144MHz SSB ハンディトランシーバの製作 PART5
思い切って基板を作りなおす(01/5/5)
今の問題点
などの点が解消できないままです。7Kコイルのコアは回しすぎてユルユル状態。トリマコンデンサも緩くなって来ました。エーイここらで一からの出直しと、5月の連休を利用して基板から作り直す事にしました。それではとこの際回路変更も行い。
3と4については不要輻射抑制という面では好ましくないとも思いますが、回路の簡略化と基板アース面積の増加という大義名分の為です。スペアナが無いので大して気にならないというのが本音です。いずれ気が変るかも知れませんが(hi)。
なお両面基板については「改訂 高周波回路設計ノウハウ 吉田 武 著 CQ出版」P99に「アースが重要である高周波プリント基板においては、部品面を前面アースのグランドプレーンにするのはもはや常識です・・・<中略>・・・部品面にアースを設けたため、膜面にはアースを設けません。膜面にアースを設けるとストレキャパシタンスが増加し特性が劣化します。これは重要なことで初心者がよく失敗する例です」との記述があります。私が作った基板は膜面にもアースを含む普通のプリントパターンで、部品面は全面グランドプレーンとし、両面のアース部分を所々リード線で結んでいました。どうも両面基板の使い方が悪かったようです。

作り直した基板 部品が取り付きました ケースに取り付けました
さてパターンのやり直し、基板の作り直し、部品の取り付け、ケースへの取り付けと進め、チップコンデンサの付け忘れが1個所とパターンミス(基板への写しミス)が1個所ありましたが、それを修正することで当初の問題点の3つは解決する事ができ、試作機とほぼ同じ性能のリグとなりました。送信出力は300mWです。これから使い込みながら更に評価を進めたいと思います。
消費電流を計る(01/5/7)
受信無信号時=38mA、送信無信号時=100mA、送信信号時=210mA(送信出力300mW時)。送信平均電流を150mA、受信を50mAとし送信1:受信3とすると平均電流は75mA。電池容量650mAHのニッケル水素単4では8.6時間持つということになりますが、その6割としても約5時間ですから1日の運用なら十分と思います。質量は440g(アンテナ、マイク含まず。電池6本を含む)です。
少々のトラブル発生(01/5/19)
一応の完成を見たものの、幾つかの問題点が見えてきます。
<問題1>送信出力にVXO(132MHz)の漏れが0.5mW程出ている(QRPパワー計で測定)
<対策1>VXOの出力を下げるため、バッファ兼トリプラ2SK241のソース抵抗を100Ωから2.2kΩに変更した結果、漏れ出力はほぼ0になった。最大送信出力は変らず。
<問題2>受信時にダイヤルを回すとブチブチという異常発振がスピーカから聞こえる。
<対策2>結果的にはVXOの異常発振がギリギリの状態で起きており、VXO用コイルとパラに入れている抵抗の値を33kΩから20kΩに変更して解決しました。しかし当初なぜ異常発振が起きているか、どこで起きているかが分からず随分悩みました。というのはLとパラに入れるRは33kΩで実績があるし、試作機でも問題無かったからです。そのため33kが異常原因というのは考えの外にありました。リグの電源を入れ受信状態にするとブチブチと発振音が聞かれ、10分程電源を入れっぱなしにしていると綺麗に消えていくのです。試しに冷蔵庫に30分程入れてみると見事に異常発振が起きます。一体どの素子が悪いのか判らず、電気屋でパソコン用のダスタースプレーを買い、これをひっくり返してスプレーすると液がそのまま出て冷却スプレーになります。これはコンピュータの修理屋さんに以前教えてもらったものです。ただしスプレーの注意書きには「ひっくり返して使うな」と書いてありますので、あくまでも自己責任でお願いします。代わりにスポーツ用の冷却スプレーや、ガム剥離用のスプレーを使う手もあるでしょう。スプレーでVXO部のあちこちを冷やして状況の変化を見ますが、液が回りに飛び散るため、ボール紙で筒を作って囲いながら素子を冷やします。結果、発振段のC1906を冷やすと明らかな変化があり、暖まると異常発振は止まりました。試しに33kとパラに47kをつけて見ると異常発振が止まるため、Rの値を33kから20kに交換して異常発振を押さえることが出来ました。念のため22℃の室内から冷蔵庫内に30分程入れ状況の変化を見ましたが、異常発振は起きませんでした。

ダスタースプレー VXOのC1906 筒を被せる ノズルを入れる 冷えました
こんなわけで、いくら試作機を作り回路定数を決定しても、基板化すると条件が変るため微調整が必要になります。しかしこうしたステップを通じて自作したリグがより自分の物になっていく気がします。程々のトラブルは歓迎ですが、あまりにも多すぎてどこから手を付けていいのか判らないと、放り出したくなるものです。hi
QRHの測定(01/5/20)
さてリグのQRHを測定します。室温28.2℃、測定時間は15:47から30分。マイク端子にオーディオジェネレータから800Hzの音を入れ、アンテナ端子には50Ωのダミーロードをつなぎ、144MHzの出力を測定時のみ送信状態にして周波数を記録します。またその時リグ内の温度(VXOの近く)も計測します。開始後5分で50Hz程下がり、その後ジワジワと周波数は上がりました。30分の計測ではまだ安定状態にありませんが、10分でほぼ100Hzの変化ですから、QSOに支障の出るようなQRHではないと思います。リグ内の温度は30分で1.4℃の上昇でした。室温は一定です。

TVIが発生(01/5/26)
ロッドアンテナを付けテレビの近くに持って行ったところ2chで画面が見事に崩れました。まさか2m機でと思ったものの目の前で発生しています。ほぼ同じ周波数構成のピコ2(IFは7.8MHz、出力200mW)ではTVIは起こらない。これはなんとかしなきゃ、場合によったら基板からの作り直しも辞せず。とは思うものの、なんか情けなくなりますねぇ。
まずは原因追求からのスタートです。テレビ2chの画像周波数は97.25MHz、音声は101.75MHz。考えられるのは基本波14.7MHzのn倍、下側ヘテロダインの120MHz台、あとは高調波かな。

テレビと144H2機 正常な状態 送信すると画面が崩れ。。。
TVIの原因を探る(01/5/27)
フジデンのバンドパスフィルタ 下は大きさの比較のために置いたカセットテープ
ここで2m用バンドパスフィルタの登場です。フジデンのFD−144BLと言う、もう20年も前に購入したものです。これをトランシーバとアンテナの間に入れ、送信しながらテレビの画像を見れば、見事にTVIは止まっています。ただし出力は300mW程出ていたものが約半分に減ってしまいました。それにトランシーバ本体より大きいものを常時持ち歩く訳にもいきませんね。
次に一体どの周波数が悪さをしているかですが、TVIについては2chと12chに強くでるものの、4ch〜10chにも軽く出ており、特定の周波数というよりは不要な周波数成分が櫛の歯状態で一杯出ているのでしょう。ちなみにFMラジオを近くに置いても、そこらじゅうに出ています。またそのスプリアスは100mWを越えたあたりから出てくるような感じがします。ということはどこかの増幅部分で歪みが発生しているということになるのかな?
ミズホ通信のMX−2(ピコ2)との比較ですが、ピコの回路図を取り出し今回の144H2機のと比較してみると、ピコの方が遥かに複同調を多用しています。144H2機は回路の簡素化と、アースパターンの確保いうお題目のため複同調は1個所だけですが、これがマイナス要因かもしれません。
試作機再登場(01/5/27)
もうお役御免かと思っていた試作機が再び登場します。今回追求すべきは
送信部の各増幅回路はすべて出力側に同調回路をもっているので、歪みは発生しにくい状況ではあると思います。ただ増幅素子がリニアな動作範囲から外れれば歪みが発生するでしょう。しかし私の頭の中の常識では終段以外はそれほど無理に使っている気がしません。規格表では2SC2053は175MHzで0.2W。ピコ2は0.2W。千葉さんの本には2mFM機で0.5W位は出るとも書いてある。しかしSSBはリニアな増幅が基本。だからと言って、出力を下げて問題解決というのも面白くない。などなど様々な思いが頭を駆け巡ります。
高周波が通過していく最後の部分にMI301を使ったアンテナ切り替えスイッチがあります。この素子には3kΩが直列にはいっており電流は2mA程。ピコでも3.3kのため問題は無いよう思うものの、これに2.2kをパラにつないでみると若干TVIが改善されたように見えます。まずは3k→1kに交換しました。しかし受信時も約7mA消費するのは勿体無いので、受信部のバイアスのみ1.2uHと直列に2.2kを追加し、消費電流を2mAとしました。
K439*2のバラモジのソースにはいっている5kΩの半固定Rとパラに各ソースから1kΩをアースに落とすと若干改善されたようにも思うが顕著ではない。逆に132MHzの通り抜けが増えてしまう。次段のK439のソースを増減してみるが何とも言えない。
K439出力にコイルを1個追加して複同調にしたところTVIは効果的に改善された。次段のC1906の出力に更にコイルを追加したところ更に良くなったが、出力は半分の150mWに落ちた。これを複同調の効果と見るべきか、動作レベルが落ちたからと見るべきか。。。 しかし複同調にすればスプリアスには効果的なはずです。
複同調部分を増やす(01/5/28)
どこに複同調回路を入れると効果的か、何段必要か。手元にある回路を調査しました。
BM後の信号の弱い部分で徹底的にスプリアスを取り除き、あとは単同調で進める。というのが傾向のようです。またIC221はPLLのため参考にはなりませんが、IC202やMX2ではVXO部の40MHzから130MHz台をつくるトリプラの前後においても2〜3段の複同調回路を入れています。今回の144H2機はこの辺の複同調を省略していますので、あちこちがスプリアスの原因になっているのかも知れません。
評価方法を決める(01/5/28)
テレビの全チャンネルにおいて画面を乱す電波が出ないような対策が必要です。試験方法は「リグを外部アンテナにつなぎ、家のテレビを見ながらトランシーバの最大出力において画面が乱れないようにする」としました。また移動リグでは「ロッドアンテナを付け、リグをテレビの横(1m以内)に持っていき、マイクに向ってしゃべりテレビの画面が乱れないこと」とし、リグを試作する際は必ずこのテストをすることにします。むろん完成機においても同じです。
試作機にて確認する(01/5/28)
アンテナは2階のベランダの取り付けた7mHの1/4λGP。テレビのアンテナは2階の屋根に跨った地上高10m程の八木でGPとの高低差は約3m。また八木のビーム正面方向にGPがあり距離は約5mです。VXOのトリプラC1906の入出力を複同調とし、K439*2のBM後の複同調は3段、次段Amp後は2段としました。

画像1:正常の画面 画像2:144H2機送信 画像3:対策をとった試作機で送信
上の画像は出力200mW、外部アンテナ使用時における2CHの画面です。日曜で(5/27)北条時宗をやっていました。144H2機送信時におけるテレビの画面は画像2と3を比較すれば明らかなように、対策をとった試作機に軍配が上がります。それにしても5月の連休でプリント基板を作成し、やっとこれで完成かと思った144H2機ですが、トランスバータ部は再度の基板作成ですね。1回目は基板の表面に油が残っていてエッチングを失敗したため、それを入れれば今度で4回目になります。ヤレヤレというか本当にこれで最終なのかと我ながら疑心暗鬼になりそうです(hi)。今回の実験は複同調回路がスプリアス抑制に効果的であるとは判ったものの、回路のどの部分で歪みが発生し、それがスプリアスになったのかの疑問はまだ解けていません。
リニアアンプを通してみた(01/6/3)
試作機+2SC1971シングルのリニアアンプを通して画面の様子を見ます。出力は2Wですが画像の乱れは見られません。また別の頁に144SSB1W機の紹介がありますが、このリグはBMの後に3段のBPFが入っていますが、それでもTVIが出ていました。次段K439の同調回路を2段にしTVI対策がとれました。リニアをつけ4Wの出力で確認しましたがTVIは出ていません。いままでTVIをまき散らかしながらQSOをしていたかと思うとぞっとしますが、唯一の救いはアクティビティが低い為、殆どお空に出ていないことです(hi)。さてこれ以外にもアンプI、テレフォンI等々インターフェアが出ていないか良く確認せねばなりません。
終段のバイアス方式を変えてみる(01/6/4)
144H2機のファイナルバイアス回路は「ビギナーのためのトランシーバ製作入門 AM/SSB」から出力150mW程度を対象にした回路を引用して製作を進めて来ました。これを出力の大きい場合に使う一般的な回路に変えてみました。バイアス電流はいずれも15mA程で出力は300mW程度出るものの、右の回路の方がダイオードと330Ωの抵抗に流すブリーダ電流が多いためにベース電圧が安定するせいか、歪みが少ないようでTVIに対する特性は良好です。

製作というのは何処かで使った実績のある回路を引用して、次の製作に引き継ぐ傾向が有ります。実験を進める内にもうちょっとパワーを出そうとか、当初の思想から外れながらも回路はそのままに、定数だけを変えて使うと上の様な結果になるのかも知れません。どこかで回路全体を振り返り、構成を見直す事が必要ですね。
基板パターンをやりなおす(01/6/30)
さて気を取り直して基板のパターンを書き直しました。トランスバータ部は7Kコイルが3個増えかなり密集しています。

トランスバータ部 ジェネレータ部
プリント基板を作り直す(01/7/8)
同じリグでの基板の再製作は2度目になりました(合計3枚目)。今回は期待した性能を発揮してくれるのでしょうか。はたまた新しい問題が出てくるのか? やってみなければ分かりませんねぇ。何度もやりなおしているので銅箔面がまだらになることもなく、エッチングの技術は向上しましたが。。。

ガラエポのため透き通ります 部品がほぼ取り付きました
プリント基板をリグに取り付ける(01/7/14)

基板の配線を終えリグに取り付けました。コアの位置から送信部BPFのコンデンサ容量が若干大きい感じがしたので、1〜2PF小さいコンデンサに交換。ファイナルの無信号時電流が40mA近く流れていたので、バイアス抵抗を470→820Ωに交換し7mAになりました。送信アンプK439の前後のBPFでは調整がクリチカルになり、ピークで発振気味のため、K439のベースとアース間に4.7kΩを基板裏に取り付け動作を安定化。TVIについては全く問題のない特性で、BPF用にコイルを2個追加した効果が出ています。
なお今回はVXO部のC1、C2にディップマイカを使いました。VXO用コイルの熱特性は温度補償用のコンデンサで補うという考えですが、短時間の温度変化にはセラミックコンデンサの方が熱容量が小さいため、先に反応してしまうのではないかと考え、ここには温度係数ゼロの30PFのディップマイカ(シルバードマイカ)を使いました。試作機に比べ144H2機は容積が小さいため、リグ内の温度が上がりやすくなっています。これもしばらく使いながら評価する必要があるでしょう。
リグの評価(01/7/16)
昨日はとりあえず完成した144H2機で、8J3JQH(IARUのJARL記念局)と交信、2日間のみ運用のレア局でした。青森U,Vコンテストを狙う移動局も出ていましたが、なにせシャックの室温は35℃、ほどほどにして逃げ出しました。この回路構成におけるリグの特徴として、受信音がかすれるような感じがします。またAGCはRFとIF2段にかけていますが、まだ不十分ですね。シンプルな回路構成と性能とは相容れない部分があるかも知れません。しかし「どこかを変えればもう少し良くなる」という思いは続きます。どこかで妥協点は必要なのでしょうが、納得できるリグ作りはまだまだこれからです。
送信部以外の改善(01/7/21)
送信部はとりあえずの結論が出たので、別の面から評価しましょう。
などに気づきました。
デザインを再考する(01/7/26)
ファインチューニングのツマミをやめ、Sメータの位置を変えたデザインを考えます。正面パネル(1.5mm厚)の作り変えになるでしょう。
→ 
ツマミに隠れてSメータが見えない! Sメータの位置を変えてみました
ケースを作り直す(01/8/13)
盆休みを利用してケースとかその他部品の作り直しです。基板は性能が不満で何度か作り直しましたが、ケースも気になっている部分があるため、この際作り直そうというわけですが、ケース作りは部品取り付けの穴加工を含めると2〜3日かかります。アルミ板を切り出し、曲げ、穴をあけ、ヤスリで削りながら調整しと随分時間がかかります。手作りの部品は精度0.5mmくらいですから、全ての部品を図面どおりに作ってから組み立てては遅く、1つ作っては組み上げて誤差を修正し次に移る。修正できない時は次の部品の寸法を変えるなど、その場その場で対応しています。

Sメータと取り付け金具 VC取り付け金具 ケースに取り付けた部品
リグの作り直し(01/8/14)
「3歩進んで2歩下がる」という歌があります。自分として未知の分野に進むことは失敗の連続ですが、「間違えた」と思った時に一旦中止してやり直すことは結構勇気のいることです。今回のケース作りは正面パネルの穴あけ寸法を1mm間違えたまま進め、どうもバランスが悪いなと気づき、このまま行こうかやりなおすか迷いましたが結局数時間かけて作り直しました。趣味というものは効率を無視して手間暇かけるところに値打ちがあるのだと自分を勇気付けています。
リグの作り直し変更点(01/8/15)
再加工、再配線を終え動作も元通りです。今回の変更点は
塗装をして完成に近づく(01/8/16)

レタリングした目盛り板 塗装前 段ボール箱の中 乾燥中 正面パネル
連日37℃というこの暑さは自作には辛いですが、塗装するには良い季節です。144H2機もいよいよ仕上げ段階。冬場ならコンロで加熱しますが、突き刺すような日差しの下ではその必要はありません。しばらく太陽に当てておくだけでアルミ板はチンチンに熱くなっています。スプレーの色はシルバーグレーという殆ど白に近い色で、太陽から受ける熱の影響が少なかろうという気持ちで移動機にはこの色を使っていますが、直射日光に当てるとおそらく50度近い温度になっていますから、黒色系よりは多少ましという程度でしょう。
金網の上に載せたケースの各部品をダンボール箱の中に入れ塗装。スプレー後は塗料の拡散と埃が塗装面に付着するのを防ぐためしばらく蓋をします。スプレー塗装はラッカー臭が拡散するので、普段は休日の早朝にやっていますが、この盆休みは我が家のXと2ndそしてご近所もお出かけ中なので、気にしなくても済み助かります hi。
塗装を終えた144MHzSSBトランシーバ(出力0.3W)
着想からほぼ2年たちやっと完成レベルまでたどり着ました。しかし、しばらく使い込めばおそらく不満点が見えてきて次の改造あるいは製作へとつながっていくのでしょう。「作って・電波が出て・交信できれば良い」と思ってリグ作りを進めていた頃とは違い、時代は「電波の質」というものを求めています。「必要な電波しか出さない」という単純な事が中々実現できず、そのテーマをどう解決するか、高価な測定器がなくてもアマチュア的に測定し評価する方法はないのか。。。 などなど課題はつきません。
「Why Why Whyで原点的思考をしよう」 「金を使わずに知恵を出そう」 「目標は1つでも道はいくつもある」と、私が勤める会社でご指導をいただいたS氏の言葉を、アマチュア無線の自作という世界でどう実現するかは、まだまだ頭を何回も何回もひねらなくてはならないのでしょう。
性能の評価(01/8/22)
サイズ:幅112*高42*奥行98mm。質量:450g。可変周波数範囲:144.130〜144.300MHz。出力300mW(7.2V時)。消費電流(7.2V):受信時35mA。送信無信号時80mA。最大送信出力時180mA。 製作費用:約12000円。
電圧対送信出力

測定方法
リグの電源は測定開始後常時ON。アンテナ端子に50Ωのダミーロード接続。周波数カウンタはダミーロード部に接続。マイクに低周波音源(800Hz)を入れ周波数測定時のみ送信状態にする。
QRH測定条件は室温約28℃(1つの測定単位では室温変化±0.1℃/時間)、測定開始から60分後のリグ内温度は約1.5〜1.8℃上昇しています。測定結果を図1に示します。温度係数が-470ppm/℃の青色セラコンが一番温度の影響を受けたようで、時間経過に対し周波数が上がっています。次に-220ppm/℃の黄色となるはずですが、ほとんどディップマイカと変わりありませんでした。温度係数がゼロのディップマイカを使っても周波数が上がるということは、VXOコイルが受ける熱の影響よりも、他の素子として考えられるバリコンの方が影響を大きく受けているように推測します。
コンデンサの特性
少し文献から拾ってみましょう。 「電子通信ハンドブック」、「高周波回路設計ノウハウ」より
コンデンサは周囲温度の上昇による膨張で極板間の距離が増え容量が減るから周波数は上がる。温度係数がマイナス側に大きいほど周波数の上昇率は高い。コイルは温度上昇で直径が大きくなりインダクタンスが増え周波数は下がる。フェライトコアはアミドンのデータから一般的に温度係数はプラス。という考え方を基本にします。
さてバリコンの温度変化に対する影響を少なくする手は無いでしょうか? ここで使っているバリコンはサトー電気の通販で購入した2連の20Pのポリバリコンで、20P+20P=40Pとして使っています。これを単連の20Pにして容量が減った分VXOコイルのコアを動かし、インダクタンスを増やせばコイルの影響が増え、バリコンの影響は少なくなるのでしょうか。。。 との仮説を立て実験したのが図1の(黄色、VC=20P)です。わずかですがQRH特性の改善がみられます。