機構を作り上げ、また草の根経済政策及び国内市場の強化に
より農民及び労働者層を支援、同様に村再生基金政策や大衆銀行政策、一タムボン一
製品政策により大衆の自立再生を支援、更にIMFからの借入金を2年早め完済し、また
30バーツ一律診療政策や各種支援政策等により国民の目に見える形で国を返るために
全精力を尽くしてきたと語った。

 また、外交面では、支援の受け手から近隣国に対し支援を与える側にしふとさせ、
またアジア基金やアジア対話会議を提唱することにより、国際的な地位の向上に努め
てきたとした。

 一方、皮肉屋で知られ民主党副党首のアピシット・ウェーッチャーチーワ氏は、タ
クシン政権は「大衆に物を買わさせるための金を与え、結果として社会・政治・経済
的に問題をもたらす」ことを唯一の政策として政治に取り組んできたと批判した



2005年01月05日

「津波関連 - 気象局長を更迭 他」

   政府は昨日開かれた定例閣議で、気象局のサパルゥーク・タンシーラッタナウォン
局長を首相府付きへの更迭を決定すると共に、内閣補佐官兼津波警報システム導入検
討調査委員会委員長のスミット・タムサロート氏の補佐にあたるよう指示した。
 尚、後任の気象局長に関しては明らかにされていない。

 今回の人事に関してタクシン首相は、スマトラ沖で発生した地震による津波の警報
が発令されなかった事に関して原因を調査する為の措置である側面がある事を認める
発言をしているが、タイ国内の一部メディアでは観光イメージへの影響を畏れ敢えて
発令を躊躇したとも、また気象局の関係者からは同局からの津波に関する警戒情報を
政府側に踏みつぶされたとの証言もあることから、今回の人事の背景にトカゲの尻尾
切り的な意味合いがあると指摘する声もある。

 また、昨日の定例閣議では、津波による被害を受けた南部6県の復興を推進する為
に、人道復興支援の監督責任者にスワット副首相を、自然環境復興関連の監督責任者
にヂャトゥロン・チャイセーン副首相を、また被災地域の再建・復興関連監督責任者
にポーキン国務大臣を据えると共に、財務省に対しては被災地域の経済復興支援の為
の専門委員会の結成を指示する決定を行っている。
 また、人道復興支援の一環としてタクシン首相は昨日までにスワット副首相に対し
て、住宅を失った地域住民の為に住宅の新築提供プロジェクトを2週間以内に開始す
るよう指示している。
 尚、本プロジェクトで提供される住宅は10万バーツを超えない額で有償提供される
予定になっている。

 一方、財務省は被災住民支援策の一環として、2,000バーツの負傷者への追加支給
を決定すると共に、身体に障害を負い就業が不可能な者に対しては1万バーツの支給
及び向こう2年間に渡り月2,000バーツ、死亡者の居る家庭に対しては15,000バーツの
葬儀代金、家長を失った家庭に対しては25,000バーツ、重傷者に対しては一律3,000
バーツを支給すると共に一ヶ月以上の入院治療が必要な者に対しては更に一ヶ月あた
り2,000バーツを退院までの期間支給する方針を決定。また、その他修理可能な家の
所有者に対しては2万バーツを超えない額を修理実費に基づき支給、一方、全壊した
家の所有者に対しては一律3万バーツを支給する方針を決定している。

 一方、ソンタヤー観光・スポーツ大臣は昨日までに、将来の自然災害に備えること
を念頭に置いた観光資源再生計画の概略を明らかにしている。
 同大臣によると、比較的被害が少なかったプーゲット県を今後も域内に於ける観光
拠点として整備急ぐと共に、宿泊施設の殆どが壊滅的な被害を受けたピーピー島に関
しては日帰り旅行向け観光スポットとして整備、また最も被害が激しかったカウォ・
ラックに関しては、よりゆとりのあるリゾートの建設を推奨する方向で再生を進めた
いという。
 また、一環として、ホテルに変わる新たな選択肢として、また、地域住民に新たな
利益機会を創生する為に地域住民及び地域の行政機構と共同でホーム・ステイ観光を
推進させて生井港であるとしている。
 尚、、一部風俗街と化しているプーゲットに関しては、自然災害時の避難路の確保
という見地を含め、今後は人が多く集まるバー・ビヤをビーチエリアに出店する事を
認めない方針で臨むという。

 また国務省側は、将来の自然災害に備えビーチ・フロント・エリアに於けるホテル
建設の規制を視野に入れた新たな基準作りの為に、実地調査を進めている。

 一方、労働省は昨日までに津波に被災し失業した主に建設関連及び漁業関連の仕事
に従事していた外国人労働者約2,000人に関して、今後他の事業者に雇用されない限
りは全員本国に送還する方針を明らかにしている。
 

「地下鉄乗車料金を三ヶ月間に渡って値下げ」

 タクシン首相は昨日、バンコク地下鉄の運営主体との間で結ばれる向こう三ヶ月間
に渡る乗車料金一時値上げに関する覚書に署名した。

 この覚書は、運営主体者側に乗車料金の一時値下げを要求すると共に、一時値下げ
に伴い発生した見込み利益に対する損失分に関しては政府側が補填するという内容に
なっており、今後三ヶ月間に渡り最初の三駅に関しては一律10バーツ、以降に関して
は駅の数に関係なく一律15バーツの料金体系が適用されることになり、政府側はこの
値下げにより利用客が50%増加すると見ていることから、最終的に政府側が支払う補
填額は1,000万バーツを超えることは無いとの見通しを示している。

 また昨日の閣議では、BTS線の新設・延伸の為11億6,000万バーツの支出を決定、年
内に2-3の計画路線に関して入札・工事の着手を開始する方針を決定している。



2005年01月04日

「国民の過半数はタクシン首相の対応を評価」

 アッサムチャン大学が行う世論調査エーベック・ポールこの程行った津波被害に関
する意識調査で54.1%の回答者がタクシン首相の対応を評価し首相に対
する信頼向上に結びついたと回答、また回答者の82.1%が災害警報システムの国内導
入の必要性を感じると回答していた事が明らかになった。

 全国主要都市に在住する1,288人を対象に12月29日から1月2日にかけて行われた今
回の意識調査では、政府の対応に関しては53.2%が満足と回答、まあまあ満足と回答
した者が24.3、あまり満足できないど回答した者が15.6%、不満足と回答した者は僅
かに6.9%だった。
 一方、今回の津波被害に対する政府の対応が政府の信頼度や支持率に影響を与える
物になったかとの質問に対しては、44.8%が信頼度・支持率向上に繋がるものになっ
たと回答、31.1%が変わらない、11.8%が下がると回答、また首相に関しては54.1%が
向上に繋がると回答、23.6%が変わらない、10.3%が下がると回答していた。

 一方、被災住民に対する政府側の対応も次第に明確になっており、財務省は昨日ま
でに被災家族に対して15,000バーツを支給する他、親族に死亡者が居る被災家族に葬
式費用として25,000バーツを支給、また津波により負傷を負い就業機会を失った住民
に対しては一人あたり3,000バーツを支給する方針を決定。
 また天然資源・環境省は、被災地への帰還を希望する住民に対して一時的な住まい
として仮設住宅を建設し提供する計画を進めており、これまでに384家族分が完成、
また国軍側は家屋を失った被災住民に対して、同じ場所に住宅を建設し提供する方針
を明らかにしているが、こちらは土地の権利証書を持つ者ないしは地域の長が土地を
所有している事実を証明できる者のみに限られ、事実上法的には国有地を不法占拠し
ていた大多数の貧困層は閉め出された形になっている。

 一方、ポーキン国務大臣は、プーゲット県の復興の為に一ヶ月以内の作業完了を視
野に官民共同で取り組み、これをモデルケースとして同様に被害にあった他の主要観
光地の復興を急ぐ方針を明らかにしている。
 またスウィット天然資源・環境大臣は昨日までにパン・ンガー県内に於けるカウォ
ラックを初めとする主要な地域における捜索作業を終了し、残るナム・ケン地区及び
コーカウゥ島に関しても1月4日までに終了できる見通しを示した上で、今後復旧へ向
けた作業に注力する方針を明らかにしている。

 また、タイ国際航空は、プーゲット、パン・ンガー、グラッビー方面の予約済みチ
ケットを持っている者で、目的地を他の方面に変更したい旅客に対しては手数料・追
加料金無しで変更に応じる特別パッケージを提供する方針を明らかにしている。
 同航空によると、今回の津波被害による渡航のキャンセルないしは延期により約2
億9,000万バーツの損失が見込まれるという。

 一方、ラッノーン県の警察当局は昨日までに、津波被害に乗じて略奪行為を行って
いた容疑で同県ガプゥー郡内在住の夫婦を逮捕、650ユーロ、39米ドル、カメラ等合
計10万バーツ相当の通貨・物品を押収した。
 逮捕された夫婦は、容疑を否認した上で、全て外国人被災者を救助した際にお礼と
して貰ったものであると主張しているという。
* タイ国内のメディアでは殆ど報じられていなかった地域住民の
  惨状に関してはニューヨーク・タイムス誌やガーディアン誌等
  の欧米メディアで既に取り上げられていましたが、ようやくタ
  イ国内のメディアでもネーションチャンネル等で観光資源重視
  の復興計画から取り残された地域住民の惨状について取り上げ
  られ始めています。
   特に、貧困故にまともな葬式も出来ず古タイヤや廃材でご遺
  体を火葬せざるを得ない被災住民が日の当たらないところに大
  勢居るという現実にも留意しておくべきであると思います。



2005年01月03日

 プーゲット県の視察を終えたタクシン首相は、その足で連日の
ように不穏な事件が発生している南部国境三県の一つであるナラ
ーティワート県に向かい、空港で関係当局者と協議した他、ヘリ
コプターでスンガイ・ゴーロック郡上空の視察を行っています。
 尚、タクシン首相は、当日はバンコクに戻らずそのまま南部国
境三県内にある軍の任務遂行拠点で一泊し、当局関係者等と寝食
を共にし、関係者等に政府は津波被害だけでなく南部に於ける不
穏な情勢に関しても真剣に考えている事を訴え勇気づけ、檄を飛
ばす予定になっているそうです。

 個人的にヒットの仕方がルークノック・スパーポンの「クン・ラ
ムヤイ」に通じるところがあることから、もしかすると一発屋で
終わっちゃうんじゃないかと心配していましたが、「ヤー・コー
・モーラム」という曲をヴィデオの面白さも手伝って一昨年末頃
から今年中間期頃までロングヒットさせたトーイ・ムワックデー
ン@元ナーガーのキーボードが今度は「イッチャー」という曲を
出しています。
 曲調は一瞬前作の替え歌かと思っちゃうくらい前作のイメージ
を踏襲したものになっており、またヴィデオでも前作同様にモー
ン・ラック・トランジスター等で印象的な脇役を演じていたアム
ポーンさんの演技が光る内容となっています。

 っで、ルークトゥンと言えば、長年日本語でルークトゥンに関
する貴重な情報を伝えてくださり、また私にとってはご近所さん
仲間でもある(笑)Somchayさんが開設されているLoogthung
THAILAND!が、アクセス規制の関係でこれまで開設していたアメリ
カのTripodのサーバーにタイ国内からアクセス出来なくなった為、
新たにこちらに移転し公開されています。
 

 そういえば、以前このページで”ドーク・マイ・リム・ターン”
等の曲で知られるナーガー(NAGA)はセーク@LOSOことセークサー
ン・スックピマーイのお兄ちゃんだという話を都市伝説的に聞い
ているという話を書いたのですが、どうやら本当に実兄らしいと
いう話をSomchayさんから教えて頂きました。その節はありがとう
ございました。
 

「津波被害のGDPへの影響は0.3%」

 国家経済社会開発委員会筋は昨日までに、アンダマン海沿岸6県を襲った津波被害
により観光事業収入に300億から400億の損失もたらし、国内総生産成長率にもたらす
影響は0.3%になるとの見通しを示した。

 一方、これまでタイ国内の報道で殆ど報じられる事がなかった被災地の地元住民が
当局側の支援から見放されているとして政府に対する不満を語り始め、一部で地元住
民が当局側責任者の車列の進行を妨げ抗議する場面も見られている。

 特に、地元住民曰く「富める者と貧しい者の格差が激しい」パン・ンガー県のカウォ
・ラック地区では、「貴重な外貨収入源である観光収入を優先し、国際的なイメージ
だけを気にしている」タクシン首相の意向もあって富める者の象徴である高級リゾー
ト地のカウォ・ラックに於ける裕福な外国人旅行者の救出・捜索にトップ・プライオ
リティーが置かれ、今やビーチ・エリアに於ける捜索活動を終了し復旧の為の作業に
着手する段階にあるのとは対照的に、30Km離れた貧しい地元住民が住む地域では当局
側による救出・捜索活動が殆ど手つかずな状態で、未だに粗末な家の下敷きになる等
で5,000人近くの住民(住民側の申告数字)の消息が不明になっており、また避難先
も外国人の入院・治療が優先的に行われている病院の脇に設営されたテントでの生活
を強いられているという。

 一方、タクシン首相は昨日プーゲット県のパートーン・ビーチの視察を行い、ビー
チの復旧を急ぐよう指示すると共に、より地域の住民が安心して生計の機会を得るこ
とが出来るようビーチ周辺で利権を欲しいままにしていたマフィアや大物等の良から
ぬ考えを持つ者に対しては、既得権益に関わる権利証書を白紙に戻すなど厳しい態度
で臨み地域から一掃し、同時に治安の掌握に努めるよう指示した。
 同行したポーキン国務大臣によると、プーゲット県に関しては概ね80%までビーチ
等の復旧が完了しているという。

 一方、国家警察本部は昨日、これまでに津波による被害を受けた三県内で略奪行為
を行った容疑で58人の容疑者を逮捕した事を明らかにしている。
 同本部によると、逮捕された容疑者の内訳はタイ人が41人、ミャンマー人が16人、
ヴェトナム人が1人で、また県別の内訳ではプーゲット県が23人(タイ人18人、ミャ
ンマー人4人、ヴェトナム人1人)、パン・ンガー県のカウォ・ラック地区が30人(タ
イ人18人、ミャンマー人12人)、グラッビー県ピーピー島で5人(全員タイ人)だっ
たという。
* 津波が発生した当時に「これで、これまで権利関係が複雑に絡
  んでいた土地や、不正に収用されていた土地を国に取り戻すこ
  とが出来る」と不用意な発言をした政権関係者がいらっしゃい
  ましたが、間違ってもマフィア一掃後にどっかの政権党の党首
  や政権関係者だけが利権を欲しいままにするなんて事だけは無
  いようにお願いしたいところです。
 

「政治家と同じ姓の人物を麻薬密売容疑で逮捕」

 第八地区警察本部は昨日までにスラーッターニー県プラッセーン郡内にあるガノッ
ク・ガーンヂャナッ容疑者(42)の自宅で家宅捜索を行いヤーバー9,554錠を押収し、
同容疑者を逮捕したことを明らかにした。

 今回の家宅捜索は、麻薬集中取締の終了後に同郡周辺で再度麻薬が出回り始めてい
るとの情報に基づき内偵を進めていた警察側が、ガノック容疑者がパトゥムターニー
県のランシット周辺で麻薬密売エージェントと接触し大量に麻薬を仕入れ飛行機で当
地に向かっているとの情報に基づき行われていたもので、同容疑者の名前は大物麻薬
密売人の一人として国家警察本部のブラックリストに掲載されていたという。

 一方、ガノック容疑者の姓が同県第三選挙区選出民主党所属下院議員で下院警察委
員会委員長のチュムポン・ガンヂャナッ氏と同じ姓であることに関しては、同容疑者
から血縁等に関する具体的な証言は得られていないという。
 

「権力の乱用による利益誘導を政治に於ける重大な問題であると指摘」

 アッサムチャン大学が行う世論調査エーベック・ポールが現在の政治に於ける問題
点について18歳以上の都民を対象に聞き込み調査を行った結果、権力の乱用による政
権内及び関係者への利益誘導や政権内に於ける複雑な利権構造と回答していた事が明
らかになった。

 また、ターク・バイ暴動に於ける当局側の措置及び警察関係者が逮捕されていなが
ら依然解明が進められていないイスラム系弁護士失踪事件を現在の政治状況を象徴す
る問題点と指摘する都民が次いで多かったという。

 一方、次期総選挙に向けた選挙戦に関しては、常に動向情報を追いかけると回答し
た者が29.2%、必要に応じて情報を追いかけると回答した者が64%おり、一方で全く関
心が無いと回答した者は僅かに6.5%だった。



2005年01月02日

「国王陛下、国民の団結心と慈愛の精神を激賛」

 国王陛下は12月31日放送された新年に向けたスピーチの中で、12月26日に発生した
津波で多大な被害がもたらされた事に深い悲しみを表明された上で、被災者への支援
に全力を傾けた国民の団結心と慈愛の精神を激賛された。

 国王陛下はスピーチの中で、今回の災害でタイ国民が持つ階層を超えた団結心と慈
愛の精神を内外に示すものになったとされ、今後同様な災害が起きても二度と悲惨な
被害がもたらされない為にも国民が一丸となって犠牲の精神を持って国籍に関係なく
全ての被災者に等しく支援の手をさしのべると共に復旧に努めることを希望された。

 更に国王陛下は、「人生には幸福だけではなく多くの苦痛と困難が伴うものである」
との過去の御発言を引用された上で、新年を迎えるにあたり国民が団結心と慈愛の心
を持ち続けていけば国の統一性と安泰に繋がるとされた上で、今年は苦痛と困難の無
き良い年であることを望まれた。
 

「国の困難に乗じ襲撃を繰り返す不穏な一味を許すことはない」

 タクシン首相は昨日放送された国民向け定例政見放送の中で津波被害に触れ、被災
者支援の為に国民が一丸となって協力してくれた事に感謝の意を表明した上で、今回
の事態を教訓に政府は、今回の津波被害に関する次第に関してあらゆる側面から調査
・分析を進め結果を国民に報告するとともに、前気象局長を災害警報システム構築の
為の検討委員会の委員長に任命し二度と同様な惨事が起きないよう対策に乗り出す意
向であることを明らかにした。

 一方、津波被害に国民が困難に直面している事を嘲笑っているかの如く連日のよう
に襲撃・爆破・放火事件が南部国境三県内で発生している事に関しては、当局者の多
くが被災者の救出、被害からの復旧に全力を尽くしている隙を狙って引き起こしてい
る卑劣な行動であり、己の理想実現の為に国民が困難に直面している機会を利用する
様な輩は被災現場から略奪を行っている者と同様に断じて許すことはできず、今後も
情勢の掌握に努めると共に手を緩めることなく一味の摘発を行う意向であるとした。

 一方、タクシン首相は定例政見放送前に行われた新年を記念したスピーチの中で、
今回の津波被害が経済的な潜在能力に大きな影響をもたらすことはないとの認識を示
した上で、2004年度は貧困対策等の国民の抱える問題の解消に努め明るい未来に向け
た道程を築きあげた年だったとし上で、本年度は、その成果にたち国民に希望をもた
らし、国民の安全がより確保される年にすると決心を語った。



2005年01月01日

「年末恒例、政府関係者へのあだ名付け」

  首相官邸記者クラブは一昨日、例年恒例となっている政府及び政府関係者に対する
皮肉に満ちたあだ名付けを以下の通り行った。

  ・タクシン政権  「宝くじ政府」(ラッタバーン・ギン-ベーン)

    政権四年間に渡り「政権関係者支援政策」により政権に近い、または政権に言い
    寄るビジネス層が利益を享受し富を肥やしてきた一方で、大衆政策及び各種援助
    政策の名の元で膨大な政府資金を投下し、あたかも政府が提供する各種宝くじに
    当選し国からのお恵みに期待するかの如く国民の依存体質を助長させた。

  ・今年一年を代表するお言葉  「こそ泥」(ヂョーン・グラッヂョーク)

    南部で大規模な襲撃事件が発生した初期の頃にタクシン首相が好んで発した言葉。
    タクシン首相は南部に於ける不穏な情勢に関して好んで「所詮分離主義組織とは
    関係ないこそ泥の類が引き起こしているにしか過ぎず、とりたてて大騒ぎする程
    のものではない」と語り、情勢を悪化させるきっかけを作り、その後本人自身が
    「実は、あれは武装集団だったんだ」と前言を翻し、最終的に情勢を悪化させて
    しまった。

  ・首相  タクシン・チンナワット警察中佐  「ファースト・フード店の指導者」
                                           (プーナム・ヂャーン・ドゥワン)

    政権4年間にわたり己の資質を信じ、早く考え早く行動するをモットーに本人の
    粗雑なスタイルを押し通し、また他人に強要しながら、複雑に絡む利権構造の中
    で大衆政策を推進させ政府資金を投下し、国民に借金を強要し結果として歴史的
    な借入残高という記録まで達成した様は、あたかも食堂に行って味に重点を置く
    ことなく早く注文し、早く調理させ、早く食べ、早く満腹になることのみに重き
    を置く様は、物の本質ではなく「如何に早く」に重点を置いているに過ぎない。

  ・副首相 ソムサック・テープスティン氏  「無駄笛を吹く牧童」
                                                 (コーバーン・パウォピー)

    農業・協同組合大臣から事実上実権の無い現在のポストに更迭された際には泣い
    て見せたものの、農民の生計の一助にすべきと氏が農業ポストにいた際に着手し
    ていた不透明な百万等の水牛・牛を農民に提供する政策は依然衆目の注目を集め
    ながら進行中で、更迭された今となっても未だにこの政策の話を持ち出して自身
    への注目を集めようとする一方で、政策遂行面に於ける不透明な部分には一切の
    興味を示していない。

  ・公共保健大臣  スダーラット・ゲーユラーパン女史  「くっきりフェイス
                                 ・ドット・コム」(ナーデーン・ドット・コム)

    国民を魅了する政策も手伝い最もマスコミ受けし、またマスコミへの露出が多い
    一方で、鳥インフルエンザ対策は副大臣に任せっきりで本人はメークアップ・バッ
    チリの顔でメディアに登場、更に鳥インフルエンザ禍の真っ最中に世界記録に挑
    戦するマス・エアロビックス・イベントに顔を出していた。
    しかし女史の関係者が絡んで居るとも噂されているコンピュータ調達疑惑に関し
    ては省次官を更迭したものの、明確な回答は出さずじまい。

  ・農業・協同組合副大臣  ネーウィン・チットチョープ氏  「あなたの為の
                                 何でも引き受け屋」(ホーイ・ヂャット・ハイ)

    常に権力側にこびへつらってきた氏は、今度はチャート・タイ党の主要党員から
    タイ・ラック・タイ党に寝返り「貴方の言うことなら何でも引き受けます」とば
    かりにタクシン首相の忠実な僕となり、鳥インフルエンザ禍の際には鶏肉の安全
    を訴えるイベントに一役かい、また首相への批判を強めていたヂャムローン少将
    に対しては土地不正収用問題をちらつかせ首相に代わって口封じに走るなど、数
    々の首相の危機を救ってきた。

  ・副首相  スワット・リプタパンロップ氏  「飢えた虎」(ソー・ホーイ)

    嘗ての首相候補にしてチャート・パッタナー党の党首、しかし党首の座は長くな
    く、一度はタクシン首相により連立政権から追い出された党を解体しタイ・ラッ
    ク・タイ党に合流し自らは同党の副党首に就任、更には政権内で副首相のポスト
    を得る様は、あたかも権力を欲する飢えた虎の如し。

  ・副首相  プラッチャイ・ピヤムソムブーン警察大尉  「世界を知らない善人」
                                             (コンディー・ルゥム・ローク)

    濁りの無い善人のイメージがつきまとっていた氏ではあるが、広い世界を見ず己
    のみを信じ一切妥協しない姿勢が原因で、他人と一緒に仕事をすると常に問題が
    つきまとう。
    最近では国民からも信頼され、また社会の為に貢献していた健康促進支援財団内
    で対立をもたらした 。

  ・商務大臣  ワッタナー・ムゥアンスック氏  「利益誘導型婿殿」
                                                 (クゥーイ・ウゥアアートン)

    言わずと知れたタイ最大のアグロ財閥の婿殿として、商務大臣のポストを利用し
    鳥インフルエンザ禍で損失を被った鶏肉輸出業者に対する補助金支出を決定する
    など一族への利益誘導を忘れない。

  ・副首相  チャワリット・ヨンヂャイユット大将  「去りゆく嘗ての名大将」
                                                         (クン・・スゥク)
    安全保障事項責任者として南部問題対策の総責任者をまかされた嘗ての首相は、
    結局職務を果たすことなくタクシン首相により更迭され、今や(引退に向け)消
    え去るだけの人物になってしまった。

  今回のあだ名付けで自身の政権に「宝くじ政府」という名がつけられた事に関して
タクシン首相は、単なるマスコミ側の偏見に基づくものにしかすぎず、政府はこれま
で貧困層に対して機会をもたらす為に取り組んできた各種の政策で信頼を獲得してき
たとした上で、マスコミに対しては、ネガティブなイメージを強調したあだ名付けに
固執する姿勢を正すべきであると批判した。
  一方、各個人に対するあだ名付けに関しては、一部では「アタリ」もあり、また一
部では「ハズレ」もあるが、しかし政権そのものに対するあだ名に関してはハッキリ
と「ハズレ」であると断言できると語った。
 

「首相官邸に総額2億1,100万バーツの義捐金が寄せられる」

 12月26日にアンダマン海沿岸6県を津波が襲って6日目となる昨日朝までに首相官邸
に設けられた津波被害支援センターに総額2億1,100万バーツの義捐金が寄せられた。
 寄せられた義捐金は全額災害対策基金に積み立てられ被災者への支援や復旧の為の
費用に割り当てられる予定になっている。

 一方、プーゲット県の商工会議所及びガタ・ビーチの観光関係者は、今回の津波被
害に絡みマスコミ等が破壊されたホテルや街並みを放映し多くの旅行者にプーゲット
県そのものに恐怖感を抱かせていることに懸念を表明した上で、復旧につとめ通常に
戻りつつあるプーゲットのイメージを積極的に報じて欲しいと訴えている。
 また同商工会議所は、津波で被害を受けた事を一つの機会ととらえ、より観光客を
呼び寄せることができる観光地に作り上げていく意向を明らかにしている。

 同商工会議所によると、津波の影響で年間を通して最も旅行者が集まる12月27日か
ら1月5日までの期間中の旅行者の減少は確実で、観光収入にして65%の減少が見込ま
れているという。

 一方、パン・ンガー県では津波により家屋等を損壊・流失した住民等が家財道具の
監視の為に一部の若者を現場に残したまま高台に避難しており、現在当局側が安全で
あるとして居住地に戻るよう説得しているが住民側は津波の再来や伝染病の感染を畏
れ当局側の説得に応じず、住民側に対して食料品等の支援と共に正しい知識の普及と
情報の伝達手段の確保が急務となっている。

 また、サトゥーン県では昨日未明までにラッングー郡内で幅4メートル、深さ3メー
トルの陥没が新たに発見されている。
 陥没はその後も拡大を続けており、住民等によると地盤の陥没が発生する前に地下
から水が勢いよく噴出する現象が見られていたという。

 一方、民主党のバンヤット党首は、津波被害によりもたらされる総選挙への影響、
特に投票率の低下等の有権者の動向への影響に懸念を表明した上で、選挙委員会に対
して、投票権の行使の為に必要な証明書等を失なった住民に対しても権利を行使でき
るよう配慮するなど柔軟な姿勢で被災住民に対応するよう要請している。

 国務省災害対策局が発表した昨日13時現在の各地の被災者状況は以下の通り。

    プーゲット県       死亡    279人   負傷  1,272人   不明  2,127人
    グラッビー県       死亡    395人   負傷  3,269人   不明  1,913人
    パン・ンガー県     死亡  3,689人   負傷  5,598人   不明  2,422人
    トラン県           死亡      5人   負傷    112人   不明      1人
    ラッノーン県       死亡    167人   負傷    203人   不明     16人
    サトゥーン県       死亡      6人   負傷     15人   不明      0人

    合計               死亡  4,541人   負傷 10,469人   不明  6,479人
(12月31日 21:00 TST 掲載)


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