ケースの自作方法

ケース作りのきっかけ
 1970年
7月号のCQ誌に144MC・FMトランシーバの製作記事がありました。その中にケースの自作方法が紹介されており、ケースって自作できるのかと驚きました。時間と体力はあるけどお金の無い学生時代、これは安く上がると四角い箱を作る難しさを味わいつつもなんとか仕上げました。市販のケースを使う場合はケースのサイズに中身を合わせますが、自作の場合は中身にケースを合わせる事ができ、ピタリとしたサイズの物を作ることができます。ケース作りは休日を1〜2日潰す覚悟が必要ですが、長年使うリグ作りの1つのステップとして楽しみたいものです。


準備するもの

  1. アルミ板 : 厚さ1mmのものが加工しやすいです。
  2. 正面パネルは2mm厚のものを使って強度を確保します。小さなケースであれば1.5mmでもいいでしょう。
  3. L型アングル : 10*10*1000mm。
  4. ネジ類 : 3mmナベ小ネジと皿ネジ、ナット、ワッシャ、4mmビス、ナット、ワッシャ。
  5. 接着剤 : 2液性のアラルダイトなど。

道具

  1. ラワン板 : 曲げようとする板幅よりも広いものを2枚。厚みはホームセンターで売られている13mmほどが良いでしょう。
  2. シャコ万(2個) 2枚の板をクランプ(挟み込む)します。
  3. スチール定規(60cm程度)
  4. ケガキ針
  5. ハンドドリルまたは電気ドリル。ドリル(3.2mm、5mm等)。皿もみ用ドリル
  6. ヤスリ

基本動作

アルミ板を切り出す

  1. アルミ板を何度か折り曲げて切り離します。下の製作例は300*500*1の板を使用。
  2. アルミ板にスチール定規をあて、ケガキ針でアルミ板の両面に溝を入れる。(画像1)
  3. シャコマンを使って机と板で固定する。(画像2)
  4. 上側から手で押して少し曲げ、次は下側から逆に折り返します。(画像3、4)
  5. 更に押し込む。(画像5)
  6. これを数度くりかえすとアルミ板をペキリと折る事ができます。折った後の辺にバリが出ますのでヤスリで平らに仕上げます。

    
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板を曲げる

  1. アルミ板を切り出す時と同じ感覚ですが、ケガキは片面で少し深め(板厚の1/3程度)にします。
  2. 板にはさんだ後、ケガキ溝のある面から一気に90度折り曲げます。
  3. きれいに折り曲げるには、アルミ板全幅分の板を上にあてがって曲げるとよいでしょう。
  4. 幅の狭い板ならば万力に固定して曲げる事も出来ます。
  5. 下の写真は板の幅の方が万力よりも広かったので、ヤスリを2本使い柄の部分で挟み込んでいます。

 
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ケースの構造

部材は以下の部品で構成されています。

  1. 正面パネル
  2. 後面パネル
  3. 右側面パネル
  4. 左側面パネル
  5. 上蓋
  6. 下蓋
  7. シャーシ
  8. シャーシ固定右アングル
  9. シャーシ固定左アングル
    シャーシとはケース上下方向のほぼ中央に位置する部品取り付け用の板(1mm厚)で、左右側板に取り付けたアングルで固定します。

 ケース本体の全景。サイズは幅162*高72*奥行230mm

 蓋をはずしたところ

 蓋、上下2個あります。アルミ板(1mm厚)の両端を直角に曲げています。

 正面パネル(2mm厚)

 背面パネル(1mm厚)

 ケース側面(1mm厚)。両端を7mm「コ」の字に曲げ、正面と背面パネルとをねじ止めして固定。

 正面パネルを3mmビスで固定

 背面パネルの固定部分を内側から見る

 ケースの中央シャーシ板。アングルでケース上下のほぼ中央に固定。

 蓋を固定する4mmナット。二液性接着剤でケース側板の内側に接着。

 中央シャーシをはずしたところ。シャーシを固定するアングルが見える

 アングルの固定は皿ビスを使い、蓋をした時も干渉しないようにします。

 蓋をケースに固定


箱型ケース

1枚板を4方向に折り曲げるのと細かい曲げもあるため製作は少し難しくなります。ここでは120*80*45mmのケースを作りました。アルミ板は0.8mmを使い、アルミ板の表と裏にケガキ線を入れ、万力を利用し小さな木片で板をしっかり押さえることできれいに曲げることができます。常にアルミ板の厚みを意識して寸法を決めることがコツです。

  

  


ケース作りの心構え

辺に対し直角にけがく事が基本。これを間違えたら四角い箱は作れません。板を曲げる場合はけがいた線と、はさむ板の端を一致させ固定すること。部材に穴を明けたら組み立ててみる。うまく取り付かなかったり、少し歪んだりしたらその都度ビスの取り付け穴を丸ヤスリで修正します。間違いは早めに見つけて修正するのが基本です。また修正がきかないと思ったら勇気を出して作り直しましょう。ケガキとか穴明けの寸法間違いは必ずあるものと考え、面倒でも区切りをつけて組み立てて確かめてみること。